健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

老化の進行度は20代半ばでも検知できる

2015-07-19 08:30:17 | 研究
老化の研究は通常は高齢者を対象に行われますが、老化の進行については20代半ばでも検知できる可能性があるという研究論文がProceedings of the National Academy of Sciences(PNAS)に掲載されたそうです。1972~73年にニュージーランドで生まれた954人を対象に、それぞれ26歳、32歳、38歳の時点の腎臓、肝臓、肺機能、歯、目の血管、代謝機能や免疫システムについてのデータを収集し、被験者の健康状態について調査。さらに、コレステロールや運動レベル、テロメア長についても測定。テロメアは、染色体の末端部分にみられる構造で、加齢とともに短くなる部分です。研究では、計18の生物測定法を使って、被験者が38歳の時点の「生物学的年齢」を特定したところ、一部は30歳未満と記録され、一方で60歳程度とされる被験者もいたというのです。老化が早い被験者について詳しく調べてみると、老化の兆候は、初回の生物学的測定法が実施された26歳の時点で検知されていることが分かったそうです。こうした被験者では、平衡感覚や協調運動、不慣れな問題の解決など、通常60歳以上を対象としているテストで、スコアがより低かったそうです。
Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする