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豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

アトピー性皮膚炎発症に関連する4つのゲノム領域

2013-06-18 08:30:03 | 研究
アトピー性皮膚炎発症に関連する4つのゲノム領域4q27、11p13、16p13.13、17q21.32が発見されたそうです(Qlife Pro)。

【4q27】
IL2、IL21遺伝子を含む領域。IL-2は、さまざまな免疫細胞の活性化や調節性T細胞の維持に重要。マウス実験で、IgE産生及び気道アレルギー炎症に関与することが報告されているそうです。

【11p13】
PRR5L、TRAF6、RAG1、RAG2遺伝子に関わる領域。TRAF6は、自然免疫と獲得免疫を制御するタンパク質。RAG1、RAG2は抗体遺伝子の再構成にあたって重要な働きをするそうです。

【16p13.13】
CLEC16A、DEXI、SOCS1遺伝子に関わる領域。免疫細胞の活性化に関与する。また、免疫反応に必要な情報伝達物質であるサイトカインの負の制御因子として重要な働きをするそうです。

【17q21.32】
ZNF652、NGFR遺伝子に関わる領域。NGFRは、知覚神経の表皮への伸長を促進する神経成長因子(NGF)の受容体。動物実験で、かゆみとNGFとの関連が報告されているそうです。

過去の国際的解析により、すでに15か所のアトピー性皮膚炎関連領域が特定されていたそうです。新たに発見した4つの関連ゲノム領域に対し、日本人のアトピー性皮膚炎患者2397人非患者7937人、中国人アトピー性皮膚炎患者2848人、非患者2944人に分けて改めて解析。結果の再現性の確認を行ったそうです。その結果、日本人は11p13、16p13.13、17q21.32の3ゲノム領域、中国人は2ゲノム領域16p13.13、17q21.32が関連することが確認されたそうです。日本人のアトピー性皮膚炎には、11p13、16p13.13、17q21.32が関連するそうです。

どんどんいろいろな事が分かってきますね。
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