昨日8日フィギュアスケート男子ショートプログラムで日本期待の羽生結弦選手が冒頭の4回転サルコーが1回転になってしまうと言うハプニングで8位スタートと出遅れました。こうなると史上初の4回転半ジャンプの成功とリスクの高い技に挑戦せざるを得ない状態になりました。
試合後関係者が解説していますが、リンクの氷に穴と呼ぶほどの大きなの窪みにつま先を取られ4回転をあきらめたようです。後はフリーの演技でどこまでネーサン・チェン選手に迫れるかですね。頑張って下さい。それしか目下言葉が見つかりません。
写真:SPで演技する羽生結弦(カメラ・矢口 亨)
スポーツ報知:
◆北京五輪 ▽フィギュアスケート(8日・首都体育館)
フィギュアスケート男子ショートプログラム(SP)で、94年ぶりの3連覇を狙う羽生結弦(ANA)は冒頭に予定した4回転サルコーが1回転になり、95・15点で8位と出遅れた。無良崇人さんが男子SPを開設。史上初となる4回転半ジャンプ成功とフリーでの巻き返しを期待した。
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羽生選手の冒頭のサルコーは、本当に不運だったとしか言いようがありません。リンクの穴に引っかかった形ですが、あの状態になると羽生選手でも跳びきることはできません。ジャンプを跳ぶ位置は、演技の構成上、各選手とも似たところに配置されています。リンクにある大きな穴は見えていたと思いますが、実際、演技をしていると練習と同じような位置取りで跳んでしまうことがある。そうなってしまうと、分かっていても避けることもなかなかできないです。
その一方で、大きなミスのあともしっかり演技をやりきれるところに素晴らしさを感じました。4回転トウループ―3回転トウループのコンビネーションも高さもあり、最高に近い出来。後半の3回転半も、入りからの流れがすごく良かったので出来栄え点(GOE)の加点も高かったと感じます。
フリーに向けては4回転半ジャンプも含めて、どこまで完璧に演技が出来るかが浮上のカギとなるでしょう。圧巻の演技で、持てる力を最大限に出していたチェン選手との得点差は非常に大きいですが、この順位(8位)でのフリーであれば、逆に順位に関係なく攻めていけると思います。
練習映像を見る限りですが、練習での4回転半は、右足で着氷できているところまできており、全日本選手権の頃よりも良くなっています。フリーまでの2日間で、さらに気持ちも状態も高めて臨めば、4回転半は成功できると思います。3連覇の重圧を感じることなく、持っているものを出し切ってほしいです。
◆無良 崇人(むら・たかひと)1991年2月11日、千葉・松戸市生まれ。30歳。元選手だった両親の影響で、3歳からフィギュアスケートを始める。2014年四大陸選手権優勝。GPシリーズは12年フランス杯、14年スケートカナダで優勝。現在はプロスケーターとして活躍。
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