こころの文庫(つねじいさんのエッ!日記)

家族を愛してやまぬ平凡な「おじいちゃん」が味わう日々の幸せライフを綴ってみました。

スイカ

2020年08月15日 07時57分56秒 | つぶやき
スイカが4個も実がついた。
我が菜園では鈴なりといっていい。(笑)
スイカを植え付けて、毎年食ったことがなかった。
去年は3個の実を付けたが、
ものの見事にカラスの餌食となってしまった。
この夏は、実が目立ち始めたころから
プラスチックの籠をかぶせておいた。
それがよかったのか
バスケットボール大まで育ったのだ。
とはいえ、いつ収穫していい時期なのかが分からない。
取り合えず一番大きいのを収穫してみた。
冷やしておいて、夜一刀両断した。
ざんねん、少し早かった。
それでもうまかった。
丹精して育てただけの味わいだった。

スイカといえば、
子供のころ、
桑原田に広がる畑まで、
兄と冒険を試みた。
本当は青野ヶ原が目的地だったが、
小学生二人の自転車散歩、しかも二人乗り。
桑原谷到達したときは、
夏の暑さにへばりかけていた。
「もう帰ろ、兄ちゃん」
心細くなった弟に、
兄貴面して鼓舞した。
「せっかくここまで来たんや。
もうちょっといったら青野ヶ原やど」
そんなはずはなかった。
強がる兄だってもうへとへとになっていた。
それに自転車のタイヤが変な具合になっていた。
「お前らどないしたんや」
畑にいたオッサンだった。
自転車を手押しする
小学生のへとへと感に気付いたのだ。
「その自転車おかしいぞ。みたろ」
オッサンは畑からわざわざ出てきた。
「チェーンがゆるんでんど。直したるわ」
オッサンは兄の返事も聞かず、
自転車のスタンドを立てた。
手際よくチェーンを調整しながら、
「お前らどっから来とんどい?」
兄が口にした地名に、
「ちっこいのに、そない遠いとっからこい」
「夏休みやし、弟と一緒やし……」
オッサンは口ポカーン。
「おめえらエライやっちゃのう。暑いやろが」
オッサンは作業をやめて畑に戻ると、
「これ食えや」
オッサンが差し出したのはでっかいスイカだった。
真っ黒に日焼けしたオッサンの顔と同じように丸かった。
バカッと割ってくれたスイカにかぶりついていた。
オッサンはゲラゲラ笑いだした。

炎天下での、あのスイカの味は最高だった。
「お前らはよ帰れ。ええ冒険できてたんやけ」
オッサンの言葉にそれ幸いと兄は私を載せて自転車をUターンさせた。

あのちっぽけな冒険、
兄弟が運命(?)をともした冒険は、
オッサンの善意のスイカの味で締めくくられた。

熟れ切ったスイカ、炎天下、兄と一緒……
条件がそろったスイカの味は、
今も最高に思う。

それにしても悔やまれる。
もう少し我慢してれば、
食べ時のスイカにありつけたのに。

誰かスイカの食べごろの見分け方教えて。(笑)

コメント
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