イーグルスファンの独り言 Philadelphia Eagles Fan Blog

フィラデルフィア イーグルス ファン ブログ

Bryan Smith

2008-05-09 23:10:09 | イーグルス
 3巡80位 Bryan Smith OLB McNeese State

 6-2 231ポンド
 40ヤード 4,78 20ヤードシャトル 4,31 スリーコーン 7,20
 垂直飛び 36インチ 幅跳び 9フィート9インチ ベンチプレス 16回

 Texas州出身のSmithは高校時代フットボールとバスケットボール、そして陸上選手として活躍しました。
 FCS(こないだまではディビジョン1-AAと呼んでました)のMcNeese Stateに進学し2003,2004シーズンは記録がありません。
 2005年からDEとしてスターターになり43タックル7サックを記録しています。
 2006年は84タックル13,5サックでFCSのオールアメリカンに選ばれました。
 2007年も60タックル10,5サックで2度目のオールアメリカンに選ばれています。
 
 OTの外を大回りしてもQBに届く素晴らしいスピードを持ち、スナップ後の反応の良さと一歩目の出足で良い位置を取る事が出来ます。
 腕の使い方が下手で大外を回る以外のパスラッシュが出来ず、言うまでも無くサイズが無い為にランディフェンスは苦手のようです。


 スカウティングコンバインまではスモールスクールのスリーパーとして注目されていたのですが、40ヤードで4,78の数字を出した途端評価が急降下しました。元々220ポンドでプレイしていて、40ヤード4,5程度と推測されていたのが228ポンドに10ポンド近くバルクアップした所記録が大きく落ちた事でバルクアップするとスピードが落ちてしまう骨格しか持って居ないと評価されたようです。
 バルクアップが難しいと判断されている事と220ポンドでプレイしていた事からNFLではOLBにコンバートされると予想されていたのですが、チームはDEとしての起用を決めています。いくらなんでも230ポンドのDEはありえません、250ポンド程度まではバルクアップする事が必要になるでしょう。そしてその時にスピードを維持出来るのかどうかと言う点でDE起用はギャンブルです、3-4のOLBとして使ってもらった方が幸せだったかもしれません。
 すでに25歳でバルクアップも難しいと身体的にはこれ以上成長しないのではないかとも言われています。その代わり技術的にはまだまだ未熟で伸びる要素は有るようですし、ちゃんとトレーニングをしていない(指導者に恵まれていない)からNFL流のトレーニングをすれば10-15ポンドは簡単に増えると考えての指名と言う情報も有ります。



 この選手を3巡で指名する必要は全く無いと思います、しかしコンバインまでは3巡指名が予想されていましたしどうしても欲しい選手としてリストアップしていたのでしょう。サイズの無さはたとえ250ポンドになっても致命的だとは思いますが、230ポンドだったTrent Coleを270ポンドまで増やしてプロボウラーに育てていますし、250ポンドのJaqua Parkerをストロングサイドで起用しています。そう言う意味ではサイズには全くこだわらないチームですしパスラッシュが出来るかどうかだけが問題です。スターターとしての起用ではなくパスラッシュスペシャリストとしての獲得でしょう、アングルを取ってセットしてから大外を回るだけだったN.D Kaluのような起用のされ方をするのではないかと思います。
 1年目に出番が来る事はまず考えられません、すでに4番手までのDEはほぼ確定しています。3巡指名をPSに置く事も考えにくいので5番手のDEとしてアクティブに成らないままのシーズンを送るでしょう。その間にどれだけ体を作り技術面を向上させられるのかが2年目までの課題になります。
 バルクアップが出来ないと判断した場合にはすぐに230ポンドに戻してWLBで使うようにした方が良いでしょう。Coleのような掘り出し物はそう何度も手に入らないでしょうから。

DeSean Jackson

2008-05-09 06:53:22 | イーグルス
 2巡49位 DeSean Jackson WR California

 5-9 167ポンド
 40ヤード 4,35 20ヤードシャトル 4,19 スリーコーン 6,90
 垂直飛び 34インチ 幅跳び 10フィート2インチ

 Los Angeles出身のJacksonはCaliforniaで最も有名なチームと言われるLong Beach Polytechnic高校でプレイし、2003年は821ヤード11TDレシーブ、2004年は1075ヤード15TDを記録しています。野球でも有名でドラフトで上位指名されるのは確実と言われていましたが野球をするつもりは無いと公言した為に回避されています。
 
 LSU.USC,Oklahoma,Florida等の有名大学から誘いがありましたが地元のCalifornia大に進学し、練習生経験無しですぐにスターターになりました。
 2005年は38レシーブで601ヤード7TDとPRで8回48ヤードを記録しています。
 2006年は59レシーブで1060ヤード9TDとPRで38回455ヤードを記録し、PAC10のファーストチームに選ばれています。
 2007年は65レシーブ762ヤード6TD、PRは12回で129ヤードを記録しました、PAC10のセカンドチームに選ばれています。
 2007年は左手の親指を捻挫していて、開幕戦を欠場し包帯を巻いたままプレイし続けシーズン最終戦も欠場しています。

 飛び抜けたトップスピードを持ち、柔軟な股関節でスピードを落とさずにターンする事が出来て、抜群の加速でマークを振り切る事が出来ます。パスレシーブ・パントのレシーブも優秀でオープンフィールドでのボールを落とす事は少ないです。
 小柄で筋力が足りないのでバンプに弱くコースに出るのに手間取る事が有り、細かい怪我をし続けています。競り合いで勝てる体格ではなく、ジャンプ力も特筆するものは無いようです。

 
 自称6-0でしたが、コンバインで正式に計った所5-9しかない事が明らかになりました。垂直飛び・幅跳びの記録も1,2巡指名されるWRとしては劣る数値ですし5-9しかない事を考えるとジャンプボールでの競り合いで勝利する事は期待できません。とにかくスピードで相手を振り切ってオープンに成る事がボールキャッチするために必要になるでしょう。一流校のスターターでも実は40ヤード4,7でしか走れないCBが普通に居るカレッジレベルならばスピードだけで勝負できるのでしょうが、4,4秒台が普通に居るNFLでスピードだけの選手が生きていけるのかは微妙な所でしょう。
 バンプを払いのけ、強烈なヒットに耐え怪我をしない為に185ポンド程度までバルクアップをコーチから指示されたそうです。問題は4,35の特筆すべきスピードを維持したままバルクアップが出来るのかになります、スピードを殺してしまっては意味が無いし、今のままではあっという間に怪我をしてしまうでしょう。WRで1番の評価を受けていた時期が有り、コンバインで4,35とWRベストの数字を出したにもかかわらず評価が落ち続けたのは小柄でバルクアップする事がスピードダウンに直結すると考えられたのでしょう。

 カレッジでの3シーズンで6回のリターンTDを記録しています、ほとんどのドラフトサイトでベストのリターンマンと評価されてもいます。マフしない事、フェアキャッチの判断が出来るのであればスピードだけを考えてもNFLでも上位のリターナーにすぐになってくれるでしょう。
 
 球が上擦るDonovan McNabbのパスを5-9のJacksonでキャッチ出来るのか、NFLのCB相手にスピードだけで勝負出来るのか、スピードを落とさずバルクアップ出来るのか、この3点を考えると私はこの指名は失敗なのではないかと考えています。リターナー専任ならば2日目でも取れたでしょう、5番手のWR,CBをリターン専門で入れれば良いだけです。
 今のチームに必要なのは、レッドゾーンの得点力不足を改善するビックターゲットであり、あの時点で残っていた6-5のLimas Sweedを指名するのが(この選手もスピード不足でスターターで使えるかどうかに不安は有りますが)ベターな選択だったと思っています。
 ハーフウェイからの一発ロングパスを匂わせながらFGレンジまで進みDavid Akersのキックで得点するかつての勝利パターンを再構築する為のディープスレッド獲得なのでしょうが、R&Sのようにレッドゾーンでフィールドが狭くなると得点力が落ちる今の欠点を解消する事はこの指名では出来ません。