汽水空間 ~言葉と次元の力学系へ~

身体で体感する言葉の世界をお届けします(*´∀`)♪

傷跡 愛は散漫に

2012年06月27日 | 悲哀の詩

あなたの記憶の中には

すれ違いの傷跡がある

 

膝を抱えていた 雨の中で

冷たく滴る水の残響を聴いていた

遅くなる時間 さめざめと流れる涙

 

孤独を見つめて 愛に揺れて

記憶はまた一つ 鮮明になっていく

 

拡がる空 

雲は千切れ 雨に消えていく

二人の鼓動のように 薄明の朝の中で

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至情 愛を求める身体

2012年06月26日 | 妖艶の詩

空は果てしない 夢

弾け飛ぶ水 紅の唇 嘲りの表情

 

幸福の途へと 脚を運び

その虚ろな街の中で 愛を紡ぐ 

 

身体の内へと繋がる 一つの道

身体はよがり この熱い胎内に宿る情熱で

あなたの唇が渇く程に 愛し合いたい

 

淋しさの中で 雨は降り続き

最後の灯火は消えた 

隣り合う身体には 一つの愛が見える 

 

凍えるように 静止した時間

あなたの唇には 交わす悦びの味

空には切り離された 雨雲の陰が

今にも降り出しそうな涙を 抱えている

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星の明かり 不安の代償

2012年06月20日 | 奇想の詩

一つの星が 行方を眩ます

眩しい光が 空の果てで 消える

 

星は生命の深部に座り 涙を流す

海の中に居るような心地 薄明の海底

 

いつまでも 浮遊し続ける クラゲ

海は交配する 命と命を 愛している

 

揺れている 海藻は メトロノームのよう

星は眠り深く 宇宙は闇を駆け抜ける

拡がる不安の時代に 意味を見いだすように

 

星は孤独の中で 照らす場所を探している

生命はすれ違う 大勢の闇が蠢く

透き通った心は 彷徨う闇の果てに

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アラベスク 光は散漫に

2012年06月20日 | 妖艶の詩

発汗する 身体の線に合わせて

吐息は漏れる 水の流れのように 静かに

 

夢はアラベスクのように 輝き 瞬く

心臓の音は孤独 愛を交わす唇 

冷たい情愛は 温かな血潮に溶けていく

 

薄暗い場所で 水の流れる音

交わされる命 孤独の中に 溢れる花びら

生命が蠢く まるで蟲のように 

 

濡れた唇 愛を滲ませた 瞳は宙を見つめたまま

ひしめく愛の中で 窒息している

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遥か遠く 流れる水

2012年06月06日 | 奇想の詩

清流の流れ 足跡は消えた

手から滴り落ちる水

水滴となって 大地を潤す

 

花は枯れること無く 

記憶に浸透していく

 

声音は遠く輝く星の彼方へ

孤独のように 流れていく

生命が蠢く この世界を源流に

 

水かさは増すばかり

溢れる涙の訳を教えて

 

遥か遠くを流れる 生命の輝きを

いつまでも離さない その手に照らして

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