先回、「Saint-Exupery」は「サン=テグジュペリ」でなく、
「Saint」の次に「-」(ハイフン)があり、
次いで「Exupery」が入って居るのだから、
「サン=エグジュペリ」が正しそうだと話をした。
しかし「Saint-Exupery」を発音して貰うと、
聞こえてくるのは、
「サンテグジュペリ」なのだ。
母音の前の「t」は発音するから「サンテグジュペリ」、
だから翻訳としては「サン=テグジュペリ」
で正しいということになる。
作者の話で、話が反れてしまったが、
この「星の王子さま」の話は、
星から流れ着いた王子さまの体験談のようなもので、
ボクが想って居た、
「銅像の王子さまの目にはめ込まれた宝石をツバメに渡す」
と言う物語では無かった。
そこでよくよく調べたら、ボクが考えて居た物語は、
イギリスの作家オスカーワイルドの
「幸福な王子」の話であることが解った。
しかも、銅像では無く、
全身が黄金で飾られた王子さまの彫像で、
目にはサファイアの宝石が、
手にある剣にはルビーがはめ込まれて居た。
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この彫像が「幸福な王子」像であった。
そこに南へ回帰するツバメが一羽、
群れから外れて、
この彫像の足元に休息に訪れた話であった。
王子様は高い場所にあって、
町中を見下すことが出来た。
ツバメが足元に来て休んだので、
ツバメに頼んで、街の不幸な人を見付けると、
ツバメに頼んで、目玉のサファイアの宝石をその人にやってくれ、
剣のルビーは、困っている若者に、
少女には身体にある黄金の一片を、などなど・・・
南方へ帰るツバメの予定を一日のばし二日のばしして、
王子さまが身に着けている黄金もなくなって、
寒さが身に染みるようになり、
いよいよツバメが明日には南へ旅立つ最後の夜は、
寒さで冷え込み、
朝になるとツバメは王子さまの足元で、
亡くなって居るのが見つかった。
王子さまの彫像も、目玉のサファイアも無くなり、
ルビーも体一面に施されて居た黄金もなく、
みすぼらしい彫像になってしまった。
話はまだ続くのですが、
この名作は、我が身を犠牲にしてまでも、
他人を援けるキリスト教の博愛の精神が
描かれているように思える。
詳しくはオスカー・ワイルドの「幸福な王子」を
ご覧ください。
断片的にしか、一部分だけしか思いだせなかった、
「幸福な王子」を読むことが出来て、
気持ちがすっきりした。