近つ飛鳥博物館の特別展に伴う現地見学会に参加、今回は、JR櫟本駅を出発して、天理市の北部の古墳を巡るコースになっている。通常天理市の古墳というと行燈山古墳(伝崇神天皇陵)や黒塚古墳のように山の辺の道周辺の古墳が著名なのだが、そういった古墳よりも位置で言うと北側、時代で言っても、そういった古墳のかなり後に造られた古墳を探訪することになる。
起点は先ほども述べたJR櫟本駅。
いかにもローカル線の佇まい。この日の古墳探訪はここから始まる。
櫟本駅から東へ少し歩くと、ため池の向こうに墓石で覆われた小さな丘が見える。
これが櫟本墓山古墳と呼ばれる古墳で、墓山になっている状況がそのまま名称になっている。奈良では、古墳そのものが、墓地になって再利用されている古墳がいくつか見られる。例えば同じく天理市にある燈籠山古墳や奈良市にある大安寺墓山古墳などである。
古墳好きの中には、本物の古墳に埋葬されたいと願ってる方もおられると聞くのでそういった方には願ってもない場所かもしれない。
池の方から近寄っていく。手前が前方部で、奥が後円部のようだ。(つまり前方部を北西に向けている。)六地蔵があるところがくびれ部。
ちなみに櫟本墓山古墳は、全長64mの前方後円墳である。現状が墓地として利用されているため発掘調査などは行われていないが、周辺から埴輪片が採取されており、それによると古墳時代後期前半(6世紀前半)の築造と考えられている。
ただ、この周辺の古墳では一番最初に造られた古墳であり、この辺りに勢力を持っていた物部氏と関係があると考えられそうである。
近寄るよりもちょっと遠めの方が古墳の雰囲気が出るみたいだ。
この後は、東に国道169号線を渡って、和邇下神社に向かった。
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