昨日16日東京地裁で「長男殺害で殺人罪に問われた熊沢英昭被告(76)に懲役6年の判決」が言い渡されました。
昨日の夜のTVニュースショウも今朝のショーも出演者は「この元農水次官の長男殺害に歯切れの悪いコメントをしていました」
この裁判は「裁判員裁判」で行われ関わった裁判員の方「この事件の扱いの難しさ」を語っています。
そうなんです! これは目下社会的になってきた「8050」あるいは「7040」の典型ですし、父親は元優秀な官僚であり金に困ってはいたと思えないのに何故? なんです。
事件の日には「幼稚園の運動会がうるさく、児童に手を出しかねない様な言動があった」とかチラリと記事があった気がします。
裁判の過程で分かったことは「被告の妻は30年近く神経を病み、妹さんは(兄が原因による)破談を悲しみ自殺」ですからね。
人を一人殺すと懲役7-8年が従来の刑法上の相場の様です。
しかし裁判員裁判が行われるようになって「永山基準」が批判され、残虐な事件が起き、「一人なら死刑にならないのか?」と被害者の命重視の一審判決が出るようになりそれを上級審がひっくり返し、そのことが又問題になっています。
さて、熊沢被告の件に戻りますが「6年の判決」についてあまり批判は出ていません。 かといって、執行猶予を付けるのも何だか(覚せい剤の使用とは違って)しっくりきません。 結果として家庭は崩壊ですものね !
それだけ微妙な問題なんだと思います。 冷や汗 >
むしろ、8050問題を社会としてどう取り組むか? そんな面での取り組みが表に出てきました。
我が家の豚児たちが無事世に出てくれただけでありがたいと思える事件でした。
熊沢夫妻の心の安寧をお祈りします!
写真:熊沢被告 (FNN Prime より)
スポーツ報知:
今年6月、東京都練馬区の自宅で44歳の長男を刺殺したとして殺人罪に問われた元農林水産事務次官・熊沢英昭被告(76)の裁判員裁判で、東京地裁(中山大行裁判長)は16日、懲役6年(求刑懲役8年)の判決を言い渡した。地裁は長男の発達障害など「斟酌(しんしゃく)すべきところはある」としながらも「周囲に相談をせず、犯行に及んだのは短絡的な面もある」などの理由から、弁護側が求める執行猶予を認めなかった。閉廷後には検察官が熊沢被告に「体に気をつけて」と声をかける異例の一幕もあった。
これまで同様スーツ姿で入廷した熊沢被告は落ち着かない様子で傍聴席を見回し、着席した。「被告を懲役6年に処する」。姿勢を正し、小さくうなずきながら、実刑となった理由にじっと聞き入っていた。
起訴内容については争われなかったことから、量刑が注目された公判。検察側は「強い殺意に基づき、一方的に攻撃した悪質な犯行」と指摘。弁護側は「長男に『殺すぞ』と言われ、自らの命を守るためにとっさに刺した」と計画性を否定した。発達障害があった長男を長年、献身的に支えてきたことなどを挙げ、酌量減刑による執行猶予付きの判決を求めていた。
判決文で地裁は、熊沢被告が30か所以上を刺し、深い傷もあったことから「強固な殺意をもって犯行に臨んだ」と指摘。長男から抵抗を受ける前に一方的に攻撃を加えていたとみられることや、台所へ行って包丁を取ってから、再び長男の前へ戻ったことなどから「(恐怖を感じていたなどの)供述は、信用性が乏しい」とした。
また、長男の暴行を周囲に明かしていなかったことから「相談が可能だったのにそれをせず犯行に及んだのは、短絡的な面もある」と厳しい言葉も投げかけた。
その一方で、熊沢被告が長男の病気に対し、真摯(しんし)に向き合っていたことも認めた。「(長男と)適度な距離を持ち、安定した努力をするなど、さまざまな事情が背景にあることも否定できず、斟酌すべきところはある」とし、それを考慮しての判決内容であると説明した。
閉廷後には、検察官が退廷しようとする熊沢被告に「体に気をつけてください」と声をかけた。検察官が被告に、尋問以外で話しかけるのは異例。熊沢被告は小さくうなずくと、法廷を後にした。(引用終わり)