汽水空間 ~言葉と次元の力学系へ~

身体で体感する言葉の世界をお届けします(*´∀`)♪

運命の流れに

2014年03月21日 | 奇想の詩

感情の赴くままに 見境の定まらぬ 波に

消え行く灯火の 幻影を見た

甘く仄かに 香るあなたの声に 導かれ

揺られ 寂れてしまった この胸の裡の鼓動を

聴かせる子守唄のように

 

最愛 墜落して行く  

感情が 刹那の悦びに喘ぐ頃

契りを交わし 身体で確かめ合う 甘い旋律

 

確かなものを 漂う生命の波に呑まれ

あなたへと続く この途を行く 

溺れ この身が壊れても さざめく感情があるから

 

幽かに聴こえる この手に宿る 息吹に

確かな 繋がりを見る 不思議な夢のような居心地

総てが終わる その手の優しさに 送る微笑みを

 

いつまでも そばに居て

歯止めの効かない感情 移ろう季節が

貪欲に この身体を呑み込んで行く

せめぎ合う 愛と苦悩の 欲望の対象

愛は虚ろに その瞳を宙へと向けた

 

絡み合う 身体は 未知なる場所へ 導く

果ての無い 海に揺られ 絶望と希望の道連れに

この身を委ねるのなら 彼処に辿り着く その日を待つだけ

温もりも 安らぎも無い 闇に織り成す 運命の流れ

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未完全な身体

2014年03月21日 | 妖艶の詩

白く滲む あなたの首に かける手は 愛に飢え

あなたは指をしきりに曲げ 苦しみを咲かす 

花の蜜のように溢れ出る 冷たい涙が口に滴る その欲情を

この手はあなたの表情に 傷を刻み付ける

まだ幼く 未完全な身体は その衝動に耐えられない

 

焼け尽くす 身の裡から溢れ出す血液の 生きる証を この口に含む 

身体を擦り合せながら 唇を開き 途方に暮れたように 声を漏らすだけ

失くした存在を この両手に籠める力を その白く細い首にかける

いずれ朽ち果てる この命を 何処までも深い意識に 投げる

 

 

鮮やかな色に 染まる花は 蠱惑に揺れる あなたの死相の姿

覚醒された死の淵へ 血に染まる手を見て狂乱する

あなたはただ微笑んだまま この身体を這い回る意識を 指で辿った

 

報われない愛 身を結び 口づけを交わす その虚ろな瞳は

欲望に染まる 鮮やかな花の薫り 張り付けられ 身を滅ぼす

この虚ろに微睡む 夢の裡の光景に あなたの肢体が揺れるのだろう

 

やがて花は散り 夢の狭間で揺蕩う命は 眠りにつく

奪われた動向 あなたは気づかないまま 時間は永遠の眠りを誘う

失くしていた愛は 揺れ動くままの瞳に写り 時を分節する

どのような偽りをも 愛故の罪の ありのままの姿に

 

 

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紅い涙

2014年03月21日 | 妖艶の詩

染められた 血の廻りを生命の証に

どれだけ平静を装っても その胡乱な瞳は あなただけを

 

唇は張り裂け 焼き尽くす 言葉の悲しみが

この身体を腐食させて行く 

あなたさえ この手で触れられるのなら

覚醒された 意識は 破滅の波によじれる

 

求めるだけの愛は その塞がれた口から滴る 紅い涙

もう止まりはしない その篤い眼差しの 重い憂鬱の姿は

落ちぶれた人形のように ただ嗤っているだけの思惑

 

この身体は浸食され 無数の蟻が巣くう 様態

もう壊れてしまう この感情は 殺める事さえも出来ないままで

すれ違う言葉と感情の波のように 熱く燃え散る 花びらのように

愛さえも 虚ろに 眼は死んだように 虚空を見つめる

 

あなたの身体を抱きしめ やがて瞳は唇の艶やかな死相に

薔薇は枯れ 天を仰ぐ 塞がれた口は 何も排泄されないままで

この身体が 色めく愛の鼓動に反応する 情緒は悶え

色づく華の艶やかな歓びに 今にあなたは手をかけ 締め付ける

 

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この眼に灯る希求

2014年03月21日 | 悲哀の詩

融けて行く 身体の線に沿って 霧消する意識

静寂の中で 混在する感情は あなたのその手の中

 

塞がれた 唇にあどけない微笑みを浮かべ

空白の時間を揺蕩う 一途の愛を見つめる

失くした感情 虚ろな瞳の その冷たい素振りに

まだ幼い その手を握り締める 

 

抱かれた感触 おぼつかぬ指の探る 内奥へと

その腕を繋ぐように 何処までも深く 何処までも愛へと

そっと撫でる この身体は朽ち果てた玩具のように

あなたの舌先で 悦ぶ表情に変わる

 

影の染められ 接吻の甘い その孤独に

白い肢体は あなたを求めるように 微笑みを浮かべるだけ

失い この眼に灯る希求も 

もはや蒸発する魂の安らぎへと堕ちていくだけ

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