毎朝日焼け止め剤を塗布している場合には、必要を感じた時にだけ塗布する場合に比べると、皮膚老化の進行が抑制される可能性があるとわかったそうです(QLife Pro)。光老化というのは、上皮の肥厚や弾力線維症などによって特徴づけられています。皮膚の微細表面形状を分析することによって弾力線維症の重症度を予測でき、そして70歳までの人の皮膚光老化の指標として、微細表面形状を分析することが有用であるということがわかっているそうです。今回、日焼け止め剤の使用頻度とサプリメントの使用が皮膚の光老化の進行に関する影響を調べるために、1992~96年に実施された日焼け止め剤とβカロテンの皮膚癌抑制効果を検討した調査結果を解析したそうです。皮膚の微細表面形状の観察にはシリコン樹脂使用し、それを左手の甲に塗って、固まった樹脂をはがして得た皮膚表面のレプリカを使用したそうです。日焼け止め剤の効果については、ベースラインの患者特性である年齢、性別、皮膚の色、皮膚癌の既往、屋外活動状況、ひどい日焼けの経験、喫煙歴、BMIなどに関係なくほぼ結果としては一貫していたそうです。解析するときには毎日日焼け止めを使用しているグループと、必要なときにだけ使用するグループに分けて、光老化についての分析を行った結果、日焼け止め剤の日常的な使用は皮膚の老化を遅らせることができるが、βカロテンには有意な利益は見られないことが示されたそうです。
心と体の意外な関連が見つかったそうです(QLife Pro)。気分障害と診断された人の3人に1人が、何らかの感染症で入院経験があることが分かったというのです。感染症といっても症状は様々で、病院で受信することなく、自然に治った人もいれば、入院を余儀なくされた人も。調査の結果、感染症で入院したことがある人は、気分障害にかかるリスクが6割も高くなるというのです。この調査は、1945年から1996年に産まれた、ドイツ系デンマーク人356万人について、1977年から2010年の間に追跡したデータを元に分析されたものだそうです。追跡期間中の30年あまりの間に気分障害で通院や入院をした人が、91000人。このうち、32%の人が、過去に感染症で入院したことがあり、5%の人が免疫機能の低下で入院したことがあったそうです。脳は、通常は血液脳関門によって、守られています。血液脳関門とは、毛細血管がきわめて細いことや、必要なものを取り組み異物は排除するという仕組みで、血液中の物質が髄液を通じて脳に侵入することを制限している身体の機能です。ところが感染症の影響でこの機能がうまく働かなくなることがあるというのです。その結果、感染症が脳に影響を及ぼすことで、気分障害を引き起こすことがあるのではないかと解釈されているようです。いろいろなことが分かっていきますね。