汽水空間 ~言葉と次元の力学系へ~

身体で体感する言葉の世界をお届けします(*´∀`)♪

あなたへの手紙

2016年05月11日 | 愛の詩
過ぎ行く季節の流れが 不意に心を打つ
永すぎた触れ合いの瞬間 あなたはあれから何を思い返すのかな

微笑ましくふざけ合っていた あの刹那は
もう 振り返る想い出の中でしか 触れられない
ああ どうして時間は 移ろいながらも
あなたの居た この温もりだけを遺していくのだろう

この切ない気持ちには 何も無いから
震えるような愛情も すぐに壊れてしまいそうな優しさも
すべてはこの瞬間を共有し合う それだけで良かったのに

ああ どうして あの時 言葉を交わしてしまったのだろう
永遠のような和やかさ 会う度に 確かに見つめていた
あなたとの 偽りの無い日々に 幾度と無く
その手を握り返そうとしていた

この溢れる想いには 何も無い
本当に伝えたい気持ちは もう 交わし合う事も無いから
だから ねえ 今度こそ 伝えたい
あなた達のこれからの幸せを願う 悠久のさよならを

ああ このまま 時間が過ぎてくれれば
未熟なまま枯れてしまいそうな この願いも
輝かしく笑い合い過ごした あのひと時も また
いずれ この刹那の哀しい想い出と共にも 消えてしまうのかな

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あなたの隠された表情

2016年05月06日 | 奇想の詩
隠された表情に 雨粒が伝う
伝線した空の 流し目の向く方角に 穿つ風
此処は光が満ちる 幽遠なる手が導く 天空の揺り籠
ふと想いが溶けて 降りしきる雨に打たれる
漆黒の瞳が震えている
掛け替えのない夢に翻弄された 過去を穿つ風に
振り回されて 流れて行く
この路にはもう 何も無い
言葉の届かないあの場所に 還りたい
響き渡る昊に 流れては沁み渡る
此処は光が満ちた 天空の揺り籠
充ち満ちる想いが錯綜する 風を遮る術も知らないで
何処までも墜ちて行く
響き渡る空に 錯綜する雨粒
気ままな風雨に振り回されて 流されて行く
繰り返される 夢に翻弄された 過去を見つめる瞳に
何時までも溶けて居たい
それでも 二度と傍に居る事さえも許されない
漆黒の時間が震えて 感情を掻き乱す
夢に翻弄されて 取り返しの付かない 過去を穿つ雨に
振り回されて 流れて行く
もうこれ以上 傍に居る事さえも 覚束ないのに
不意に手を握り締めていた
言葉の届かない あの場所へ 一緒に帰ろう
漆黒の眼が震えて 雨粒が伝う
もう二度と 触れられない あなたの隠された表情に
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