汽水空間 ~言葉と次元の力学系へ~

身体で体感する言葉の世界をお届けします(*´∀`)♪

みやすけの詩

2011年08月31日 | 初期中期の詩
気泡が浮かんで行く 蒼い水の中を 音もなく 歓びもなく 上から差し込む光 どこから来たのだろう 廻る命の螺旋模様 金色の光が気泡の中で 困惑している 彩りの褪せた花 もがく程に 苦しさは薄い意識を消してしまう 自身の軽薄さに怯え 小さな生命は力尽きるように 暗闇の中へと消えていく 浅はかな言葉 軽率な嘘と 幾度と重ねあった唇 この蒼い空間は 動き出す あなたの愛に耐えきれず 薄れ行く意識を胸に 水面の揺れの中で 這い回る光 愛撫の心地もまた 泡沫の優しさのように 心の無い愛に惑わされる 生きていく為の愛がほしい 見えない天上を駆ける流星 漆黒の空が震えている まるで 季節の中で途方に暮れる花のように 気泡が現れては また 消えていく 不可思議な涙 困惑しているあなたの顔のように この空間には 絶え間ない響きが 波のように揺蕩っている


揺蕩って→たゆたって
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みやすけの詩

2011年08月29日 | 初期中期の詩
忘れていた あなたの声を 不思議なくらい 夢の中は陶然としていて 遥かな季節が 麗らかな時間の中で 私の記憶と共に 川を遡上する 嬉しい事や 哀しいことが まるで明日に掲げる神話のように 一つ一つが悠然としていて それでいて 愁然としていて 秋口に差し掛かった 緑は枯れる寸前の命 繰り返す言葉と 終わらない季節の流れの中で 一瞬が 絶え間ない一瞬の流れが あなたを想うこの気持ちと重なりながら 時代はまた一つ転換期を迎える 新しい風が 季節を彩る花のような辛辣さの中で あなたを探している 小さな背中 それでいて 暖かな微風を思わせる 強かな腕の放埓さ そこでは何か深閑とした それでいて鬱然とした愛の流れが存在していた 実しやかな嘘と現実 麗らかな気概が 生きる事に奮闘しているあなたの背中に旋回している 厳かな表情とは裏腹の 一瞬の安らぎの情感は 絶え間なく暮れゆく夕日のように それは涼やかな季節に彩られていた 言葉の中の端々に 憂いを秘めた心がある 私は何時ぞやこの愛を 心で感じ あやふやではあるけれど それでいて深い情景に表れた この心情を大切に 大切にしていきたい

素行する雲 素姓を露わにしない烏の困惑 命が震える 大切なことは いつまでも愛し続けるという心 または哀切 気丈に振る舞う あなたは一つの生命 大切な命が 壊されていく まるで恐怖を感じた子供のように 軽率な嘘を云わないで 奇跡に踊らされて 未知なる飛行に胸を時めかせる まるでそれは一つの詩 永遠を別つ鳥が 明日に消えていく 想像する者は 溜息を吐いて 落胆に身を屈める あなたは生きているが故に 胸を詰まらせる 遮られた太陽のように 儚い調べは 暁の流れの中に
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みやすけの詩

2011年08月29日 | 初期中期の詩
繰り返される さざ波は潮の葛藤 金色の太陽が 怒りも歓びもなく輝いている 薄れ行く光のように 季節の流れに心任せて 撒いた種の発芽を待っている 全ては欲望の赴くままに 遮られた窓からは 溜息が漏れている 悲哀を漏洩する心 涼やかな風に吹かれ 秋の季節は より一層と 華やかな未来に幻滅する その手には小さな人形を持って にこやかな笑みを携え 吹き去った命の儚さに幻惑する それは子供の頃の夢のように 手に持っているその亡骸は 笑顔のまま 硬直した過去に 脚を取られている いずれはこの世も あの向こうの虹の掛る方へと向かうのだろう 遠い道のりの果てに 行く末に怯えるあなたは いつまでも子供のままで 美しい花 寂れた煉瓦造りの家 いつまでも消えない 寒さに縮み 未知の恐怖に憂鬱になる されどこの世界は 無慈悲に廻り続ける 跡形もなく消えて行ったダイヤの欠片が 音もない喧騒に揺れている 涙が尽きる前に あなたの両腕の中で眠る そして意識を失う あなたの謎かけも解らないまま


偽りを云う あなたがいつも以上に冴えなく見えて 埃の被った写真立て 振り向くその向こう側には いつもの河の流れが いつものように語りかける 出逢ってからこれまでの道のり 与えられるだけの関係だなんて これっぽっちも想ってはいないから そのうずくまる背中 私に触れさせて 悲しくさせるその気持ちの裏に 蟠る本当の気持ちが隠れているから 見落とした愛を それを見失うまで紡いできた この途の中で あなたはいつものような笑顔を見せてくれる 重たい記憶を背負って 生きるあなたが 誇らしい言葉の中で埋没している そんな辛い現実の狭間に 愛しいという想いだけが まるで灯るろうそくの光のように 瞬いている それだけの関係 ただそれだけの愛 それは それ以上の愛の源泉に辿り着こうとする 空しい相思相愛の感情 まるで人形が命を欲するように 垂れ下がっている星の光が 路頭に迷うあなたを見つめ続けている 
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みやすけの詩

2011年08月26日 | 初期中期の詩
打ち寄せた空き瓶 中身は行方の知れない愛 あなたを抱きしめ 誇らしい表情の哀愁を見つめる 触れ合う肌と肌 睦ましい涙が 空を覆う雲に消える 夢は颯爽と 季節の変わりの雨を降らせる 耳に聞こえた唄 悲しみの奥深くに跨る 消えない夢は空の果てに 打ち所の悪い 屋根は涙を防げない 夕間暮れの流れ 哀愁を感じ 渡せない手紙の文字を指で辿る 懐かしい町は あなたの裡に ひっそりと消えていく蝉のように艶やかな 光る海は 舟の涙に 私の愛をあなたにあげる ふとした溜息が 夏の終わりの音を奏でる か細い腕の 私はあなたを抱き締める 夕暮れはいつまでも消えない夢のように 微かに揺れる花の様相を映し出した





命を終えようとする 花の空々しい鼻歌 水面に揺れる 花弁はさり気無い空蝉の声 寄せてはまた返す 昼と夜は交錯する 花はいずれまた 振出へと戻るだろう 許嫁の涙は 甘い感傷の訳を探している 亡き花は 渇きを癒す清水 排泄されて また食べられて 命は残りわずか 生死の向こうにひしめいている 交わすはずだった接吻の幻影が 虚空を流れる花の声に重なる いずれは超えていく地平だから 腕の力はそこに垂れ 始めから終わりまでの航海を重ねる 行き着く場所には 何が待つ 世界が色褪せる 枯れ木のような黄昏 海の中の沈鬱 光は底を打つ太鼓のよう 鳴り響いては世界に消えていく 淑やかな夕暮れ 斜交いの光 終焉が恋しそうに花を見つめる 甘い匂いの漂う 光はそこで寸断され 生死は行き場を失う まるで愛の終わりの頃の傷つけ合いのように 繋がる命が 行方の知らない唄を唄う 歓びも虚しさも一入に 入り乱れてはまた消えてゆく 循環があるから 呼吸の定まらない 花の見る 夢の朗らかな歌声も そこの咲くが如く 散るまでの虚しさを噛み締めている まるで誇らしい朝日のように 揺れる花 現を見捨てていった 何処を行く 道すがらの花よ
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みやすけの詩

2011年08月25日 | 初期中期の詩
あなたを想う 夏の夜空は一時の愛を 沈鬱に誘う 愛を求めるが故に 跋扈する虚しさ 胸を締め付ける 幼い両の心は雨の打つ音のように繊細な音楽を紡ぐ 待ちくたびれた縁日での夕暮れ 肩に手を置いて並んで歩く姿 悠遠を想わせる 壮麗な晩夏の空 何もかもが秋の気配に沈み 握る手には 汗の淑やかな滲み 忽然と漂い来る 恋情の想い こわくを彩る風車が 蝉時雨の空に 淡い恋の心を誘い出す 傍には無花果の花 その周りを旋回する夢見る虫の吐息 始めから最後までを見通したい気持ち あなたを見上げる 鴉が弧を描いては 遠くの空に消えて行った 季節はまた 勾配に差し掛かった辺りで 振り向く 浴衣の袖はそれに釣られ 遊覧を描くように 太鼓の音に消えて行った 祭りの夜は 二人の途を照らす にこやかな花火の曲芸や 麗しい花鳥の唄 しなる指の間から落ちる溜息は もうすぐ訪れる涼風を想わせる 二人は尚も 胡蝶の羽を彷徨い行く 凪いでいる風が 神妙な気持ちにさせる 訪れる冬を前に とろむ夢の儚さを知るように 遊覧船は途方に暮れている ふと着物の袖口を掴む 情緒の黄昏 行くままに やがて恋は愛へと変わる 無秩序な夢は 一時の雨のよう 潤む空の果てには 幾ばくか 不安の涙が この夜に 一つの模様をつける まだら模様 花火は最後の抑揚を見せる

跋扈→ばっこ (悪いモノがうようよしている感じ)
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みやすけの詩

2011年08月21日 | 初期中期の詩
小さなものを掬い取る手は 暖かな眼差し
映し出された己の姿 幼気な心 あなたを愛した形跡

この道を行けば いつかは潰える 唄は響く
あなたはまた歩み出す 人影を恐れるあまり それは見えないけれど

夕暮れはいつもより増して 人恋しさを 私にくれる
この こころを何にたとえよう それは雀の声 朝の光

何があなたを変えたのだろう 夜は思ったよりも 重たくて
干からびた愛が 天に昇る 私を遺して 星は命を詠う

便りの来ない郵便桶 梅雨の空には 隠れた奇跡
雨音が遠ざかる あなたを乗せて そして 夏の空を迎える
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みやすけの詩 手紙

2011年08月20日 | 初期中期の詩
明かりのない部屋で 何もない夢を見る 明かりのない部屋で 何もない缶を漁る 建前では愛をくれる あなたは優しいから 何でもくれる 使い古しの消しゴムとか 趣味に会わないティーカップとか でもあなたのそんな可愛い所が好き 真面目くさって愛の意味のこととか語らなくて 女の人って、なんで泣くの? って寂しそうに瞳を丸くさせたりして・・・ 不安なんだよね あなたにとって世の中の不平等とか 不毛な争い事で傷ついていく人の存在とか そういうことを漠然と感じているあなたは なかなかそれを形にできずに たまに苛立ちさえ見せる でもね 不謹慎かもしれないけど あなたが思い描く未来は そこまで暗くないかもしれないよ 私とあなたが階段で不意に手を繋いだときも 小さく丸まって二人夜を過ごしたあのときも 確かにあなたの手は 温かくて少し柔らかかった ただそれだけの日常なのに それは独りよがりな ちっぽけな妄想かもしれないけれど あなたはそれでも私の中で しっかりと息づいている
から 例えあなたが不安に刈られて 泣きたく
ても泣けない夜の流れにいても 私だけは ずっとここにいるから・・・ そうね 改めて言葉にするのも ちょっと恥ずかしいけど へへ うん 大好きだよ
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みやすけの唄 夏の汽笛

2011年08月19日 | 歌詞
足音のする方へ 眼差しは海へと目指す
夏色の空 白い雲が 遠い渚を映し出す

いつかは蒸気船に乗って あの場所へ行くの
温かな日差しは 仄かな記憶を 呼び起こしてくれる

どうして花の薫りは こんなに優しいの
終わりの無い時間を歩む 強さを求めて 夕日は沈む

足音は軽やかに 海鳥の鳴声が 霞む
汽笛を鳴らす あなたが居た 不可思議な声と共に

いつか また逢えるかな 今も この場所で待ってる
柔らかな眼差し 消えない記憶は 廻り行く季節に 幽かな足跡をつける

どうしてあなたの声は そんなに優しいの
さよならの代わりに 贈る 大切なモノ 忘れないでいて

どうして花の薫りは こんなに優しいの
終わりの無い時間を歩む 強さを求めて 夕日は沈むから
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みやすけの詩

2011年08月17日 | 初期中期の詩
憧れのこの土地には 亡き命が彷徨っている
身に纏う衣服の汚れ 二千年の時を経てもなお 受け継がれる悲しみがある
享受する幸せは 物を乞う少年の眼差し あてがわれたパン一切れを 優しい眼差しで見つめる 循環して行く 宇宙はそこで 真理を探す この不幸の意味を 教えてほしい
されど 愛を行使する あなたはいつまでも子供のままで 砂を掬っては 遊んでいる まるで迷子のように 何処かでも今日も ふとした不安の感情は 誰かに刃を向けているのだろう 研ぎ澄まされた直感は この世界では何の役には立たない ましてや この眼差しこそが 世の中の疲弊を疎んじる 暴虐になるのではないか 絶えず廻る 生命の亡骸よ この世界を象る 神の心は 決してあなたを救いはしない それよりかは一層 この穢れの中で経を読み続ける僧侶のように 不安と焦燥に怯え 手首に無数に傷を作る そんな風な景色の中で 生きて行きたい 無残な理想など 何の役にも立たない それは存在するだけで 人の命の音を絶やす 平和が無いから辛いのか それとも 平和を想うその心こそに 人を殺める狂気はあるのか 何が正しいのかもわからないから あなたは川面に揺れる枯れ葉を見つめ続ける 不穏な空気が 湖畔を覆う それは決して満たされない安らぎの代償なのか それか 言葉にするというこの心こそが 闇を生み出すのか 

あなたが産まれた あの時の歓びも 今は昔の事 重苦しい鎖を引連れ この世で生きて行くあなたは 何処までも純粋に見えた この星の片隅で 終える命が美しく咲いている 仄かな香りを漂わせ 花はいつまでも浮遊し続ける夢を見つめた 遊覧船は虚空の海を渡り いつしか訪れるだろう安らぎを探し続けている 無数にある幸せの中の一節 全てが一つの想いの中で泣いている まるで鳥が地球を離れる時のように その一つ一つが全ての意味を包括しながら 時代はまた 新たな局面を迎える

纏う→まとう
掬う→すくう
疲弊→ひへい
疎んじる→うとんじる
象る→かたどる
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みやすけの詩

2011年08月16日 | 初期中期の詩
風の中で 鼓動を感じる 疾走する記憶 萎え始めるイグサ
秋の気配が この空の彼方の夢を 墜落させる 音のする方へ
吸い寄せられる 此処は憩いの時間の流れ 苦節を行く旅の道
あの願いを空に籠めてみる 移ろい易い感情が語りかける
旅の途中の重苦しい空気を感じて 何時までも安らかな奇想に揺られ
緑はやがて 深い秋の死へと向かうだろう 虫達が差し向けた歓び
満ち溢れた感慨 生命の論理は この夕暮れに染まる 
秋の季節に彼らは 再び還って行く 命は無数にある父母を想う
捨てられた記憶が この世界に散見する それは季節の淵に 横たわる
涙を抱えて空に預けた この想いを思い出す 秋口に差し掛かる
命を終えた生命が 語りかける その音に導かれて 冬は姿を見せる
今かと待ち構える虫達の歌声 やがて終える旋律に 卵管が震える
産めよ 増やせよ 息絶えろ 無数の欲望は 秋に彩りを添える
むしろこの欲望こそが 生きる事の優しさを教えてくれるのか
裸になって 茜空に映る 自分の姿を見る 美しい響きは 死の淵からやって来る
重なり合った唇が 晩秋の寂しさから 逃避させる むしろ生きるために
一体いくつの 死の輪廻を体験するのだろう 秋はその象徴をちらつかせる
再び地上に繁茂する 草々を連想すれば やがて真理は姿を見せるのだろうか
稲の穂に付く 無数の生命の糸が めくらな人間の心を 虚しくさせる
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