病院で検出される細菌の中に、手洗い用洗剤や消毒液に含まれるアルコール性消毒剤が効きにくくなっているものがあり、感染症の拡大を招く一因になっているする研究論文が、Science Translational Medicineに掲載されたそうです。イソプロピルアルコールやエチルアルコールを基材とする手指用の消毒剤やせっけんは世界中で広く使用され、耐性菌の一種のメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)を劇的に抑制。しかし、腸内細菌の一種で、医療現場で用いられるカテーテルや人工呼吸器などを介して広がる恐れのあるエンテロコッカス・フェシウムが増えていることに着目。アルコール性消毒剤を使っているにもかかわらず、耐性のあるエンテロコッカス・フェシウムが増殖しており、院内感染症の主因の一つになっているというのです。1997~2015年にオーストラリア・メルボルンの病院2か所から採取した細菌サンプルを分析。その結果、2009年以降に分離された菌は2004年以前の菌と比べて、概してアルコール耐性が強かったそうです。
http://www.afpbb.com/articles/-/3184766?cx_part=search
http://www.afpbb.com/articles/-/3184766?cx_part=search