佐倉市地域包括ケアシステム研修会で、日本社会事業大学社会福祉学部准教授菱沼幹夫先生のお話を伺いました。
地域包括ケアシステムは、医療と介護の連携、医療と看護の連携、顔の見える関係とか、情報の共有を通じて医療介護が一体的に提供できることと
理解されていますが、菱沼先生の説明でありましたように、すべての市民を対象とした地域福祉を支えるものであり、
高齢者だけではなく、病気や障害の人、子供、そして健常者も含んでいる中で、まずは高齢者を支えることから考えましょうというものです。
医療や介護で支えることは目的ではありません。予防は重要であり、医療や介護が必要ない状態で生活が続けられるように支援することですが、
一番重要なのは、市民一人一人が主体的に考えることから始まります。
先生から次の質問が投げかけられました。
「地域で幸せに暮らすためには何が必要でしょうか?あなたが幸せに暮らすためには何が必要か、お金と家以外に3つ考え、書いてみましょう!」
私「・・・・・」
このブログを読んでくださっている方も3つ考えて書いてみてください。
「家族?友達?健康?医療?介護?」高齢者の9割は健康が3つのうち1つに入っているそうですが、大学生は健康と答える人は1割だそうです。
上記の中で、医療や介護、家事育児支援は専門職が支える手段的支援。
相談相手の友達は情緒的支援。
家族は、手段的支援であり情緒的支援の両方といえます。
人間の幸福感は、人と人とのかかわり、社会関係を持つことによって感じることが出来、
この関係性が欠けると孤立し孤独感を感じるものだそうです。
皆さんの幸福感は、いかがでしょうか?
この支援や住民による支えあい活動を考える中で、先に書いた通り一人一人が主体性を持ち、誰かの役に立つ仕組み作りが
大切だということです。
認知症であっても役割も持ち、担い手になれる地域づくりです。
講義の後に地域福祉の担い手である参加者で、高齢者の生活支援や交流を行っている団体についてグループ討議しました。
生き生きと暮らすために欠かせない居場所や友達、役割の創出には、まずは、地域の実態調査から。
通院の目的地・頻度や曜日、
買い物の目的地・頻度、
一人で食事をする頻度から社会関係の調査をすることにより
本当のニーズや課題解決が見えてくるものですね。
今日は、ケアマネージャーさん、地域支えあい団体、民生委員さん、地域包括支援センター、市の担当者や関係者でのグループ討議でしたが、
各地域包括支援センターに課題解決を支える仕組みを立ち上げる生活支援コーディネーターが配置される今年の4月以降
医師、歯科医師、薬剤師、看護、リハビリ関係者が加わり関係構築が出来上がっていきます。