この記事はNYタイムズの29日付(現地時間)を紹介しただけですので、ロシアの民間軍事会社「ワグネル」の創設者エフゲニー・プリゴジン氏が起こした反乱に関し新しい事実を指摘しているわけでは有りません。
ここをクリック⇒プリゴジン氏がベラルーシに亡命?した後、プーチン大統領が(親プリゴジン派と見られる)露軍副司令官セルゲイ・スロビキン上級大将を拘束した事も言及しています。しかし、独自の見解は一切有りません⤵
今朝TV「ウエークアップ」の2番目の話題は「プリゴジンの反乱」で筑波大の中村教授によれば「仕掛け人はベラルーシのルカシェンコ大統領で、これまで20年来ロシアの属国風に扱われた状態を立て直す機会を窺ってきて、今回の事件が好機と見た」のでないかと見立てていました。
あり得そうですね!
そして「民間の軍事会社の運営者として影の身上から政治家として表の場所へ転身しようと考えた(のかも知れない)」とも言ってました。南部ロストフナノフー基地からモスクワ迄200キロの地点にざっと1日で進出し、何をいまさら躊躇して撤退したのか?」、軍人としては問題が有ります。今ではほぼ判ってきましたが、「プーチン大統領指揮下には戦車や装甲車を装備したプリゴジン氏の戦力が(1万数千人の全軍でないにしても)モスクワ市内に突入したらそれを阻む戦力は無かった」そうです。
思い起こせば2014年のウクライナ東部のドンバス地方を「傭兵部隊と地方の親ロ政権を使い親ロシア地方政権を樹立させ(後にはクリミア半島も)、それをロシア領土と認め」領有を宣言してしまう。当時のNATOは(ばらばらで)それに対応出来なかった偉大な成功体験がプーチン大統領の頭には深く染みついたのだろうと思います。夢よもう一度で「(ウクライナに対する)特殊軍事作戦で短期間(恐らく3-4ヶ月で、首都キーウに親ロ政権樹立を狙ったのでしょが、長引く軍事作戦で鬼っ子が表に出ようとしてしまいました。
他にも有る民間傭兵会社とプリゴジン氏のもう一つの顔(新興財閥グループ)オルガルヒと軍部の親プルゴジン派の思惑で、ロシアはこれからも揉めそうです。単に軍事による陣地の取り合いから、今年のロシア地方選挙、来年の大統領選挙も視野に入れた政治戦にも入って行きそうです。確り、いろいろな人の意見を聞かないといけませんね。
写真:プリゴジン氏
読売新聞:
米紙ニューヨーク・タイムズは29日、ロシアの民間軍事会社「ワグネル」の創設者エフゲニー・プリゴジン氏が起こした反乱に関し、当初の計画には露南部の都市制圧やモスクワへの進軍計画は含まれていなかったと報じた。プリゴジン氏が決行直前に決断した可能性がある。7月1日で反乱から1週間となるが、露軍内部が混乱する中、ウクライナ軍は攻勢を強めている。
同紙によると、米情報機関は、プリゴジン氏がセルゲイ・ショイグ国防相とワレリー・ゲラシモフ参謀総長を辞任させるため軍事行動を準備しているとの情報を事前に入手したが、モスクワやロストフ・ナ・ドヌーなど具体的な進軍先は含まれていなかったという。
タス通信によると、露下院の国防委員長は29日、反乱前のプリゴジン氏に、ワグネルが7月1日までに露国防省と契約しなければ国費支給を打ち切ると通告していたと明らかにした。この通告が反乱決行の一因になり、直前に具体的な進軍計画を決めた可能性がある。
プリゴジン氏の露軍人脈について、英拠点の調査研究機関「ドシエセンター」は28日、事前に反乱計画を知っていたとされるウクライナ侵略の露軍副司令官セルゲイ・スロビキン上級大将ら約30人がワグネルの名誉会員になっていたと明らかにした。スロビキン氏は反乱後に拘束されたと報じられており、露当局が今後、他の高官の粛清に乗り出す可能性がある。
一方、ウクライナ軍は露軍の混乱を機に攻勢を強めている。ウクライナ軍の総司令官は28日、米制服組トップのマーク・ミリー統合参謀本部議長と電話で会談し、露軍との戦闘で「主導権を握った」と報告した。ウクライナの国防次官は29日、東部ドネツク州の要衝バフムト方面の戦線での前進を強調した。
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