健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

日焼け止めで皮膚老化を抑制

2013-06-17 08:30:24 | 研究
日焼け止めの日常使用とβ(ベータ)カロチン摂取の効果に関する2×2要因デザイン無作為化比較試験(RCT)の結果が発表されたそうです(Qlife Pro)。試験は、オーストラリアのナンボー在住の55歳未満の成人男女903名を、次の4グループ (1)日焼け止めの日常使用とβ(ベータ)カロチンの1日30mg摂取群、(2) 日焼け止めの日常使用とプラセボ摂取群、(3)日焼け止めの任意使用とβ(ベータ)カロチンの1日30mg摂取群、(4)日焼け止めの任意使用とプラセボの任意摂取群に分けて、1992年から1996年にかけて行われたものだそうです。試験開始前と開始後4.5年目に、試験対象者全ての左手の甲について、シリコン製のレプリカを用いたマイクロトポグラフィーを実施し、シワなど皮膚表面の変化を比較分析。また、喫煙や太陽光線への曝露などについても、周期的に記録されたそうです。その結果、日焼け止めの任意使用群でのみ、皮膚老化の有意な進行が認められたそうです。両群の相対オッズ比は0.76(95% CI, 0.59~0.98)となり、日常使用では任意使用と比較して皮膚の老化を24%有意に抑制することを認めたそうです。β(ベータ)カロチンの摂取に関しては、両群で皮膚の老化の有意な進行を認めたとも。結論として、「健康な55歳未満の成人男女について、日焼け止めの日常使用が皮膚の老化を遅らせる可能性が示唆された」としています。そして、「βカロチン摂取による皮膚老化の防止効果はみられなかった」とも。
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