このところの身の回りで起こった混迷・波瀾がすこし収まり先日、日本海に沿って車を走らせた時のこと、荒々しい冬の波が岩に当たって砕け白い泡をとなっていた。路肩に車を止めてしばらく見とれていたのだが、押し寄せてくる、まるで意思でも持っている生き物のようにうねる波はすべてを飲み込みこむように力強く、吹き付ける風のせいもあって背筋が冷たくなるほど。
そのうちに風が収まって一瞬、立ち眩みでもしたように波の音が遠ざかったような感じがした。そして短い冬の陽が西に傾いて雲間から幾筋かの陽の光が海を照らし始めた。たぶん何度も見たことはあると思うのだが写真に撮った(と言ってもスマホ)のは初めてのように思う。
薄明光線も「天使の梯子」と言われれば確かに神々しい。