楽しんでこそ人生!ー「たった一度の人生 ほんとうに生かさなかったら人間生まれてきた甲斐がないじゃないか」山本有三

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星の王子さま

2021年08月10日 03時56分57秒 | つれづれなるままに考えること
銅像の王子さまが眼球の宝石を
ツバメにあげる物語を読んでみたいと思って、
図書館に行った。

子供が絵本で読む本で、
ボクの様な80過ぎの爺さんが読む本ではないはず。

でも、作者が耳慣れない名前だったので妙に覚えていて、
図書館のコンピューターで検索した。
作者の名前は、サン・テグジュペリと入力したら、
物語の題名「星の王子さま」がヒットした。


本を借りて、読み始めて、
少し不審を覚えた。

題名の「星の王子さま」であるが、
表紙には、別の行に「Le petite prince」とある。
作者はフランス人と聞き及んでいたので、
フランス語で読めば「ル・プチ・プラン」、
ボクの乏しいフランス語の知識からだと、
日本語に直訳すれば「小さな王子さま」なんだけれど、
訳すなら「可愛い王子さま」
くらいが良いだろうと最初は思った。

読んでいくうちに「星から来た王子さま」の話だと言うことが解って、
「星の王子さま」の題名をつけた翻訳者の見事な日本語訳に感心した。

所が、念のためと思い、ネットの仏語翻訳で、
「Le petite prince」で日本語に翻訳すると、
なんと「星の王子さま」と出て来たではないか、
これには驚いた。

「Le petite」まで入力すると「小さな子」と翻訳されるのに、
「Le petite prince」は「小さな王子さま」なら解るのだが、
「星の王子さま」に翻訳される。

「Le petite prince」は日本人にとって、
固有名詞の「星の王子さま」になって居るのだ。

そしてもう一つ、作者の名前だ。
表紙にフランス語で「Antoine de Saint-Exupery」とあり、
その下に「サン=テグジュペリ」と書いてある。

ボクが聞いた発音は「アントワーヌ ド サンテグジュプリ」に聞こえる。
フランス語ではSaintの「t」は、口の中で発音の形はとるが、
音は聞こえない。

しかし、「t」に続く音が母音(*)であると「t」の発音が聞こえる。
(*)母音はア・エ・イ・オ・ウの音

解りやすいのが「Mont Blanc」=モンブランで、
あるいは有名な観光地モンサンミシェル=Mont Saint-Michelで
いずれも「t」は口の中で「t」の発音の形はとっているが聞こえない。

これが「t」の後に母音「e」が続くと、
「Saint-Exupery」は「サンテグジュプリ」のように「テ」と発音される。

つまり「t」の後に「i」が続くと「ティ」に聞こえ、
「t」の後に「e」が続くと「テ」に聞こえる。

良く似た話にある、
英語の「Hot」の「h」の発音と似て居る。
英語の「h」の発音は、寒い日に窓ガラスの汚れに気が付いて、
汚れを落とそうと、「ハー」と息を吹きかけて、窓を拭くが、
その時の口の形が「h」の発音である、音は出ない。

インド旅行をした時、衛生上の問題で水道から出ている水でも、
「水は決して飲んではいけません、お湯が冷めたのは大丈夫です」と、
口酸っぱく教えられていた。
朝食の時、今日一日の水を水筒に入れて置きたいツアー客が続出した。
ボクはさっさと水筒にお湯を貰ったが、
他の人達は「Hot water」とウエイターに言っても通じない。

ある人がボクに聞きに来た。
「お湯が欲しいの「お湯は」英語で「Hot water」
(ホットウオーター)で合って居ますよね」と。
それで上記の「h」の発音について話をした。
その発音方法で話が通じたと見えて、
水筒にお湯を貰ったとのこと。
(「h」の発音については「発音」の欄を見てね)

本題に戻る。
「Saint」はフランス語では口の中で「t」の形はとるが、
発音は聞こえない。

但し、この「t」の後に母音が続く時は「t」が発音して聞こえる。
つまり「Saint-Exupery」は「サンテ グジュペリ→サンテグジュペリ」
に聞こえるのだ。
これを「サン=テグジュペリ」と表記するのは少し怪しくて、
「サンテ=エグジュペリ」=「聖エグジュペリ」の表記が正しそうだ。

フランスの有名な観光地「モンサンミシェル」がある。
フランス語では「Mont Saint-Michel」なのだ。
「モンサンミシェル」を日本語に翻訳するならば、
「聖ミシエルの山」または「聖ミカエルの山」や
「セント・マイケルの山」が正しそうだ。

外国語と日本語の翻訳は元をたどって行くと面白い。

作者の名前で、話が反れてしまった。
ボクの読みたい本は、
銅像の王子さまが眼球の宝石を
ツバメにあげる物語の本だ。

つづく





コメント (6)
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