汽水空間 ~言葉と次元の力学系へ~

身体で体感する言葉の世界をお届けします(*´∀`)♪

凍える身体 愛

2012年10月27日 | 妖艶の詩

僅かな吐息 その痛みの中の恍惚
幸福を信じて 歩んで来た道のり

静寂が支配する 吹雪は光りの中で散る
散漫と散らばって行く 星のような静けさに
幾つもの死と生が織り成す

いつまでも この愛を信じて
何処までも深い生命に溢れた 泉で泳ぐ
燦然と輝く 星の瞬きは 
いつまでも忘れない あなたの唇の哀愁

冷たい頬を 擦り合い わずかな温もりを探した
見つめ合うその瞳が 逸脱を恐れ
その冷たい手に 無数の蛆が集る

見つめ合う瞳は 焼かれる身体の 死の甘い香り
あなたはさめざめと流す その涙の訳を探す

偽りは遠くの海原に 蜃気楼を映し出す
あなたは泣き 私の唇を奪い 潤しい瞳で見つめる

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唇の潤い

2012年10月27日 | 妖艶の詩

紅い唇は 微睡む夢のよう

腐食して行く この手で締めた柔肌

鮮やかな季節が 流れて行く

 

この腕の中で 泣きながら見つめた

蠱惑に染まる花 わびしい感情のように

孤独に震える あなたの流した涙の妖艶

 

雫は震える 掌で感じる 仄かな温かさが

あなたの唇に重ねた瞬間に 確かな愛に変わる

 

振りかざした手 霧消し行く身体

手を取り合い 寒さに瞳を震わせる

あなたは小さく泣いて 私の唇を奪う

魂は戦慄し 涙は溢れ 何処までも深い抑鬱に惑う

 

花は枯れる その唇の潤いを残したまま

あなたの影は 雪のようにさめざめしい

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夢のままで

2012年10月22日 | 奇想の詩

いつまでも 夢は夢のままで

抱き合う 心を奪われ 途方に暮れた

この夜の静寂の中へ 落ちる夢の花

 

いつしか海原は 残響のなびく空白

愛し合う歓びも 

共に交わし合う 言葉の甘い囁きも

総ては星空に流れる 帚星のような刹那

 

触れ合う肌の冷たさも

見えない心を労り 愛撫する淋しさも

唇の 小さな情愛に 火照る感情の中に

 

交わり 共に過ごす時間の中で

この世界はただ深閑と佇む

星の悠遠な運行も 唇にそっと重ねる 

そのひと時に 愛を感じる

 

寂しげなその月影には

幾万もの消えて行った面影が揺れている

夢は幽かな希望に 悠遠 宇宙は永遠を行く

 

 

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静かな夜に

2012年10月14日 | 奇想の詩

意識は抑鬱の 涙の軌跡
小石を集め 遠くを見渡す 蜻蛉のように

樹の周りで 遊んでいる
静かな波は 弛む 宇宙に流れる 静謐さ

流れゆく 飛跡を描く 不思議な夢の中で
熱い瞼が 恋い焦がれるように 震えているだけ

波の音は 遥々 行く背中の影
移ろい行く季節 咲き誇る花の影に 
潜めた吐息の眼差しを 見つめる優しさ

遠く 消えていく 星のように
夢と現は 沈み行く陽炎の 残光の中に

冷えては 身体を丸める 
淋しき心を慰める 古に帰郷する 想いを空に

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腐食

2012年10月14日 | 妖艶の詩

張り裂けそうな 胸は沈黙する
待ち焦がれて あなたの薄く開いた唇を見つめた

腐食していく花は その蕾を残したまま 春は遠ざかる
冷たいままの掌 熱く溶ける 感情
あなたは苦しそうに表情を歪め 私の唇を求める

この夢は遥か先 艶やかに咲いた花は 氷の中で溺れている
闇に溶ける あなたの悲しみと共に 
美しい 愛は燃え散り 裸のままの あなたを抱いた

いつまでも 絶えないで
歓びも束の間の 凍えそうな夜に
呑み込まれ行く 闇の中で もがいた傷跡

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触れ合う手

2012年10月12日 | 悲哀の詩

触れ合う度に 止めどなく 波は揺れ
泣き腫らす度に 感情は昂る

約束をした 闇に紛れる 愛を奏でる指
静寂を恐れた 導かれるように 差し出した手
呑み込まれる 愛情に散る花は 美しい旋律

永遠に願いを 現実には儚さを
夢と現の狭間に 咲いた花は誇らしげ
情愛は燃え 散っていく度に 美しさは華やかに
生命の強かさを 此処に見る 夢

腐食していく 花は刃を向かせ
その血の滴る冷たさの中で 感情は壊れていく

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