汽水空間 ~言葉と次元の力学系へ~

身体で体感する言葉の世界をお届けします(*´∀`)♪

あなたの眠る居場所

2018年01月19日 | 奇想の詩
消えかけた 空を迂回する 鳥
迸る雷光 静寂を引き裂く 雨音

泉のように 噴き出す 言葉が
横溢して この首を締め付けるのは
そう いつだって
あの空の暗黙の了解だから

壊れる 身体の隅々にまで
張り巡らせた
神経繊維に触れる
花々の横溢する 空

溜息に揺られ 綻ぶ境界線
溢るばかりの 感情を吐き出す

此処には そう
あなたの眠る居場所がある

幽玄の空 あの最果てには きっと
いつまでも夢の中で 咲き誇る
花々の残像が 犇いているから

さあ 手を伸ばして
深く 沈黙して ねぇ

不覚にも その眼は
新たな生命の その片鱗さえも
触れる事は出来ないだろう

半信半疑の 指先
その心に触れるのは 一体...?
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小さな嘘

2018年01月15日 | 愛の詩
静まり返った 水辺
見上げた夜空には 羽ばたく幽玄の星々
手繰り寄せた 小舟に写るは 琥珀の月影
降り注ぐ風に揺れ 葉は揺籃のよう

ねぇ 震えているの?
不可思議な夢の中で 積もるもの
あなたは一体どれだけの気持ちを
抱えたままで居るの?
吹き過ぎる風 煽られし花びらに
あの夜空は きっと

静まり返った水辺に 独り
見上げた夜空には そう
絶え間なく 星間の息吹きは 廻り きっと
まるで包まれているような心地に
堕ちて行くから

ねぇ 震えているの?
あなたは一体 どれだけの言葉を
かけてくれたの?
そう 悩ましげな瞳の奥
その分かり易い 小さな嘘が 可愛くて

ねぇ どうして?
このままのあなたでいて欲しいから
もっと近くで その声を聴かせて?

静まり返った水辺に 独り
煌めく星々の鼓動を聴いている

ねぇ 震えているの?
瞬く間に 消えて行く
あの星のように そう
ただ生きることに耐えられなくて
あなたに寄り添うの

あの雨の降る夜に 添えた手が
なんだか切なくて
温かい感触の その優しさに上手く
甘えられなくて 淋しかったから

まるで夢みたいに 流れる時間が
穏やかな眠りを誘うのは そう
あなたの胸の中で いつまでも
たくさんの想いに包まれて居るから

ねぇ どうして?
それでも 叶わぬ運命に 導かれて
ずっと眠っているから ねぇ
あの星空が 輝いている限り 永遠に
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花葬の季節

2018年01月13日 | 愛の詩
差し伸べた手
まるで 深く呼吸するように 沈んで行く

この身体から 溢れ出すものは そう
いつだって ありふれた 気持ちだったのに

騒々しい夜に 花々が疼き出す
花葬の季節 運命が廻りし 殉教の印
それは 幽玄の夜空から降る 流星の飛跡

満たされた 空白の宇宙
寄り添う 肌
どこまでも あなたとの境界は
咲き乱れた花々のように
境界の無い 夢心地

どうして?
この世の理は いつだって
そう あなたを抱き締めて 感じる
この温もりの意味を隠してしまうの?

ねぇ それでも
この世界の輪廻は いつでも
そう あなたのその瞳に隠された感情を
隠してしまうから

降り出した 花びら
命が可憐に散って 煌々と照らす月明かり
それは終焉を報せる 殉教の刻
それでも あなたの表情は 何処か上の空で
この遥かな時間の流れに揺蕩うから

この世に置き去りにされる
一途な淋しさを どうか 解って欲しいから
ねぇ 独りぼっちの 夜に咲いた
花々の恍惚と 一緒に 眠っていたかったの

そう 独りきりの 夜の帳に

どうして?
この世の理は いつだって
遣り切れない 想いの澱を胸に
輝かしい未来の約束を 隠してしまうの?

ねぇ どうして?
この世界の輪廻に 絡まった赤い糸
きつく抱擁して 確かめ合った
狂おしい程の 優しさに包まれながら
この生命 絶え行く 最中で

降り出した花びら
それは鮮やかな 花葬の季節
あなたはそうして また去って行くの?
またひとつ またひとつ
季節が過ぎて また廻り逢うまで

それでも ねぇ
この世界の輪廻は いつでも
そう あなたのその瞳に隠された想いを
そっと 隠してしまうから
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