昨年2月27日にクライバーンが死去してから早や1年が経った。チャイコフスキーとラフマニノフのピアノ協奏曲を演奏して、23歳にして最初のチャイコフスキーコンクールの優勝者となってから既に56年が経つ。米露がウクライナで角つき合わす昨今、受賞当時両国から惜しみない賛辞を贈られたクライバーンが輝かしく思えるのはこのところ世界的な影響力を持つような芸術家が現れていないせいかもしれない。東西冷戦の真っただ中、そんな政治の瑣末さを越えたクライバーンへの郷愁は尽きない。
チャイコフスキーはもちろんだが、クライバーンの演奏の中では個人的には先般、ソチで浅田真央がフリープログラムで使用したラフマニノフのピアノ協奏曲2番もすばらしい。
http://www.youtube.com/watch?v=zPRNx9GaplY&list=PL66C674C3B6D3F9E4