オンラインで開会中の アジア太平洋経済協力会議 APEC首脳会議の席上で、中国大陸・習 近平(しー・じんぴん)国家主席より 環太平洋経済連携協定 TPP11 への参加を前向きに検討する旨の意向が示された様だ。既に関係国間で合意がなされた 東アジア包括的経済連携協定 RCEP の余勢を駆っての表明かも知れないが、彼の国の出方はやはり注意を要しよう。
よく知られる様に TPP11、RCEP のいずれにも米合衆国が参加していない。当初前者には参加予定であったも、トランプ現政権下で保護貿易志向が強まった結果 離脱を宣言した経緯がある。加えて今、同国は次期大統領選を巡る混迷下にある。この隙を突く形で 表向きは自由貿易を標榜する中国大陸が RCEP に続き TPP11 の枠組みにても影響力を強め、ひいては米合衆国の目指す対中包囲網を挫き、むしろ逆に米合衆国の孤立化を目論んでいるのではとの意図が指摘されているのだ。
大統領選は 確かに米合衆国内の問題かも知れないが、国際情勢につき かくも芳しからぬ状況をも招いている所があるだけに、早い収拾と円滑な政権移行を目指して頂きたい。同国は 世界一深刻な中国大陸由来の新型コロナ・ウィルス感染症流行にも苦悶しているはずであり、その状況改善の為にも是非早めの区切りを願いたいものだ。又 我々日本及び日本人も、云わば TPP11の乗っ取り意図さえちらつかせる中国大陸の今後の出方には、注意を新たに見守る必要があろう。
前置きが長くなったが 本題です。又も流行目立つ感染症問題を含め 内外の事共に隠れた形ではあるが、先日 最高裁にて「所謂慰安婦報道の捏造に関わった」とされる、元朝日新聞記者の 対報道家や雑誌社複数向け謝罪要求や賠償請求が退けられる判決があった。つまり、当該元記者の記事捏造の事実を 司法が認めたという事だ。以下、某ネット記事を引用して 少しみて参りたい。
「元朝日新聞記者の敗訴確定 最高裁、慰安婦報道巡り」
元朝日新聞記者の植村 隆氏(現・雑誌「週刊金曜日」社長)が「従軍慰安婦」について書いた記事を「捏造」とされ名誉を傷つけられたとして、ジャーナリスト・櫻井よしこ氏と出版 3社に謝罪広告掲載と損害賠償を求めた訴訟で、最高裁第 2小法廷(菅野博之裁判長)は 植村氏の上告を退ける決定をした。11/18付。請求棄却の1&2審判決が確定した。
1&2審判決によると、櫻井氏は 韓国の元慰安婦の証言を取り上げた 1991=平成 3年の朝日新聞記事について「捏造」「意図的な虚偽報道」などとする論文を執筆、週刊誌などに掲載された。植村氏は「事実に基づかない中傷で激しいバッシングを受け、家族も含め 危険に晒された」と 2015=平成 27年に提訴した。
1審・札幌地裁は 2018=平成 30年の判決で「櫻井氏が記事の公正さに疑問を持ち、植村氏があえて事実と異なる記事を執筆したと信じたのは 相当な理由がある」として請求を棄却。今年 2月の 2審札幌高裁判決を支持した。(引用ここまで)
捏造や虚偽報道が 司法による事実認定を得た以上、むしろ櫻井さんや出版各社への名誉を損ねたのは 植村元記者の方だろう。加えて刑法にも規定のある「虚偽申告罪」に該当する可能性さえある。最高裁判決での敗訴は一つの結果として尊重するものだが、植村元記者を含む朝日新聞一味の謝罪・反省姿勢には大いなる疑問符がつくとされる。
国内向け謝罪がなされたは良いが、海外向けには明確な発信がないままとされる。その事が、例えば米合衆国下院議会の 慰安婦問題に関する対日謝罪決議や比、豪両国による同調の動きを招いているとすれば、決して看過できないものがあろう。又、今年 独の首都・ベルリンの公有地に設置され、その処分が猶予されている所謂「慰安婦像」問題などにも不良な影響を及ぼしている所が少なくないだろう。
こうした指摘は既に保守側有力層複数から発せられているのだが、朝日新聞一味に対応せんとする姿勢は見られない様だ。これで「不偏不党」の社是が聞いて呆れるというもの。政権与党や一般国民には「謙虚に、誠実に」などと大口を利いた所で、どの途人心には響くまい。前述の 司法の断下った一連の捏造報道問題は、勿論植村元記者個人のレベルではない。朝日新聞一味の、社局的体質の問題だろう。そして 真摯かつ謙虚な反省姿勢が認められない以上は、我々国民市民も「読まない、見ない、買わない」の厳しい姿勢で永らく対峙して参る決意が必要だろう。
今日などは 朝日新聞一味に加え、某二流以下のタブロイド紙が、ホテルにおける日本人のマナー不良や従業員各位に向けての横柄な言動、それに帯出禁止備品の勝手な持ち去り問題などを さも全日本人がそうである様に装った記事を上げ「インバウンド時の外国人旅行者の方がマシだった」などと事実と異なる 真摯な日本人多数まで貶める印象操作を図る様な挙に出ているのを見たが、これとて同じ。朝日一味同様「三ない」で対抗するのが最善だろう。今回画像は、そろそろ構内の木々の葉も色づく 当地名古屋の副都心・金山公園辺りの様子を。通る線路は JR中央線。以下に 関連記事をリンク致します。(私的憂国の書様) 植村隆の敗訴確定と、朝日新聞が取るべき態度 | 私的憂国の書 (fc2.com)