今夜、「かれいどすこーぷ」というユニットのコンサートに行ってきました。私の街にある小さなジャズ喫茶にやって来たのです。
「かれいどすこーぷ」は、ボーカリストの前田祐希さんとマルチ・インストゥルメンタリストの松井秋彦さんのデュオです。「かれいどすこーぷ」とは「万華鏡」の意味で、その名のとおりいろいろに変化するサウンドが持ち味とのことでした。
今回は、前田祐希さんが喉の調子を悪くしたようで、本領は発揮できなかったようですが、後半には実力派の片鱗を垣間見ることのできる部分もありました。ただ、前田さんの歌唱は元気溌剌という感じで、表現に陰影が乏しかったのではというのが正直な感想です。喉の調子が良かったなら、もっとすごかったのかもしれません。
一方、松井秋彦さんは、主にアコースティック・ギターとピアノ、そしてサイド・ボーカルを担当していましたが、ギターワークには目をみはるものがありました。また、編曲も松井さんが担当しているようなのですが、斬新なアレンジも随所にみられ、きっと才能のある人なのだろうなあ、と思いました。ただ、ギターもピアノもバッキングにおいてベースランニングを多様していたため、ややワンパターンという印象を受け、正直言ってしだいに辟易しました。数曲演奏するうちの何曲かがそうならば、目先が変わって面白かったのでしょうが、ほとんどがそれ一辺倒だったので飽きてしまったわけです。はっきりいって、曲の本質部分を破壊したり、ボーカルを邪魔しているのではないかと思われるような箇所もありました。
今回のライブは、正直なところ、私は不完全燃焼でしたが、HPの視聴コーナーで聴くと印象的な演奏もありました。もう一度Liveを見たいと思っています。是非、今度はベスト・コンディションの「かれいどすこーぷ」を聴きたいですね。
なお、私は見逃していたのですが、Swing Journalの2006-6月号(p166)に「かれいどすこーぷ」のアルバムが紹介されていました。
かれいどすこーぷ のHP → http://kaleidoscope.modalbeats.com/