想いを拓く 悲しみに暮れた 刹那に色めく 愛に生きて
願いは そっと 揺り動き あなたを強く 抱き締めた
果たせない 約束 鏡に映る 琥珀の海が 涼やかに 揺れている
現世の悪戯 逃れられない闇が 愛を詠う孤独へと 降り掛かる
恋し夜の 夜露にきらめく花弁 それはあなたとの相対の徴
あなたを求め 抱擁し合った後の ほとぼり微睡む
苦痛の最中に 身体は歓びに包まれる
流れる涙 頬は濡れ 月影の帯びる 儚さを 今に知る
瞳に映る 虚ろを行く 宿命の流れに
花弁は この宇宙に消えて行くのだろう
闇を過り 強く抱き締めた この世に禍う
寂しき瞳を包む その優しさを
永遠を願う この手に握る 冷めた身体は
狂おしい 紅の華に染まる
艶やかな月の幻影に 照らされた唇を 被う接吻の 冷ややかな感触
愛を囁く口吻の さめやかな感情 それは夜の潤しさを 流れる夢
言葉を交わし合い 契り さざめく波の揺蕩う 風に凪がれる心
鮮やかな瞳の 寂し気な夢の途上に 遷ろう時間の 悲しみよ