浅田次郎の本を読んだ。飛行機に乗るときに偶然選んだ本だったのだが、なかなか面白かった。清朝末期の中国の動乱を描いた歴史小説だが、メインのテーマは運命について。
白太太という占い師の老女の言うとおりに全ては進む。生まれた時とその時の星の位置によって全ては決まるという。人々はすべからくその星の定めにしたがって生きていくしかない。生きることも死ぬことも。
西太后は、とんでもない人だったという話をよく聞く。その真偽のほどはよく知らないが、この物語で西太后は清朝を滅ぼすことを運命付けられた悲運の人として描かれている。誰も人を苦しめたり殺したりしたくてやっているのではない。ただ、そういう人生を運命付けられたがために、その運命に抗いつつ、地獄のような思いをしつつ、それでもその運命の上を歩むしかないことへの絶望。
善人なおもて往生す。いわんや悪人おや。
悪人として生きることを運命付けられた人の苦しみ。その運命を知ってしまったことによる絶望。そんなことを考えた小説だった。
白太太という占い師の老女の言うとおりに全ては進む。生まれた時とその時の星の位置によって全ては決まるという。人々はすべからくその星の定めにしたがって生きていくしかない。生きることも死ぬことも。
西太后は、とんでもない人だったという話をよく聞く。その真偽のほどはよく知らないが、この物語で西太后は清朝を滅ぼすことを運命付けられた悲運の人として描かれている。誰も人を苦しめたり殺したりしたくてやっているのではない。ただ、そういう人生を運命付けられたがために、その運命に抗いつつ、地獄のような思いをしつつ、それでもその運命の上を歩むしかないことへの絶望。
善人なおもて往生す。いわんや悪人おや。
悪人として生きることを運命付けられた人の苦しみ。その運命を知ってしまったことによる絶望。そんなことを考えた小説だった。