シンボルツリーとは、外構、そして住宅を引き立ててくれる樹木です。木が一本あるかないかで、家の印象は大きく変わります。ネットで調べると、かくのごとし説明があった。
そこで我が家のシンボツツリーは何だろうと考えてみた。
「考えることないやん。家の前に、こない大きな木があるのんに」頭をひねっている私を見かねたのか、ただ焦れったいのか、娘が割り込んできた。彼女が指摘するのは、樹齢30年の桜の大木。家を新築して、庭づくりにチャレンジしたときに植えた苗木のひとつ。30センチあるかないかのひょろっとした苗木だったのを、よく覚えている。というより家の方にお金がかかり、余分なお金がないときだった。購入する苗木は、ホームセンターで売れ残り、しょぼくれて、今にも枯れかかったような、赤札ものばかり。中には名前すらわからないものもあったっけ。
当時家の周りは田んぼのままだったから、すぐ近くの山を切り開き工業団地を造成の業者に電話を入れて、捨てられる山土ダンプ6台分を無料で運んでもらった。運転手に缶飲料を差し入れて恐縮されたのを思い出す。捨て場所に運ぶより安く上がるから、無料でワザワザ運んでくれたのだ。
今思えば、業者にそんな依頼を持ち掛ける勇気が、よくあったものだ。よほど、お金がない状況にありながら、なんとか庭を作りたいと必死だったのだろう。
ダンプがおろして山積みになった山土を広げてならすのも大変だった。実家がひいきにしていた農機具屋に古い重機を貰って、自分で動かした。あれはひやひやものだった。動きが極端にしかできない重機を懸命に運転したものだ。
すべて若かったから可能だったのだと思う。
ともかく近くの瓦や山の中でカッコのいい石や岩を拾い集めて、配置。庭らしく仕上げたところに、木や花、竜のひげ(ちなみに畔に生えていたまがい物)を植え込んだ。
夏場の水やりに四苦八苦し続けた30年。
立派に育った桜は枝を四方八方に広げ、庭の主となっている。
春は満開の花で家族を喜ばせてくれる。散り染めなど感動ものである。ただし、後始末が大変だけど。丁寧に掃き集めなければならない。そんな迷惑な面も多い気だから認めたくなかったのだ。しかし……!
やっぱり、その桜が我が家のシンボルツリーだと認めるしかなさそうだ。娘に脱帽である。(苦笑)
そこで我が家のシンボツツリーは何だろうと考えてみた。
「考えることないやん。家の前に、こない大きな木があるのんに」頭をひねっている私を見かねたのか、ただ焦れったいのか、娘が割り込んできた。彼女が指摘するのは、樹齢30年の桜の大木。家を新築して、庭づくりにチャレンジしたときに植えた苗木のひとつ。30センチあるかないかのひょろっとした苗木だったのを、よく覚えている。というより家の方にお金がかかり、余分なお金がないときだった。購入する苗木は、ホームセンターで売れ残り、しょぼくれて、今にも枯れかかったような、赤札ものばかり。中には名前すらわからないものもあったっけ。
当時家の周りは田んぼのままだったから、すぐ近くの山を切り開き工業団地を造成の業者に電話を入れて、捨てられる山土ダンプ6台分を無料で運んでもらった。運転手に缶飲料を差し入れて恐縮されたのを思い出す。捨て場所に運ぶより安く上がるから、無料でワザワザ運んでくれたのだ。
今思えば、業者にそんな依頼を持ち掛ける勇気が、よくあったものだ。よほど、お金がない状況にありながら、なんとか庭を作りたいと必死だったのだろう。
ダンプがおろして山積みになった山土を広げてならすのも大変だった。実家がひいきにしていた農機具屋に古い重機を貰って、自分で動かした。あれはひやひやものだった。動きが極端にしかできない重機を懸命に運転したものだ。
すべて若かったから可能だったのだと思う。
ともかく近くの瓦や山の中でカッコのいい石や岩を拾い集めて、配置。庭らしく仕上げたところに、木や花、竜のひげ(ちなみに畔に生えていたまがい物)を植え込んだ。
夏場の水やりに四苦八苦し続けた30年。
立派に育った桜は枝を四方八方に広げ、庭の主となっている。
春は満開の花で家族を喜ばせてくれる。散り染めなど感動ものである。ただし、後始末が大変だけど。丁寧に掃き集めなければならない。そんな迷惑な面も多い気だから認めたくなかったのだ。しかし……!
やっぱり、その桜が我が家のシンボルツリーだと認めるしかなさそうだ。娘に脱帽である。(苦笑)