汽水空間 ~言葉と次元の力学系へ~

身体で体感する言葉の世界をお届けします(*´∀`)♪

みやすけの散文詩 自動筆記術

2010年12月31日 | 散文詩
錆びれた指紋に、心は揺らいでいるのだ。それは、纏わり付く霊に由来する秘薬を求めるため、これ以上もない非情な計らいなど、もうとっくの昔に捨てた。こけしの頭は、何処までも伸びゆく天使の涙。その涙に隠れている、言葉に、狂乱している女よ。お前は、この世界で、何を求めている。求めても満たされない心は、おこがましいほどに泣き明かした、朝焼けに染まる一途な気持ちなのだ。それは、幾重にも、折り重なって出来た花弁。その花弁に孤独を感じているひまわりの花は、どうしようもない怒りに身を打たれ、悶え、苦しんでいるのだ。苦しみの意味とは何だろうか。意味は、無限に朽ち果てるための挙式に過ぎない。その挙式に参列する男達の執念は、女の物欲にも勝るものがある。その勝るものの情動とは何だろうか。その情動に籠められている様々な欲望。その欲望に眩まされるだけの女の悲しい性は、果てしない宇宙を想う旅人のようだ。男は、こうした過ちを、ただ見過ごしている。見過ごしているのは、どうしようもない何かと戦うためである。その戦いとは、執着を捨てた女の胎内の宿る子供である。その子供は穢れている。生命の循環から放り出された幼い命は、いつの時代にも怨念として、この世界の中で木霊している。木霊しているのは、纏わり付いた虚空の嵐を想わせるため。この虚空のならず者は、女の股にあらゆる屈辱を混ぜ合わせた、快楽の絆である。その絆は、一人身の老人に託された希望である。その希望は、所構わず投げ出された心臓に匹敵するほどの威力を持ち合わせている。

悲願したものを手に入れる為に、様々な諍いが繰り広げられた。それは、幾重にも繰り返されたモノローグ。その映写機に映る、悦びでさえも、幽かな受動に眩む女の性が込められている。女は己に忠実に、風に吹かれている。それは、確かなモノを見定める、力を欲するため。その欲望のおかげで、幽かな感情の流れでさえ、膨大な徒労と、疲弊に犯された夢を見るのである。その夢を見る為に、人は、行く度もの試練を分かち合った。その分かち合ったモノを達成するために、一度皮をむいた聖霊に挨拶をした。その挨拶は、夢幻に眩まれていて、その虚無に怪しまれた観想に、様々な汚点が接吻された。その接吻に、願いを込めて、旧著した子供に、夢を与え、その夢から更に秀でた才能を輩出する覚悟を手に入れた。その手に入れて、悲惨な目にあった少女の長い髪は、はてしなく続いていくモノを感じ取る唯一の願いになっていく。
コメント

みやすけの詩 悩み

2010年12月21日 | 初期中期の詩
何がこうさせているのか 僕には解らない
判然としない不思議を 
かえる事の無い卵を温め続ける親鳥のように それは時に侘しく 
さめざめと降りしきる雨は 何時の時間に止む

星はその絶え間ないものを秘めている事によって
人々に信仰され また愛されてきた
少女はそうした真実に 期待と不安を抱いている
冬は寒さを伝える使者なのに 
それは決して交わらない感情に押し寄せるから
誰もがそれに戸惑いを感じている

少女はそうしてまた 夢の中への逃避を始める
偽りは決して優しくはないから
それはいつも通りを装う君の姿

ジレンマを抱えて理屈を包括しようとしている
「なぜ人は同じ罪を繰り返すの?」
何時かの少年はそう言って眼を丸くした
それがまるで傍に咲いていた花を見るように
そこに内在している様々なことを分析するように
彼の心の中に 一抹の不安がよぎる
コメント

みやすけの唄 夢の華

2010年12月16日 | 歌詞
引き裂かれた絆 
時間のかさぶただけが 生きがいだった
濡れた頬に張り付く 唇の桃色が やけに震える

冬は当たり前のように過ぎ行く
感情を抑制できず 泣いた夜は数知れず 

囁く口元が やけに蒼を帯びた空に映える
何度も口づけをし合った記憶の中 絶え行く花は
擦れた想い出の中に 小さな波紋を呼ぶ


壊れたものを想う
偽りを重ねた記憶 すれ違いを直せず
苦渋を舐めた数だけ 空に輝く星 涙を流す

冬は温かな何かを奪い去る
それは遥かを夢見た 小鳥が犯した感傷

囁く口元が やけに蒼を帯びた空に映える
何度も口づけをし合った記憶の中 絶え行く花は
擦れた想い出の中に 小さな波紋を呼ぶ

青草の薫りが懐かしい
幾つもの峠を越えた 真実が見た絶望
歓びが掛け替えのない夢に変わるとき
人は再び愛に目覚める
コメント

みやすけの唄 蜜の味

2010年12月07日 | 歌詞
世界が消えてしまうとき
懐かしさに囚われて 流した涙
男とも女ともとれない
それは孤独な奇跡

不摂生な生き死に
その身を横たえることに 意味を連ねて行く
命は壁を超える 無知に還りつく

形が生き残りを失くす
届かない想いを壊す お前が愛しい

世界が乾涸びてしまう
静寂と共に朽ちる 今宵の希望
踊ることも他の何もかも
嘘と歓びの宴

呆れ果てた人形は 世相にものを云う
それが忠実に再現された 架空とは知らずに
玩具はその眼で 何を見つめている

形が生き残りを浚う
黎明を過ぎた頃に 途を見つめる


浚う→さらう
黎明→れいめい
コメント

みやすけの詩 無意識の断片

2010年12月06日 | 初期中期の詩
感情は踊る
強張る風は 故郷を想い 女の乳房を揺さぶる
温かな雲にそっと呟きかけたのに
さよならを紡いだ言葉は なぜか言葉の形を成さなくて
それは一瞬の奇矯な振る舞い

音がらせんを描きながら子供の頭を支配する
それは それぞれの中に起因する物語り
子供はそれから崖の上に立ち 涙を流している

難しい本に書かれている故事成語を眺めていて
そこから派生する天使を捕まえては
無性に急き立てる性欲の処理に追われている
この世が混沌の中に屈辱を味わうのなら
それに付随する意味に 嗤う子供は確かな信念を持っている

虚しさは河の流れをつくり
そこに流れている無数の稚魚にエサを与える
そこには様々な欲望の華が現存していて
その雌しべから垂れ下がっている糊口からは
あらゆる香りのする汁が垂れ滴っている

醜い闘争を止めるようになだめているが
その言葉は届くよしもない
この宇宙に実存している太古の記憶から
新たな命はもう生まれる事もない
コメント