健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

記憶力低下のカギを握る分子

2015-07-20 08:30:32 | 研究
年齢とともに血液中に蓄積する分子が、認知機能の低下に関連している可能性があるとの研究結果が、Nature Medicineに発表されたそうです(AFPBB NEWS)。研究によると、「B2M」と呼ばれるタンパク質分子は、老化に伴って血液と脳脊髄液中の濃度が高くなるそうです。マウスを用いた実験では、B2Mを抑制することで、学習機能と記憶力の向上がみられたというのです。昨年発表された別の研究では、若いマウスの血液を注入すると、高齢マウスの学習能力と記憶力が高まることが判明していたそうです。マウス実験では、B2Mの注入によってマウスの学習能力、記録力、ニューロン成長の低下がみられたそうです。さらに、遺伝子操作でマウスからB2Mを排除した結果、B2Mを持たない高齢マウスは記憶障害を発症しないことが観察されたそうです。どのようにB2Mを阻害するか、そして高齢者の血液から除去することができるかが、課題だそうです。
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