毎朝散歩する公園で、決まってお会いするご婦人が居る。
ご高齢で車椅子に乗って、若い女性に車椅子を押して貰っている。
身なりは、清潔そうなグレイの御召し物で、髪はきちんと整えられて居る。
誰かに手入れして貰っているように思える。
初めてお会いした時、すれ違い様に、大きな声で、
「わっ」
と聞こえた。
脅された気分であった。
(ボンダリア?)
(*ボンダリアはボクが勝手につけた名前です。
花は直径30cmほど、ボタンなのかダリアなのか解らない。
そこでボクが命名した。)
この方は、きっと認知症か、言葉の話せない人であろうと、
勝手に思い込んでいた。
公園を一周して出た所が東門で、
道路を挟んで向こう側に福祉園がある。
毎朝、30人乗りぐらいの大きさのバスがやって来て、
後ろの扉を半分を跳ね上げ、下半分を座席の床と平行にして、
車いす共に障碍者を下ろしているのを、目撃している。
毎朝お逢いした当のご婦人は、多分、この福祉園の方で、
朝の散歩に公園内を一周して貰っているに違いない。
時には、聾唖者らしき二三人が、いかにも強面(こわもて)がする、
付き添いの屈強なお兄さんと歩いていることがある。
どうして屈強なお兄さんかと言うと、
聾唖者はどういう訳か体重100kgほどありそうな人が多く、
時には奇声を上げて、走り出すことがある。
その時は、付き添いのお兄さんが更に速く走って、
走り出した人を取り押さえる。
そんな光景に何度か出会うからだ。
話が脱線してしまったが、車いすのご婦人には、毎朝すれ違いざまに、
「わっ」と、
(ボンダリア?)
怒鳴られているのか叱られているのか、脅かされているのか、
訳の分からない解らない言葉を浴びせかけられている。
一週間ほどたったある日、いつもの「わっ」が「おわっ」と、
言っているように聞こえた。
毎朝、会うたびに怒鳴るように聞こえるのは、
ひょっとして「おはよう」と言っているのではないだろうか?
そんな疑問を持つようになった。
相変わらず毎朝「おわっ」とすれ違う。
更に二・三日後のこと、
若い体重100kg級の障碍者とすれ違うことがあった。
付き添いのお兄さんが太った障碍者の背中でベルトを掴んでいる。
走り出さないようにだ。
するとすれ違い様に、大声で
、
「おわよう」
と挨拶された。
(紅葉)
すかさず「おはようございます」と返礼すると、
付き添いのお兄さんも、
「おはようございます」と言うのだ。
あの車椅子のご婦人も、本当は、
「おわっ」と言っているのではなく、
「おはようございます」言っているのかも知れない。
毎朝合う車椅子のご婦人に、
今度逢った時に、
「おはようございます」
と返事をして見ようと考えた。
福祉施設の中では、人と出会ったら挨拶をしようと、
毎朝、教えているのではないかと思ったからである。
それにしても、このご婦人にしばらく出会って居ない。
ご高齢で車椅子に乗って、若い女性に車椅子を押して貰っている。
身なりは、清潔そうなグレイの御召し物で、髪はきちんと整えられて居る。
誰かに手入れして貰っているように思える。
初めてお会いした時、すれ違い様に、大きな声で、
「わっ」
と聞こえた。
脅された気分であった。
(ボンダリア?)
(*ボンダリアはボクが勝手につけた名前です。
花は直径30cmほど、ボタンなのかダリアなのか解らない。
そこでボクが命名した。)
この方は、きっと認知症か、言葉の話せない人であろうと、
勝手に思い込んでいた。
公園を一周して出た所が東門で、
道路を挟んで向こう側に福祉園がある。
毎朝、30人乗りぐらいの大きさのバスがやって来て、
後ろの扉を半分を跳ね上げ、下半分を座席の床と平行にして、
車いす共に障碍者を下ろしているのを、目撃している。
毎朝お逢いした当のご婦人は、多分、この福祉園の方で、
朝の散歩に公園内を一周して貰っているに違いない。
時には、聾唖者らしき二三人が、いかにも強面(こわもて)がする、
付き添いの屈強なお兄さんと歩いていることがある。
どうして屈強なお兄さんかと言うと、
聾唖者はどういう訳か体重100kgほどありそうな人が多く、
時には奇声を上げて、走り出すことがある。
その時は、付き添いのお兄さんが更に速く走って、
走り出した人を取り押さえる。
そんな光景に何度か出会うからだ。
話が脱線してしまったが、車いすのご婦人には、毎朝すれ違いざまに、
「わっ」と、
(ボンダリア?)
怒鳴られているのか叱られているのか、脅かされているのか、
訳の分からない解らない言葉を浴びせかけられている。
一週間ほどたったある日、いつもの「わっ」が「おわっ」と、
言っているように聞こえた。
毎朝、会うたびに怒鳴るように聞こえるのは、
ひょっとして「おはよう」と言っているのではないだろうか?
そんな疑問を持つようになった。
相変わらず毎朝「おわっ」とすれ違う。
更に二・三日後のこと、
若い体重100kg級の障碍者とすれ違うことがあった。
付き添いのお兄さんが太った障碍者の背中でベルトを掴んでいる。
走り出さないようにだ。
するとすれ違い様に、大声で
、
「おわよう」
と挨拶された。
(紅葉)
すかさず「おはようございます」と返礼すると、
付き添いのお兄さんも、
「おはようございます」と言うのだ。
あの車椅子のご婦人も、本当は、
「おわっ」と言っているのではなく、
「おはようございます」言っているのかも知れない。
毎朝合う車椅子のご婦人に、
今度逢った時に、
「おはようございます」
と返事をして見ようと考えた。
福祉施設の中では、人と出会ったら挨拶をしようと、
毎朝、教えているのではないかと思ったからである。
それにしても、このご婦人にしばらく出会って居ない。