北海道美術ネット別館

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2024年11月22日続き。最後の小春日和

2024年11月25日 08時26分02秒 | つれづれ日録
(承前)

 地下鉄東西線に乗り、菊水駅へ。
 ギャラリー犬養は、1階が宮本文彦個展(紙版画)、2階は志摩利希銅版画展「ダナエの台所」

 志摩さんは、絵の囲むマットの部分を、同じ版による絵で埋めるという、おもしろい技法で埋めています。
 テレビで古い映像を再訪するとき、おなじ映像を、色調を薄くして両端にくりかえすことがありますが、あれとちょっと似ています。
 ダナエは、ギリシャ神話に登場する女性で、ゼウスが金色の雨に変身して彼女のもとに忍び込み妊娠させてしまうという話は、古来絵画の題材になっています。日本家屋の、奥行き感を欠く縁側にいる女性と、窓があって奥行き感豊かな空間の台所にいる女性の、2枚の作品がありました。

 いずれも24日で終了。

 ローソンでおにぎりを二つ買い、豊平川岸に腰かけて食べました。
 
 斜面にタンポポが咲いていました(冒頭画像)。
 11月22日にこの花を見たのは、新記録のような気がします。

 豊平橋を渡り、この日9カ所目は市民ギャラリー。
 多彩な展示です。

 1階は
第9回 高樹会書展
 漢字の臨書と創作で、けっこう力強い大作を出しています。
 ただ、筆者が名前を聞いたことのある書家がいないのは不思議。


 ・北海道障がい者のアート展 /グッとくる日本のアール・ブリュット

 「グッとくる…」は、道内外の作り手を紹介する興味深い企画。
 「北海道…」はとにかく点数が多くてすこし疲れました。AR技術を使って女の子が飛び出してくるのはすごい作品。

 上のフロアは
写真クラブ「Be PHaT!!」第19回作品展 夢フォト2024

 かなり風変わりな展示になっていて、ちょっと「素材としての写真」展っぽい会場になっている感じ。
 別項で紹介します。 


第115回 北大美術部黒百合会展
 近年は、きわめて小さい作品ばかりが並んで、有島武郎以来の古い伝統を誇るサークルとしてはちょっと残念な感じだったのですが、今年はバラエティーに富んだ絵が集まっていました。
 画像は新歓で共同制作を行ったライブペインティングの大作です。

書四人展~荒野洋子・佐藤志珠・塚本宏美・吉田敏子~

■書 四人展 荒野洋子・佐藤志珠・塚本宏美・吉田敏子 (2024年11月20~24日、札幌) - 北海道美術ネット別館

書の分野である「墨象ぼくしょう」に取り組んでいる4氏が昨年に続いて札幌市民ギャラリーで展覧会を開いています。後志管内倶知安町の荒野洋子さん、オホーツク管内遠軽町の...

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「Ru*NonnoART 企画展 ミルクにほどける」は会場設営中でした。

 いずれも24日まで。


 東西線で琴似へ。
 
 カフェ北都館ギャラリーで、坪井明花×温井彩加 2人展
 北海道教育大岩見沢校出身の若手。自在な想像力を羽ばたかせたとてもユニークな絵を二紀展には出品しているのですが、ここでは小品ばかりが並んでいるので、二紀展の絵を知らない来場者には、ふつうにかわいいイラストっぽい絵を描く人としか認識されないような気がします。
 せめてポートフォリオのファイルを会場に置くか、作品をネットで見られるようにQRコードで誘導するかしたほうが良いと思いました。2人ともせっかくすごい絵を描いているのに、ちょっともったいないです。
 25日まで。


 最後に、地下鉄東西線で琴似から円山公園駅に移動し、カフェエスキスへ。
 「菅定の日々の迷路展」、25日まで。
 
 菅さんはタブレットを使って毎日1個ずつ迷路を作っているというから驚きです。

■菅定の日々の迷路展 KAN SADAMU’S DAILY MAZES EXHIBITION (2024年11月7~25日、札幌) - 北海道美術ネット別館

木版をフロッタージュしたり、昆虫の細密画を描いたり、一般的な画家とはちょっと異なる作品を、個展や毎年1月のグループ展「NewPoint」で発表してきた菅定かんさだむさん。...

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 菅さんが在廊していて、キーファーから草間彌生、ジャッドまで長時間しゃべりまくりました。アートの話は終わらないのです。


 スーパーマーケットでもやしを買い、帰宅後ゆでて、インスタントラーメンを作って夕食にしました。
 なんだか質素な食生活の1日でした。


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