こころの文庫(つねじいさんのエッ!日記)

家族を愛してやまぬ平凡な「おじいちゃん」が味わう日々の幸せライフを綴ってみました。

いい思い出(探す)

2016年08月31日 00時24分03秒 | 家族
「小さくて毛が長く、かわいい犬や。見た?」
 もう必死。
愛犬トトはどこに行ったのか?
 我が家で飼っている小型の老犬だ。
目はショボつき見えていない。
動きものろい。
 油断だった。
トトを散歩させるため、戸締り中だった。
まさか勝手に動くとは……!  
足元を見てビックリ。
トトがいない。
見回すと、
百メートルほど向こうをトットコ、トットコ歩いている。
リードも引きずっている。
 慌てて追っかけたら、家の中で電話が鳴りだした。
(トトは年寄りやから)と電話を優先。
それが間違い。
トトの姿は忽然と消えた。
 大事な家族のトトを求め村中を探し回った。
「その犬やったら、保健所に届けたよ」
 区長に教えられ、すっ飛んでいった。
トトは無事だった。
ケージの外から呼びかけたが無反応。
何かを探している様子だった。
「飼い主さんを探してるんやね」。
 職員が優しく言った。
 お前も探してたのか。
幸せな気分だった。
コメント
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