線翔庵日記



おまつり、民謡、三絃、名水、温泉、酒、そして音楽のこと…日々感じたことを綴ります。

のし

2006年10月06日 23時27分30秒 | 日々雑感
今日、買い物に行って酒を買った。自分で飲むのではなく、お祭りに出かけるのに奉納する御神酒だ。
こういうときは当然「のし」をつける。レジで精算するとき、バイトのおねーちゃんに「のしお願いします!」と言った。
すると「お会計は別でいいですか?」という返答。何言ってんだ?と思いながら会話していると、「領収書」のことを言っていたようだ。「のし」が「りょうしゅうしょ」ということ?おかしいな…と思い、「御祝いとか書いてはるのですよ!」と言っても、「紙を包むんですか?」とか、どうもかみ合わない。
「のし」と言ってもピンとこないのか…しみじみ思った。

ところで「のし」は「熨斗」と書く。辞書的な意味は、

…方形の色紙を細長く六角形にひだをつけて折りたたみ、中に熨斗鮑(のしあわび)の細片を包んだもの。祝儀などの進物に添える。熨斗鮑の代わりに昆布(こんぶ)や紙を用いたりする。近年はふつう熨斗紙が用いられる。

ということだ。

ちなみに「熨斗鮑」という落語も有名だ。女房に言われ、尾頭付きを買いに行った甚兵衛は、尾頭付きは高過ぎて手が出ないので、魚屋が負けてくれた鮑を買って来る。 大家のせがれの婚礼が有るので、それを祝いに持って行くように言われて大家のところへ行くが、大家は「磯の鮑の片思いと言って婚礼には縁起が悪い」と受け取らない。
 仕方無しに帰る途中に出会った友達がこれを聞いて、熨斗の根本を教え「もう一度行って来い」とけしかけるという噺だ。

「のし」が分からない若者に「のしつけちゃうぞ!」って思った。
コメント (2)
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