回顧と展望

思いついたことや趣味の写真などを備忘録風に

雪が降る

2022年01月31日 17時33分11秒 | 日記

「雪が降る」と聞いてすぐにそれがサルバトーレ・アダモの曲だと思う人が今はどれほどいるのだろうか。「サントワマミー」の大ヒットで世界的な音楽家・歌手となって1960年代から70年代にかけて大活躍。

たしか自分の家にも彼のLPレコードがあった。家を新築した時に出入りの電器店がいわば押し売りに近い?かたちで大きなステレオセットを置いて行ったので(当時、家具調と言って、木目などがプリントされた大きなスピーカーが流行っていた)、親が何枚かのLPレコードを買ってきた。その中の一枚がアダモだった。当時大学で第二外国語にフランス語をとっていたので、親しみを感じて何度も聴いた。

「雪が降る」もいいが個人的には「明日は月の上で」というのも良かった。

仕事や海外転勤などで長い間この家には年に一度くらいした来ることがなかった。その間にこのLPレコードはかどこかへ行ってしまった。大きなステレオもいつの間にか姿を消していて、ちいさなセットに代わっていた。

今年はいつにない大雪だ。毎日のように降りしきる雪を見ていて、アダモを連想するというのはやはり歳のせいか。

このLPを聴いて、題名が「雪が降る」というのに、歌詞では「雪は降る」となっていて、?と思ったことがあった。もっとも、題名が「雪は降る」では押しが弱いか・・・

コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

落とし物

2022年01月30日 17時35分27秒 | 日記

30年ほど前にある案件の調印式で使ったクロスの細身の黒いボールペン。何回も替え芯を買って使い続けてきたが、先週金曜日に出かけた時にどこかで落としてしまった。家に戻って、手帳に書き込もうとしたらどうしても見つからない。そういえば、途中立ち寄った銀行で、カウンターから離れるときに何か物が落ちたような気がして足元を見たのだが、気のせいかあるいは自分にはかかわりのないところで何かが落ちたのか、くらいに思ってよく見もせずに立ち去ったことがあった。しかし、それも確かなものではない。

肌身離さず、というほどでもないが、何かを手書きする時にはいつもこのボールペンを使っていた。艶消しの胴体の所が少し光っていたくらい使い込んでいて、長い間当たり前のように手許にあったものを落とすとは、大げさな言い方でボールペンに命でも宿っていたかのような喪失感を味わった。今頃はゴミと一緒にどこかに捨てられたのか、あるいは誰かが拾ってどこかに届けてくれているのか・・・。

仕方ないので机の中を探っていたら同じクロスの、今度は銀色のボールペンが出てきた。2010年にデルタ航空と統合して姿を消したノースウエスト航空のロゴの入ったもの。20-30年前のいつか、日本とも縁の深いこの航空会社を利用したときに記念品でもらったものだろうか。楕円から飛び出したNの文字の赤い塗りが剥げてしまっている。薄情だと思われるかもしれないが、これからはこれを使うことにしよう。

その夜、かつて日本に駐在していたロンドンの古い友人からメールが来た。彼が日本にいた1987年頃に買った東芝製のフードプロセッサーのプラスチック製のボウルが破損した。どこかで部品を売っていないか?というリクエスト。調べてみたら、東芝は5年ほど前に白物家電事業を中国企業に売り払っていることが判った。ただ東芝のブランドはそのままで、東芝ライフスタイルという会社名になっている。

早速サービスセンターに電話で照会してみたが、そんな古い機種は自分たちのところに何の情報もない、と。フードプロセッサー自体もう作っていないというから関心もないようだ。ネットでこの型番を調べたら、骨董品としてアメリカで売られていたのが判ったが、とても買えるような代物ではない。それに部品だけ、という彼の希望にも沿わない。一方で、そんなに古いものを使っていて安全なのかという心配も出てきた。モーターやそのほかの部品も古くて発火や破裂の危険もあるのではないか。待たせても申し訳ないので、残念ながら部品はなかった、と伝えたら、新しいものに買い替えるから心配しないでくれという返事が来た。

彼は相当な資産家なのに、決して無駄なことはしない。どんなものでも大事に使っている。多分奥方も同じように物を大切にする人なのだと思う。

そんな彼に不注意で長い間使っていたボールペンを無くした、などと言ったら、ものを粗末にする人だ、と思われるに違いない。ただ、持ち歩いて落とすリスクの高いペンと、台所に鎮座しているフードプロセッサーを比較するのもおかしい。

 

コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Les plus belles annees d'une vie

2022年01月29日 14時43分56秒 | 日記

昨日、Amazonプライムで見た、2020年のフランス映画、クロード・ルルーシュ監督の「男と女 人生最良の日々」。

1966年に制作された映画「男と女」の主演のアヌーク・エーメとジャン=ルイ・トランティニャンが同じ役柄を演じ、54年後のふたりの再会を描いた、ユニークな映画。監督も同じで、音楽も同じくフランシス・レイが死の直前に書き下ろしたもの。半世紀以上という歳月を経て、同じキャスト、スタッフが再結集した(できた!)という奇跡的な映画だ。そして主役の二人をこの間の歳月がどのように変えたかを見ることも出来る稀有な映画。二人ともすでに体が衰え長時間の撮影には耐えられなく、また、保険会社が二人の保険を引き受けないというのでたったの10日間で撮ったという苦労もあったと。しかし、二人の演技力はいささかも衰えていない。

この映画を見ていると、ルルーシュ監督の1981年の映画「愛と哀しみのボレロ」の中のセリフ、「人生は2、3パターンしかなく、人はそれを繰り返し、残酷なまでに同じ道を行く」というのが良く判る気がする。

この映画では56年前の映画のシーンがふんだんに使われている。特に信号無視を繰り返しながらまだ明けやらぬパリの市内を疾走する(レーシング・ドライバーだからお手のもの)車の中から見えるパリの風景が懐かしい。いや、たぶん今でも多くの所は同じように見えるのだろう。もっとも早朝といえども今ではあんな猛スピードで凱旋門やオペラ座の辺りを疾走することはできないだろうが。

わずかな登場シーンしかなかったが、モニカ・ベルッチの美貌も印象に残る。 

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

冬の楽しみ

2022年01月23日 21時53分39秒 | 日記

子供は風の子、と言われていたころ、冬には雪遊びに夢中になってそのうちに雪で濡れて手足が凍えそうになったことが何度もある。そんな時、長靴に入った雪を払い落してくれたのが2歳年上の姉。古ぼけた白黒の写真のなかで、泣きそうな顔をして立っている三歳の頃の自分のそばにしゃがみこんでせっせと長靴の雪を落としくれている姉との写真は、今も家族アルバムの中に残っている。こんな写真を見たら、今でも頭が上がらないのだろう、と言われてしまいそうだ。しかし、姉弟二人で写っている写真はこれだけしかない。

今日は日曜日、向かいの公園の小高い築山が子供達にはスキーやそりなど格好の雪遊び場になっている。親子連れの色とりどりの服装が、雪の上に咲いた花のようで見ていて楽しい。

Royal Copenhagen のCarl Larssonの飾り皿シリーズ、冬。懸命にそりを押している子供の姿はかつての自分のようにも思える。秋、とのペアも。

今では、大人は火の子、か。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

不要不急

2022年01月22日 22時05分44秒 | 日記

コロナ感染者の爆発的な増加を受けて「まん延防止等重点措置」が各地で発動され、また不要不急の外出を控えなければいけないようになった。そういえば、異業種交流会として毎月開かれていた会合はもう2年近く開かれていない。古くからの友人との食事も一昨年の9月が最後。お互い万一感染したら、と思うととても声をかけられない。

美術展で最後に行ったのは2019年秋のカラバッジョ展だからもう2年以上前のことになる。どうしても人混みになる展覧会は感染が怖くてまだ行く気にならない。世界の美術館はどうなっているのだろうかと、ロンドンのナショナルギャラリーのホームぺージを見てみたら、普通通りに開いている。但し書きに、最近は入場者の数が減っているので、ゆったり鑑賞することが出来ます、と書いてあった。もちろん、感染対策は十分とっている、と強調することも忘れていない。

しかし、コロナによっていちばん辛い思いをしているのは家族が入院しているような場合だろう。去年そうだったようにまた今は入院中の面会が制限され、様子を見ることも話すことも叶わないとは、そんな家族の心情を思うと言葉もない。

3年ほど前に訪れたロンドンのVictoria and Albert博物館の写真をいくつか。

 

 

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする