線翔庵日記



おまつり、民謡、三絃、名水、温泉、酒、そして音楽のこと…日々感じたことを綴ります。

富山獅子舞ツァー2008春:1日目②

2008年04月18日 23時59分19秒 | おまつり
夜は「ハナ」のお宅が7~8軒。やはり人々が各家々に集まる。新婚のお宅、新築のお宅など、それぞれ盛り上げる。ちなみに新婚さん宅での、「♪幸せなら××しよう!」っというのはよく聞くが、あれはいつ頃からなんだろうか(笑)。また、笛を入れている方がおられてビックリ!


しかし…雨は降り続ける。2軒目のお宅では、コンパネが敷かれてそこで舞われたが、勢い余って?すべってしまって気の毒だった。また…わたくしのビデオカメラが雨に濡れたため、「カセットにつゆがつきました」の表示が出てしまった。つまりNG。結局、ハナのお宅での映像がとれなかった…。何件かまわったところで、このエラーメッセージが消えたのだが、ハナのお宅での演舞は終わってしまっていた。

さて時刻も日付が変わって、19日(土)の午前0:30ころ、公民館に戻ってきた。あれ?案外早く終わったなーと思っていた。しかし、ちがった。休憩だ。大体終了予定時刻が26:00!あり得るの?こんな時刻~(笑)これからまだ20軒まわるという。
祭りの獅子もいよいよ深夜の舞だ。夜の一宮界隈は静か。しかしお囃子の笛や太鼓、鉦、そして歓声が響き渡る。周囲の灯りが少なく、暗がりのなかの獅子舞は大変幻想的。そして暗闇で飛び跳ねる天狗が、昼間とちがってかなり不気味な感じ。この世のモノとは思えない「怖さ」を感じた。
獅子方さんたちはまちがいなく疲れておられるのだが、元気だ。しかし、シロウトがこんなこと言っては失礼だが、何だか力が抜けてきてのびのびと舞っているように見えた。見ているには昼間の雰囲気とのちがいを感じた。

そしていよいよ大詰め。地区内を一通りまわり、最後は社務所前での演舞。そして、午前3:00、社務所前から、闇夜の神社方向へ向けて並び、一同礼拝。思わず、わたくしも頭を下げた。何だかとても厳粛な雰囲気。昼から夜にかけての賑やかさとはうってかわって、何とも言えない静寂さ。

そして公民館へ。玄関前で再び賑やかさを取り戻す。

そして青年団長さんのご挨拶。これで一切が終わる。しかしまだまだ、♪イヤサーイヤサーが続く。これで来年の4月18日のお祭りまで、365日のカウントダウンとなる。終了は午前3:30だった。

今回は、じっくり伏木一宮で腰を据えて過ごした。雨は残念だったが、その勢い、伝承、青年団としての動き…すべてが新鮮で、よかった。遠くまで出かけた甲斐があった。
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富山獅子舞ツァー2008春:1日目

2008年04月18日 14時31分44秒 | おまつり
朝、4:30くらいに目覚めてしまった。やはり車中泊は仮眠のようなものだ。

さて、案外早かったので、どんどんと高岡に向けていく。やはり天気は雨だ。
北陸道を小杉I.C.まで行って、おりた。まだ時間は早い。やはり、わたくしの富山のおまつりの原点は新湊。8号線も突っ切って、海岸部へ向かう。時間はまだ午前6:00前だ。そういえば新湊漁港には漁協女性部食堂が朝からやっているときいたので、のぞいてみようとする。しかし、魚屋さん関係者ばかりで、どうも入りにくい。すると駐車場内に「四季」という店が目に入り、すでにやっていたのでここで定食を食べることにした。ここではいきなり刺身定食の文字にひかれ、思わず注文。出てきたのはさすがに新鮮という感じだ。またおばさんが、ホタルイカをさっと茹でてくれたのを出してくれた。これがまた美味しかった。朝っぱらから2膳飯…。

食後、海岸沿いの手洗いで歯みがき等をすませ、いよいよ高岡市は伏木へ向かう。


場所は伏木でも高台にある一宮・気多神社。なんでも能登・羽咋にある気多大社を分霊したそうだ。ここへは気多神社の清泉を汲みにきたことがあった。小降りにはなったが天気は雨。早めに境内に行くと、地元の人がいたのでおしゃべりした。何でも10数年ぶりの雨天だという。しかし「これは止むよ!」とおっしゃっていた。

さて、午前8:30をまわると人が集まってくる。氏子、獅子方、青年団、取材陣…。ここの春祭りは気多神社のにらみ獅子として有名なのだ。そして雨は取りあえず、一時止んだ(笑)。

さて修祓がはじまった。その間、青年団や獅子方は準備にかかる。そして9:30をまわる頃、神輿渡御が始まる。雉旗を先頭に五色の旗、獅子、囃子方、神輿と続く。境内を左まわりに下り、総社跡伝承地を3回まわり、再び階段を上がって、拝殿前へ戻る。この跡地をまわることで、越中すべての神社をまわったことになるのだという。また、かつては「七度半」だったという。これは!新潟の能生白山神社春祭の「七度半の使い」や、魚津市小川寺の獅子舞の動きと似てる!?

さて、いよいよ「にらみ獅子」の演舞だ。この獅子は藍染めの着流しの人たちによる。また獅子頭は、普通の頭とは異なり、やや長めで伎楽の獅子を彷彿させる。動きはゆったりではあるが、舞手が足を前後にする動きなど珍しい所作だ。激しい動作ということでもないが、やはり伎楽系を想起させる行道の感じ。イメージとしては、大阪・四天王寺の聖霊会舞楽の行道?あるいは、能生白山神社春祭の「御神嚮」の行列と似た感じ?しかし…あっという間に終わってしまった(笑)。
 
そして切れ目なく、青年団の奉納獅子が始まった。

こちらの獅子舞は氷見系の獅子舞。3人の天狗に導かれるように、赤い大ぶりな頭の獅子が拝殿前へ登場する。非常に激しく動く。大変元気のいい獅子舞だ。これから町まわりとなる。


しかし…雨がだんだん強まってくる。見ていても気の毒だ。獅子方さんたちはびしょ濡れ。でも丁寧に家々をまわっていく。わたくしもピカイチさんとともにまわっていった。それでも元気のいい獅子舞だ。獅子もいいが、天狗がいい。ダイナミックな動き、カクカクとした微妙な身体のふるわせ方が、異形のモノといった感じであった。
昼近くになって、青年団の方から手ぬぐいを渡され「これでカメラを保護してください」と声かけていただいた。神社でお祓いしてもらったという手ぬぐい。ありがたーくカメラに巻き付けさせてもらった。そして公民館での休憩時間。昼食を一緒に…とお誘いいただき、上がらせていただいた。一宮青年団の管理人さん、獅子舞研究会の皆さん等々、お話ししながら過ごさせていただいた。

さて、昼の部が続く。一宮も結構広い。獅子舞と一緒に行動していくと、だんだん現在位置が分からなくなってくる。しかし、それぞれの場所での演舞が丁寧に行われていく。

さて夕刻になり、ちょっと買いたいものがあり、中座する。
まずデジカメのメモリカード。最近はコンビニでも売っている。変な画像でもいいのでパシパシ撮るとすぐいっぱいになる。
それから、もう1ヶ所。北陸の獅子舞を見始めて知ったのだが、氷見系に多く使われる囃子の縦笛。みんな持ってるのだが、長野では見たことがないし、新潟あたりでも知らない。大体普通の横笛タイプの篠笛が一般。最初はリコーダーなのかな?などと思ったのだが違う。欲しいなーと思い、楽器店を探したがなかった。いろいろ調べていくと、高岡の大國屋さんという神祭礼具専門店にあることが分かった。せっかく近くに来たので、行ってみることにした。

ここは…面白すぎ(笑)。法被や半纏、足袋から、神輿グッズ、神棚…賽銭箱まであった!そして獅子舞関係では頭はもちろん、天狗面や烏帽子、鳥兜などなど。そして楽器では、太鼓、鉦、そしてお目当ての笛があった。

笛は縦笛、横笛、穴は6穴と7穴があった。ちなみに制作は「新月」だった。懐かしかった。というのは、わたくしが学生時代に調べたことのある、能生白山神社春祭の笛が「新月」だったのだ。さて1本欲しいなと思い、6穴か?7穴か?迷ったが、一宮で7穴を吹いていたので、自分も7穴にした。

さて、夜も長いことだし、ここらで風呂にでも入りたいなと思い、青年団の人たちのオススメの越乃庭という入浴施設に行った。とても眺めがよく、天気はイマイチだったが、風呂から海が見ることができ、いいところだった。
そして、夜の部に向けて、夕食をとり、再び一宮界隈へ!
コメント (4)
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