シニアライフ講座で尊厳死協会の丹澤太良氏の講演を先日、聞いたばかりでしたから、
英、難病乳児の両親が病院と法廷闘争後、尊厳死受け入れのニュースには考えさせられるものがありました。
生後11か月の難病を持つ乳児の両親は、寄付を募って米国での実験的治療を目指しましたが、
病院側は回復の見込みがないとして渡航に反対し、法廷闘争に発展。
英国の高等法院や最高裁は「両親が提案する治療法は効果がないだけでなく、
苦痛を生じさせるおそれがある」として、延命措置の中止を認める判断を下しました。
両親は米国の医師が手遅れと判断したことを受け、先月24日、治療を断念して尊厳死を受け入れる意向を示し
28日、延命措置の中止によって亡くなりました。
乳児には本人の意思が確認できない、現在、意思を表明できる人も意識が無くなった時に、
どのように本人の意思を尊重すれば良いのでしょうか?
100%の人がいずれ死を迎えます。
私は、同居する義母と義父、そして実父を天国におくるにあたり、
本人の意思をどう尊重するか迷った経験があります。
義母、義父の時は、命を1日でも永らることが良い嫁であると考え、
担当医に延命処置はなんでもやって下さいと頼みましたが、
実父の時は、本人の意思が分かっていたので、断りました。
このような経験から
「最期まで自分らしく生きることが出来る佐倉市」を私は公約に掲げ、
地域包括ケアシステム構築に必要な医療介護の連携、在宅医療、事前指示書などに
取り組んできました。
昨年2月には、衆参両院 超党派200名で組織する
「終末期における本人意思の尊重を考える議員連盟」勉強会にお誘いいただき、
参加しましたが、法制化には至っていません。
因みに・・尊厳死協会の丹澤太良さんは、JALの訓練所の教官であり、
また、この「終末期における本人意思の尊重を考える議員連盟」勉強会でもご一緒でご縁を感じました。
法制化の目的は、
1.リビングウイル(尊厳死の宣言書)や事前指示書、エンディングノートなどで
意思表明した自分の最期の願いを法律で守る事。
2.患者のリビングウイルを尊重するために医師が罪に問われないようにするため。
リビングウイルをきちんと表明し書面にしていても、ある日突然倒れたり、事故に遭い
救急搬送されれば、救命処置のためにはいかなる治療も施してくださいます。
本人のリビングウイル(尊厳死の宣言書)があっても、親子兄弟の意見が食い違えば
本人の意思は尊重されません。
最期を考えることは、生き生きと生きるためには何が必要か、何が大切かが少しみえてきます。
夫婦、親子、兄弟で、自分はどうしたいのか、親兄弟はどう考えているのか?
話し合ってみてはいかがでしょうか。
リビングウィルを示している割合は、3パーセント。
昨日は、平成29年度第1回千葉県がん対策審議会緩和ケア推進部会
(1)千葉県がん対策推進計画について
(2)介護職に対する終末期緩和ケアマニュアル(仮称)について
(3)在宅緩和ケア充実診療所の調査について
(4)その他
の傍聴をしました。
がん罹患時に、心と身体のストレスをいかに和らげ治療を受けるか、在宅で可能かなどは
市民の方からも質問を頂きます。
国・県の計画策定をみながら、佐倉市としてどう進むべきかを見極めたいと思います。
写真は、県庁から望むユーカリヶ丘スカイプラザ