回顧と展望

思いついたことや趣味の写真などを備忘録風に

金葉祭

2018年10月29日 12時41分03秒 | 日記

大学の構内のいちょう並木をライトアップして黄葉を楽しむという「金葉祭」。例年この時期の週末に行われているということで散歩がてら初めて訪れてみた。土曜日、午前中の強い雨が嘘のように晴れ渡った夕刻、並木を歩いていると地元のJETROが招聘したミス・ユニバースの各国代表15名の一行に出会う。アジアを中心にハワイやドイツの代表者も。間近でみると、確かにいずれおとらぬ美女ばかり、どうしてこんなにきれいな顔を持った人間が生まれてくるのかと思う位だ。高身長のうえにさらにハイヒールを履いて、顔だけでなく身体でも圧倒的な存在感を放っていた。9月の北海道胆振地震からの復興支援の一環として、風評被害の払拭に役立ってもらおうという趣旨。これで観光客が復活してくれれば言うことはない。カメラマンが多数取り巻いてたかれるフラッシュがまぶしく、通行人で写真を撮っている剛の者はわずかだった。撮影会ではないのでさすがに勝手に写真を撮るのには躊躇われた。

本来の金葉祭について、午後6時半以降に行われた多色のライトアップによる演出は、いちょうの黄葉を楽しむというよりイルミネーションあるいはルミナリエといった「光のショー」といったほうがいいだろう。幻想的で自分のような観光客気分のものにはいい企画だと思う。もちろん、その多色は感じ方によってはけばけばしい俗物とも映るだろう。並木道を埋め尽くす観光客の嬌声を聞いていると、静かに黄葉を愛でるというのには程遠いし、さらにこれが大学という教育研究機関の構内であるということを考えると違和感もあるに違いない。しかし、大学も今や市場原理にさらされ、社会から隔絶して存在することを許されない時代にあることを思えば、これが図らずも現在の日本の一面を表しているといえるだろう。そしてそこにはかつて自分が在学していたころの面影は見当たらない。

 

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