2009年、国土交通省が実施する都市景観大賞「美しいまちなみ賞」で
栃木市は最高賞の大賞を受賞したのだそうです。
江戸時代より宿場町、舟運で栄えた問屋町で日光東照宮に参拝する諸大名も通り
とても賑わっていたそうです。
重厚な見世蔵や白壁の土蔵群が残り当事の繁栄振りを偲ばせています。
代官屋敷 岡田記念館は・・・
門をくぐると左側に受付があります。入場料700円。
この700円を見て覗くだけで入らないお客さんがかなりいます。
それを必死でここの奥様が呼び止めます。
「はとバスの見学コースにもなっているんですよ~栃木に来てここを見ないと~」
受付をしていた奥様がいろいろ話をしてくださいました。
現当主で26代目。直系男子で繋がってきているのだそうです。
26代の中では繁栄したり落ちぶれたり色んな事があったようです。
江戸時代には娘さんが二人大奥に見習いに入っていたという事も書かれていました。
岡田家は550年以上の歴史を持つ旧家です。
4000坪の広大な敷地に江戸時代に建てられた土蔵に宝物が展示されています。
これを維持するための補助金とかはいっさいないんですって。
別邸の翁島が「文化庁登録有形文化財」に指定され固定資産税が半額に優遇されただけで
守っていく事は大変なんだそうです。
なんと払う固定資産税は年間1000万円。
それでは必死で呼び止めるのもわかります。協力したくなりました。
そのために映画やテレビの番組にロケ地としてお貸しして収入にしているとの事です。
たくさんの俳優さんタレントさんの写真がありました。
明治時代からは敷地内の建物を床屋さんや酒屋さんなどに貸していたようです。
酒屋さんは平成3年まで営業していました。
そして岡田家22代当主が建てた別邸「翁島」も素晴らしい建築物でした。
大正3年着工、大正13年完成。
全国から銘木、名木が集められました。
廊下は欅の一枚板ですし、町内の匠たちが技を競い合って建てた別荘です。
回り廊下で建具も採光、風通しにこっていました。こんな障子いいですね~
次に向かったのは巴波川沿いに建つ 横山郷土館・・
話の好きな家具屋さんのご主人が言っていた「日本で一番の蔵だよ、どこに行っても
あれだけのはないよ。」
横山家は店舗の右半分で麻問屋、左半分で銀行を営んでいた明治の豪商だそうです。
木造ではなく石造りの蔵です。
入館料は500円ですが食事をするとただになります。
なので味噌うどんとお汁粉をたのみました。
「出来たらお呼びしますので見学しててくださいね。」と・・・
ここも「文化庁登録有形文化財」に認定されています。(平成10年より)
右手の蔵には書画や骨董品などが展示されており、左に進むとかつての銀行業務を
していた部屋が再現されています。
裏側の座敷部分で庭園を眺めながら食事ができるようになっています。
ここもテレビ、映画のロケ地として利用されているのだそうです。
そして最後に行ったのはパンプレットやガイドブックに出ている巴波川沿いの
板塀に囲まれた蔵、 「塚田歴史伝説館」・・
塚田家は江戸時代後期より木材回漕問屋さんでした。
当事は木材を筏に組んでここの巴波川から江戸の深川の木場まで運んでいたそうです。
ここは財団法人になっていて観光化されていました。
中はハイテク人体型ロボットが説明したり、蔵芝居「うずま川悲話」の上演などしています。
ビックリしたのはおばあさんを見ている男性、人形とは思えませんでした。
夫「前を失礼します。」と声をかけそうになったと言っていました。
後から行った私も途中まで人間だと思っていました。
この道路を挟んだ向い側には野菜などの地元の直売所がありました。
この建物も蔵で「文化庁登録有形文化財」に指定されていました。
約5時間歩き回りました。
じゃがいも入り栃木やきそばや夕顔ラーメン、うずまバーガーなどのB級グルメもあるようです。
突然出かけてみた栃木市でしたが堪能できました。
何処でもいろいろ話を聞かせていただいて勉強になりました。
歩いていてもお散歩のお年寄りまでもが「どこからお出でですか?」と話しかけてくださいます。
話好きな方が多いのでしょうか?なまりも味わいがあります。
また知らない街を歩いてみたいですね。