回顧と展望

思いついたことや趣味の写真などを備忘録風に

7月に入って

2023年07月01日 19時01分08秒 | 日記

2023年も半分が過ぎて今日から7月。このところの、狂暴化したというような豪雨や暴風などの気象状況は、終わらない悲惨なウクライナ戦争や中世のようなロシアの内紛、不安定な為替相場などと共振しているように思われてならない。これは何かさらに大きな混乱の前兆なのか、あるいはまた安定へと戻る直前のざわめきなのか。

7月は自分にとってほかの月とは違う。6年前の7月には父が98歳の生涯を閉じた。だから今年は七回忌の法要を営もうと予定している。まだコロナの余波が残っていることもあり、自分はじめ子供4人だけで、自宅に檀家になっている浄土真宗のお寺の住職に来ていただいてこじんまりとしようと思っている。父は10人兄弟の3番目、長男だったが、すでに姉弟は全員他界しているので、この法要に呼ぶような縁者や義理のある人はいない。7月は、母が亡くなった9月とともに少し特別に思える月。

予定通り28日にロンドンから帰国し、すでに四日目だがまだ頭の片隅に重しのようなものが残っている。たまった用件をこなしていると日中はあっという間に過ぎてしまうが夜中に目が冴えてしまうのはいささか辛い。弁護士に依頼している案件は留守中もさほど進んでおらず、そのことが気になってしまうところもある。そのうち静かに夜が明けて空が明るくなると小鳥のさえずりが聞こえてくる。小鳥のさえずりは洋の東西を問わないようで、うとうとしながら聞いているとふとここがウインブルドンなのか、杉並なのかが判らなくなるような感じになる。あんな小さな体で、いつ果てるともなく鳴き続けるそのエネルギーは何処からくるのだろう。

帰りのJAL便は、往きとは打って変わって空席が目立った。少ない乗客の中では日本人が圧倒的に多かった。BAとの共同運航便とはいえ、やはり英国での集客力に違いがあるのか、その辺はよくわからない。いずれにせよ、JALには気の毒だが、周囲が静かなことは悪くない。そういえばヒースロー空港の出発ロビーで搭乗を待っていた時、一時帰国する駐在員一家だろうか、まだ父親に抱っこされた、多分一歳に満たないような幼児を連れた家族を見かけた。その子にとってはこれがきっと人生で初めての飛行になるのだろう。こちらは、ひょっとしたらこれが人生最後の飛行になるかもしれない。こうやって時と人とがめぐり逢い、行き過ぎてゆくのだ。搭乗する人は変わっても飛行機はこれまでと同じようにこれからも飛び続ける。

「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。淀みに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし。世の中にある人とすみかと、またかくのごとし。」

帰国前日、家の周辺を散歩した時に見かけた風景のいくつかと、帰国便の窓からの田園風景、かすかに見える富士山を。

コメント (2)
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