こころの文庫(つねじいさんのエッ!日記)

家族を愛してやまぬ平凡な「おじいちゃん」が味わう日々の幸せライフを綴ってみました。

アイスな思い出

2016年08月16日 00時07分53秒 | 文芸
喫茶店で働きだした頃は、

毎朝氷屋さんが配達する角氷を受け取る。

一貫(三、七キロぐらいのもの)単位だった。

生きのいい兄ちゃんが

手カギでぶら下げ、

器用に扱っていた。
 喫茶店の冷蔵庫は氷で冷やす代物。

一番上部に角氷をスポッと納め、



電気冷蔵庫に及ばなくても、

結構冷えた。

食品保存には重宝だった。
 氷は他にも使った。

アイスドリンクの注文があると、

アイスピックで氷をかち割る。

不揃いの氷がグラスの中で、

まるで氷山のごとき

趣を見せて浮かび、

爽やかだった。

ただアイスピックを扱うので

気が抜けなかった。
 暑い夏場は大変だ。

氷は三貫仕込んでも、

瞬く間になくなった。

追加注文すると、

氷屋の若い兄ちゃんが

汗まみれで配達してくれた。
 いまやスーパーでも

製氷機を備える時代。

誰もあの時代を

思い出さなくなってしまった。
コメント
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