回顧と展望

思いついたことや趣味の写真などを備忘録風に

インド/景気回復にはまだ時間が

2013年11月30日 15時52分55秒 | 日記

天皇陛下が今日からインドをご訪問されている。政治的にも経済的にも今が日印関係で最も良好な時であり、天皇ご訪問はまさに時機を得ていると言えるだろう。

そのインド、経済の方はまだまだ苦戦が続きそうだ。今年7-9月のGDPの伸び率こそ4.8%と大方の予想を上回る回復ぶりを示したが他の新興国と同様、高インフレと通貨下落による経済の減速に見舞われている。本四半期は前四半期の4.4%からは若干の改善を見たというものの、今年の年率でのGDP成長率は5.3%と見込まれ、年初の計画である6.4%を大幅に下回るものとなる。

鉱工業と製造業での不振に加え、先進国からの投資引き揚げの動きもあって、ルピーの下落、高インフレ(10月の消費者物価は10.1%の上昇)に歯止めがかからない。このため、インド連銀は政策金利を10月には7.75%にまで上げている。この高金利がインド経済に悪影響を与えることは間違いなく、当面、インド経済の急速な回復は期待できそうにない。

一方、日本とはインフラ面などでの協調の余地は大きい。ともすればその複雑な社会制度や、税金、労使問題、またインド人のプライドの高さから中小企業には進出にハードルの高い国とみられがちだが、将来性を考えれば有力な進出候補先であることは疑いのないところだろう。トヨタ自動車など日本の大手製造業の進出ぶりをみれば明らかだ。

問題が多いとはいえ、世界最大の人口を擁する自由主義・民主主義国だ。いずれ日本を抜いてアジア最大の経済国になるのだろう。

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死ぬときは悔ゆることなかれ

2013年11月29日 17時03分18秒 | 日記

二月ほど前に購入した岩波新書「シルクロードの古代都市ーアムダリア遺跡の旅」は気の向いたときにページをめくるというのんびりした読み方をしてきたが、今日、読み終えることができた。アフガニスタンやその近隣諸国を流れるアムダリア川に沿って点在する古代遺跡を、素人でもついていけるようなわかりやすい文章によって、いまだに政治的に不安定のこの地にかつて繁栄した古代文明が活き活きと蘇ってきた。特に、この地域の文明にギリシャ文明が与えた死活的な影響については改めて自分の無知を知らされた感じだった。著者の加藤九祚氏は90歳を超えてなお矍鑠として現地調査に赴くという類希な考古学者。

この第二章の題名が「死ぬときは悔ゆることなかれーヘレニズムの都市遺跡アイハヌム」。キアネスの廟の台座に彫られていたのがデルフォイのアポロ神殿にあるこの箴言だった。この章の最後に引用されていたのは

「少年のときは礼儀正しく

青年のときは情熱を制御し

中年になれば義者であり

老年になればよき助言者であれ

死ぬときは悔ゆることなかれ」

である。自分はたぶん老年にさしかかっているのだろうが、思えば、少年のときからこの箴言のまさに正反対を生きてきたように思えてならない。そうだとすると、あと残されているのは、死ぬときは悔ゆることなかれ だけである。最後だけは、とも思うが、そうはいかないだろう。

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堤清二氏逝去

2013年11月28日 11時44分56秒 | 日記

堤清二氏が逝去された。実業家と言うよりも晩年は作家辻井喬としての活躍が印象に残る方だった。異母兄弟の堤義明氏との壮絶な確執とあいまって実に多彩色の人生を過ごされた方だと思う。作家としての同氏との接点はなかったが、実業家として(セゾンが買収したインターコンチネンタルホテルの総帥としても)の同氏とは、かれこれ20年ほど前になるが、同氏が団長をされたハンガリーへの本邦訪問団の一員として数日、行動を共にしたことがあった。

その際のビジネスのことはともかく、ハンガリー側との夕食会の終わりに同氏が日本語でスピーチしていた最中、突然降り出した雨に「これこそ日本で言う 遣らずの雨 というものです」と機転を利かせて同時通訳の若い女性が翻訳に戸惑っていたのを思い出す。仕立ての良い背広に身を包み、さわやかな足取りでブダペストのインターコンチネンタルホテル(かつてのフォーラムホテル)のロビーを歩いておられたのが昨日のことのようだ。

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シリア内戦

2013年11月27日 13時10分57秒 | 日記

日頃はあまり視聴しないのだが、今夜放送のNHK TVのシリア内戦報道はシリア難民の生活の姿をとらえた秀逸なものだった。問題はあまりに根深く、複雑だ。今や、アサド独裁政権対反政府勢力と言う構造から、スンニ対シーア派、さらには国際政治でも米露の覇権争い、オバマの当事者能力喪失⇒レームダックぶりまで、考えればきりがない。敢えてそこまで踏み込まず、ひたすら人道問題としてのシリア情勢を取り上げたのが適当だった。

それにしてもこの内戦、いつまで続くのだろうか。

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若者に人気の都市とは

2013年11月26日 11時14分57秒 | 日記

Youthfulcitiesという若者(15-29歳)に人気の都市を調査する機関の発表によれば、世界で最も若者に人気のある都市はカナダのトロントだという。

トロント以下のTop10は次の通りとなっている。

2、ベルリン 3、ニューヨーク  4、ダラス 5、パリ  6、シカゴ 7、 ロンドン 8、ロサンジェルス 9、東京 10、ソウル

調査方法は複雑だが、ファッション、交通の便や治安など多岐にわたる項目について聞き取りとアンケートにより世界の主要都市25を比較したもの。

東京は夜の歓楽街のにぎやかさと物価の高さが特徴だが、ビジネスでは第一位を獲得した、としている。このような調査がどれだけに意味を持つかは判断しかねるところであるが、大都市の持つ意味を考え直す契機になるかもしれない。15-29歳という年齢層は将来の世界を背負う世代になり得るからだ。これを報じた英インデペンデント紙掲載の東京の写真を。

 

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