王様の耳はロバの耳

横浜在住の偏屈爺が世の出来事、時折の事件、日々の話、読書や映画等に感想をもらし心の憂さを晴らす場所です

橋本 初優勝 名古屋国際女子マラソン

2007-03-12 07:30:10 | スポーツ
橋本が初優勝、弘山は2位 名古屋国際女子マラソン(共同通信) - goo ニュース

爺もテレビにかじりついて見てましたよ
橋本選手 優勝おめでとう御座います 名古屋国際マラソン参加5度目の快挙だそうで重ねておめでとう御座います

さて毎年見せ場のあるこのレースどうなるかと思っていると早や2キロ前後で大南選手が転倒したようですね この大会は調整が上手く行き好調と聞いていたのですが残念 解説によると彼女は転倒注意のランナーの様で数年前外国でのひどい転倒による故障が良く走る素質に影を落としていたようです 他の選手に絡まれたか、自分で縺れたか判りません でも位置取りとか足の運びとか何か欠点があるのかも知れません 何と頑張って3位入賞ですから転倒がなければと思いました

先頭集団は逆風の中、牽制しながら走ります 10キロ過ぎた辺りから若い選手が徐々に前に出ます マラソン3度目 一時は後ろを40秒も離しますが28キロ辺りで先頭集団に追いつかれそのまま抜き去られました 勝負の世界は厳しいですね 彼女の名前を知ろうと思いましたが優勝者を報じる記事には名前も順位もありません
完走できたのでしょうか?(追記:高仲選手 棄権の様です)

今年も見せ場がありました 40キロ手前辺りから橋本と弘山の競り合いになり橋本が弘山を抜き去った後はついに追いつかれる事無く6秒差で優勝しました

さてマラソンはコース毎にその日の天気毎に記録は変わります それでも世界の一流ランナーが2時間20分を切っている時に2時間26分の設定時間を一人も切る選手がいませんでした

弘山選手(38歳)の個人的精進は絶賛に値しますが彼女が危うく2連勝の機会があったのですから若手ランナーは何をやっているのでしょうね? 或いは日本の強豪は名古屋国際には興味が無かったのか?

橋本選手は努力の人で快速ランナーとは見えません 弘山選手も確たる実績に輝きますが(失礼を承知で)盛りは過ぎたお方です 勝ちに行く若手が出て欲しい
橋本選手は世界陸上に選ばれる様ですが弘山選手は検討課題のようです
男子マラソンより女子マラソンの実力は上ですが手放しで喜べません
可愛さ余ってつい憎まれ口になりました 可愛いからなんです 許してください

共同新聞:
8月に大阪で開幕する陸上の世界選手権の最終選考会を兼ねた名古屋国際女子マラソンは11日、名古屋市の瑞穂陸上競技場を発着点として行われ、03年のベルリン・マラソンを制した31歳の橋本康子(セガサミー)が2時間28分49秒で初優勝し、代表を確実にした。2連覇を狙った38歳の弘山晴美(資生堂)は6秒差の2位。序盤に転倒しながらも粘った大南敬美(トヨタ車体)は3位(引用終わり)
写真:橋本選手
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「終戦のローレライ」を読む その3 

2007-03-11 07:12:01 | 本を読む
「終戦のローレライ」を読む その2 の続きです
第3巻第4章1
8月5日東京本郷 広島から帰京した大湊大佐は自宅から霞ヶ関の軍令部に出向いた 軍令部17名の首脳部に浅倉大佐とイ507の行方について報告の目的だ 大湊は調査の結果から「浅倉大佐の行動とイ7507は浅倉の意図の下に、独断の命令に単純に或いは恣意的に協力した将兵の参画したある作戦である もともと断号作戦はイ507をテニアン島に配し搭載のローレライを駆使して島に近づく輸送船をことごとく沈め新型爆弾の輸送を阻む’であった 海陸情報部の得た米国の新型爆弾とテニアンのB29の活動を併せ考え得た浅倉大佐主導の作戦構想です しかし軍令部に却下された UF4が亡命と引き換えに来日、断号作戦は復活したがナーバルを紛失しようとしまいと軍から作戦に横槍が入る事を想定していた それを見越した上で浅倉は何かを考えていると思われる 従って引き続き関係者を追及する事」を求めた 事は海軍全組織の根幹に触れる問題であり富岡軍令部次長以下幹部はこの問題に真面目に取り組む気がない 今回の朝倉の独断も見かけは作戦の復活でありボロ潜水艦と怪しげな秘密兵器のみ やらせておいても責任問題にならぬとの幹部連中の官僚的判断に追うところは多い

大川内軍令部総長「朝倉は《あれ以来、狂ったか?》」と大湊に問いかける
大川内の結論は「朝倉問題を追及しない いまや海軍はポツダム宣言を受け国体の維持に1億玉砕のみ 陸軍と力をあわせ戦争終結に力を合わせる事だ 天皇陛下が東京を疎開されないのは殲滅戦を避けよとのご意思だ」
ついに軍人として決断する事無く国家滅亡のこの機に天皇の袖に隠れ身を処すお粗末 強硬派も終結派も言葉の遊びで答えが出ない 大湊はにわかに思う
或いは朝倉ならこの中吊の立場から抜け出す方法を見出し「謀議」を企てたか?

同日昼 ウエーク島 被弾した一式陸攻機が不時着炎上し中から朝倉大佐一人が這い出てくる 迎える土谷佑技術中佐 二人の間で何やら怪しげな会話 「ローレライと交換に」「前大統領は使用に躊躇した」「それは人道的ポーズ」「明日一つ目が落ちる」どうやら米軍のスパイと密約について語っているようです

8月6日朝7時50分 折笠は後部哨戒直の折、パウラを甲板に連れ出します パウラは乗員の配慮に感謝し「戦争が終わった日本に暮らしたい」と「俺の故郷で歌でも謳って」と誘う折笠 彼の「♪名も知らぬ遠き島より~」にパウラの美しい旋律が重なります ♪流れよる椰子の実一つ 故郷の岸を離れて 汝はそも波にいく月♪何と歌声は伝声管を通じ全艦に流れます いつしか各部での唱和が加わり全艦75名が謳っている感じです 
♪いずれの日にか国に帰らん----♪
田口掌砲長はパート(兵員控え室)で歌声を聞いています その歌声が(彼の前の戦場を思い出させます 歌声を絶えさせない様に必死に歌う重傷の一等兵 その彼に銃を向ける自分 一等兵の絶望とお母チャンの絶叫--- と「若い者は良いねー」と岩村機関長「前の艦に乗っていた時テニアン島で敵襲で足止めされた 子供みたいな若い兵が椰子の実を歌い最後に艦内の汚水の中でも良いから連れて帰ってくれと泣いて頼まれて---」歌声が希望だけでなく絶望を感じる身は辛い 歌えない二人
(良い所だが爺の疑問:既に早川艇長が電池室の故障を直す為壮烈な殉職をしているので歌えるのは総員77名なら74名でないのか?)

同日8時10分 広島上空 B29エノラ・ゲイは広島の爆撃目標に向う 同8時15分16秒 原子爆弾投下 同16分丁度に起爆
爆心地から200メートルにある料亭 折笠に禁止の恋歌を聞かせ大湊を宿泊させた内芸者キクと近くの小学1年生の俊子 俊子はシラミをたけた頭をかきむしりおできだらけ 頭を5分刈りにされている 二人は瞬時に髪まで燃え上がらせ灰となった

同時刻光るものを見た折笠とパウラ ローレライを発動すると何万人もの人が怨嗟がパウラに伝わった 信じられない恐ろしい事が起きたようだ

更に同日夜ウエーク島
土谷中佐と朝倉大佐の会話で「広島が壊滅した事がわかり二つ目の爆弾が三日後に落とされるようです」
「それ迄日本が持ち堪えれば」そもそも米首脳は原爆によりソ連を出し抜き対日戦を勝利する事を目論んだ ヤルタ協定で譲りすぎた極東の利権を取り戻す腹であった 日本が耐えれば そしてソ連が対日参戦を15日から11日へそして更に繰り上げて攻撃に加われば米国は極東の利権を分け与えねばならない 浅倉と米国の密約とは何であろうか?

8月9日大和田通信隊本部(埼玉県新座)に大湊大佐の部下中村大尉は立つ 海軍の総ての通信を管理する施設だ この数日日本を囲む状況は激変した
8月6日9時過ぎ広島に落ちた爆弾は壊滅的被害を与えた 翌7日午後の報道では「相当数の被害」としてではあるが もはや「損害は軽微」と嘘も言えない
8月8日ソ連の対日宣戦布告 ソ連を介して和平交渉に望みをかけていた大本営は凍りついた それから13時間後の9日午前零時には満州国境から満州への侵攻が開始された 民間人と在郷軍人の49万人と現地邦人160万人は悲劇の逃避行を行う事となる

さて朝倉大佐の追跡を諦めない中村大尉は通信隊になら必ずイ507との通信記録がある事に着目しこの場所で村瀬通信隊参謀に記録の存在を語らせるが村瀬が手榴弾で資料と共に自決する巻き添えを喰い殺される

軍令部第三課長室で中村の死の連絡を受ける所へ「長崎へ 原子爆弾が」と急報
大湊は連日の過労とショックで入院となる

第4章1終わり
第4章2 152頁から
病床で思い出す朝倉大佐の変わり様 「軍令部で先は海軍大臣とまで折り紙付きの逸材がミッドウエー海戦の敗北を機に南方戦線への転属を強硬に願い出て転属する地獄の戦場と呼ばれる場所から1年ぶりに生還してから何かが変わった」朝倉は言い切った「軍人・知識人・多くの国民がやすやすと開戦に流され精神論に己の尊厳を託す その様な甘えを根底から変える必要は無いか 国家としての切腹 この国が迎えるべき終戦の形だ
8月10日 午前病院で 入院中の大湊を天本少尉が訪れる 彼は爆死した中村の大和田通信隊行きを助け一部を目撃した海兵時代の後輩である 彼の懇請で朝倉の人となりを語る「海兵卒業時には恩賜の軍刀、海軍大学は主席卒業 将来の栄達を振り切り南方の激戦地へ 1年も消息不明の後 奇跡の生還 そしてあの時以来何かが変わった それから軍令部第一課長に復帰 この1年で何かを育てそれを発散する機会を見つけた 中村大尉はその芽を一つ一つ調べて根っこを引きずり出す仕事の途中で殺された」
大湊大佐の説明に得心した天本は「自決した村瀬参謀がウエーク島の通信施設が云々と言うのを聞いた話」を告げる
すぐ地図でウエーク島を探す ウエーク島を基点に西南 小笠原諸島の更に南 サイパン・グアム・テニアン 何と米軍の飛行場群のある所 特にテニアンは例の原子爆弾を投下したB29の発進基地 「寄って立つものを破壊する」「国家としての切腹」「この国が迎えるべき終戦の形」朝倉の発言を思い起こし大湊は震えた
第四章2、171頁まで
その4に続く
写真:B29
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「終戦のローレライ」を読む その2

2007-03-10 07:16:10 | 本を読む
「終戦のローレライ」続き
第2巻第2章2
7月26日夜イ507は五島列島沖の秘密兵器「ローレライ」投棄の現場付近に戻りました
そこには先の米国潜水艦「トリガー」が回収を待ち伏せしています
それに気づいた絹見艦長は「回収延期」を命じますがエブナーが脅迫同様の手段で回収を強行します
イ507に搭載の「特殊潜航艇海龍」にエブナーと清永が乗り折笠が回収要員として特殊潜水具を着て「ローレライ」の探索です 
「トリガー」の魚雷攻撃で被害を受けた「海龍」と折笠ですが混乱の中で「椰子の実」の歌声を聴き「ローレライ」に潜り込みます 何と中には若い娘が乗っていました イ507の魚雷攻撃で損害を受けたトリガーが退避する中、緊急浮上した「ローレライ」と「海龍」はイ507に収容されます

折笠と少女の会話で秘密兵器とは「音響兵装PSMB1」その核になるのが先に投棄された小型潜水艇「ナーバル(一角鯨の事)」に乗っていた「パウラ」という少女の特殊能力であり潜水艦の装置との総体での特殊機能をライン川の魔女に例え「ローレライ」と呼んでいる事が判ります
なんと黒髪で日本風の容貌ドイツ語を話す娘「パウラ」は10日以上も水中にいた事になります 回収(救出)作戦は人命確保の点で限度ぎりぎりでした

第3章
翌日明け方 徹夜での「ナーバル」の搭載と「海龍」の曳航策取り付け(「海龍」の搭載場所を「ナーバル」が占めたので)と修理 同じくイ507の修理も夜明けまでには終わりそうです
艦内では時岡軍医が「パウラ」の疲労と栄養失調による衰弱の手当てをしています
又エブナーは救出時の反乱同様な行為を咎められ監禁されますがその際折笠がパウラはエブナーの妹である事を告げ皆に彼の許しを乞います

さて午前8時過ぎ軍令部よりイ507宛に電報命令「ウエーク島に向かい根拠地隊に特殊兵器を引き渡す事」とあります
これで回収作戦にしては食料と燃料が充分に供給されている事がわかりました 軍令部は最初からウエーク島回送を想定していたという訳です しかし絹見は「ローレライ」を解明しないと軍令部の本意がわからないとしてエブナーと面談します

この後約100頁に亘って父方の祖母を日本人に持つエブナーとパウラの数奇な運命が語られます ヒットラー率いるナチスドイツの台頭 アーリア人種至上主義、異民族の根絶、優良人種の国家的生産、混血の人種改良、ついには劣等(と決め付けた)民族の組織的根絶 もう胸の悪くなる様な記述が続きます その過程でのパウラの特殊能力の発現、エブナーの生き残る為のナチ親衛隊への傾倒等 そして元はフランス製潜水艦であったイ507の数奇な戦歴 
そして「特殊兵器」或る時は「ローレライ」とはパウラの水を媒体とした対象物を探知するという特殊能力とそれを図示化するPSMB1を搭載するイ507をも統合する三次元的立体レーダーシステム(爺の言葉)である事が判明します そしてその欠点は核となるパウラがシステムを通じ犠牲者の心の痛みを自分の痛みとして感じて失神してしまう為一会戦に一度しか使用できぬ点なのです 幽霊の正体見たり枯れ尾花 このシステムで圧倒的な物量を誇る米軍を畏怖させる事が出来るのでしょうか?

さてそれから何日たったのでしょう ウエーク島に一路向うイ507は突然雷撃を受けます 新たな米潜水艦に頭を抑えられ後ろの「トリガー」とで挟み撃ちを喰らった様です

以下数行は余談です
講談社本によればイ507は硫黄島沖40マイルを一路「西進繰り返す西進」している所を偵察機に捉えられたと書いています 爺が思うには五島列島沖でウエーク島行きを命じられた船舶は内海航路を取ろうと大隈半島を迂回しようと一路「東進」しないとウエーク島に到着しないのではと思うのです 皆さんは如何思われます?
さてイ507の発令室ではエブナーより改めて一度に二隻を攻撃できない事を確認します そこへパウラが「感情破壊」のドイツ製薬剤を使う事を申し出ます でも薬を使えば「脳の感情野は破壊されパウラは部品に過ぎなくなります」 パウラはイ507の乗組員が人間らしく扱ってくれた気持ちに自分の命を犠牲にする でもこれは何なのであろう? 折笠は「こんな事は軍人の本分でない」と反対します 秘密兵器をウエーク島へ回送する事は「つまるところ天皇陛下のご命令」だと強弁する甲板士官に対しても「天皇陛下がこの場におられたら反対する」と言い返します
なんと田口掌砲長の「帝国海軍の員数外の潜水艦では人間らしく死にたいとの折笠の気持ちを汲んでくれ」とのとりなしがされます
1隻だけならローレライが有効な事を確認した絹見は「ローレライ発動」を命じます

三次元レーダーに浮かぶ潜水艦に曳航してきた「海龍」を叩きつけ撃沈 浮上しながら艦載砲で「トリガー」を粉砕します 

折笠の介添えで「ナーバル」内のパウラは従来より苦しみが軽く回復も順調のようです イ507の浮上に合わせ折笠は「ナーバル」のハッチを開ける 目の前には7月30日の日の出の太陽が昇る所であった

同じ時刻 広島の仮泊した料亭 軍令部の大湊大佐は呉での朝倉大佐の行方不明を確認すると共にイ507は特殊兵器回収がなされ太平洋を横断するほどの燃料を補給され出港した事を確認した 命令書を受けた軍人の中には恣意的に朝倉に協力した節も疑える 大湊が知った事には26日連合軍はポツダム宣言を日本につき付けた 「無条件降伏」 降伏しなければ迅速かつ充分な壊滅あるのみと締めくくられた

その頃陸軍特殊情報部はV600番台のコールサインを持つB29が12機程度テニアン島近海を飛行するばかりで爆撃に参加しないで飛行するのに気づいていた そしてB29は機上より長文の電報を度々ワシントンに打っている事も傍受していたが意図が判らなかった
このV600番台のコールサインを持つB29の1機エノラ・ゲイが広島に飛ぶまで後1週間の余裕が残された

第2巻終わり 第3巻へ続く
写真:本物の海龍
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「終戦のローレライ」を読む

2007-03-09 08:20:26 | 本を読む
先にDVDで「ローレライ」を見ましたが原作を読むと良いとコメントしてくださる方がいました
そこで図書館から講談社文庫の4冊からなる本作品を順次借り出して読んでいるところです
福井晴敏作品は主たる登場人物が何故そのように考えるか、そう行動するかが濃密に書き込まれているので4巻全部を読破するまで記憶が持ちません
今3巻の半ば過ぎですがここ迄の印象を記します

福井氏は日本人それぞれの立場(指導者、軍人、国民、兵隊 その総和の日本国)で昭和20年前後を生きるとき個々には一所懸命なのだがどこか目的が曖昧な所を指摘している様です 時の国際情勢の中でなぜ中国での戦火拡大なのか、日独伊三国同盟なのか、何故対米英開戦なのか、徴兵されなぜ死ぬのか、銃後の人は何故、なぜ、なぜ、なぜ あらゆる理不尽を様々に書き込みます

第1巻では昭和20年7月15日ドイツ潜水艦UF4が日本への回送中に五島列島沖で米国潜水艦「トリガー」に襲われます 秘密兵器のおかげで撃沈は免れますが秘密兵器を搭載した小型潜航艇ナーバル(一角くじら)を海中に投棄せざるを得ない損害を受けました
さて7月24日軍令部第一課長朝倉良橘大佐の命令でUF4改め戦利潜水艦イ507号の艦長に「3年も陸で干されていたロートル少佐」絹見(まさみ)少佐が任命されます 二日に亘る米軍の大空襲で呉軍港と周辺施設が壊滅する中、寄せ集めの乗組員を拾い集め辛うじて出港します
潜水艦には先任将校高須大尉、田口掌砲長、折笠と清永上等工作兵 それになんとUF4の乗組員であったナチス親衛隊士官フリッツ・エブナー少尉等怪しげで多彩な人物が乗り組んでいました
それから更に2日?後軍令部から大湊大佐が朝倉大佐の行方を追って空襲後の呉に調査に来ます どうやらイ507号出港以来行方不明の様です 空襲のドサクサにまぎれる様「個人的意図」でイ507号を使っている様です
さて第2巻です
呉出港後寄せ集めの乗組員を相手に艦の慣熟訓練が繰り返されます
訓練の合間先任の高須と艦長の絹見が会話します
「高須はガ島沖海戦で乗艦が沈められた際、総員全滅の様な状況に置かれます 一人逃げる気もなく艦と運命を共にしようとした所カッターが通り将校が手を振るのでそれに泳ぎ着きました 3日漂流の後味方に救助されましたが他の将校等いません 幻影でした 死を覚悟した筈なのにいざとなるとまぼろしを見てまで助かりたいのだと」又絹見は「潜水艦長として特殊潜航艇による真珠湾攻撃に成功した後内地への引き上げを命じられます もっと前線で命がけの仕事をしたいのに!気持ちが荒れます そんな折少壮の海軍将校であった弟が反帝国運動の会議に参加し憲兵に逮捕されます」弟の抗弁は「開戦慎重派を敗北主義と断罪するだけで敗北しかない道を選んだ軍首脳に飽き足らず外部からの改革を検討した 勝ち目の無い戦を回避する事に全力を注ぐべきでないか 戦いを止めるために発揮する勇気、それが本当の勇気だ 国民全員にもそうした気概があれば列強大国の狭間に有っても主権が維持される」そして兄の絹見を「女子供まで巻き込んで殺傷しないよう冷静でなければいけない軍人がその事から目をそむける為生死のやり取りに充足している」と指摘します
この指摘に対し絹見は感情で応えます「妾腹の分際で、家名に泥を、考えをかえろ、変えなけ家をで出て行け」と 弟は唯一の理解者と心許した兄の言葉に絶望します 翌日「至誠に悖(もと)るなかりしか」とだけ書いた遺書を残し首吊り自殺します それ以降の海軍人生の韜晦 四代に亘る海軍一家に対する事無かれ主義 3年半の逃げの人生に終わりを告げ再び乗員70数名を預かり逃げガの無い戦場に向っています

何やらいわく有りげで行方不明の朝倉大佐、心に深い陰のある艦長と先任 ドイツの戦利潜水艦 人も物も「規格外」の一団は五島列島沖を目指します
「ローレライを回収せよ」との命令を実行するために
第2巻第2章1 終わり
続く
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郵便局員 切手を再使用 

2007-03-08 08:27:57 | 社会
郵便局員が使用済み切手を再使用 自分で消印押して郵送(朝日新聞) - goo ニュース

報道によれば郵便局員が使用済みの切手を自分の郵便物に貼り自分で消印を押して発送していたが受け取り側の郵便局員が不審に思った事がきっかけでばれた
当人は郵送料を2510円不正に節約したがこれが元で解雇された

最近の似た様な事件では東大の医師による痴漢行為、巡査長の女子高生に対する痴漢行為等後を絶たない

郵便局で36歳主任 民営化でそれなりにごたごたは有ろうけれど年間200万円前後で暮らしているフリーターや非正規社員に較べたら安定してると言えるであろう しかもやった悪さが2510円の節約?であり結果が解雇である 人生この後の方が長い 妻子でもいたら本当にどうなるのであろうか?
短慮と言うか子供というより幼児的な思考なのであろうか 適当な言葉が見つからない

少し話が変わるけど、ここ2年ほど55歳前後の立派な社会人で小額の万引きを繰り返す人たちが問題になった 中には財布を持ち充分万引きした商品を買える金が入っている人もいる この人たちの一部は脳の働きの不具合が起す病気である事が判った 万引きという行為の原因が究明され名誉の幾分かは回復されるが解雇と言う生活上の不便は回復されない 家族はやりきれなかろう

人の頭の蝿ばかり追えない
自分がこの手の事を起さぬよう自戒する事(尤も病気であると自戒の仕様がないかも 良くよく妻に言動を点検して貰うのが関の山か?) 子供達に短絡した発想と行動をとらせぬように話し合う事 友人達と注意をしあう ひょっとすると孫達にも悪い事はするなと教えなくてはいけないのかも 嫌な時代だ

朝日新聞:
使用済みの切手を再使用して自分自身の郵便物を出していたとして、日本郵政公社神奈川監査室は7日、伊勢原郵便局(神奈川県伊勢原市)の集配営業課前主任(36)=伊勢原市岡崎、2月に懲戒免職=を郵便法違反の疑いで横浜地検に書類送検した。

 神奈川監査室によると、前主任は昨年9月から今年1月にかけて、切手ショップで購入した使用済み切手をはがしとり、消印部分をハサミで削った上で、自分自身が差し出す封筒14通に貼付(てんぷ)。勤務先の局内で自ら消印を押して郵送し、郵便料金2510円を不当に免れた疑い。「切手代が惜しかった。20件ぐらいやった」と容疑を認めているという。

 前主任は切手収集が趣味で、全国各地の郵便局が「文の日」(毎月23日)に押す記念押印を集めるため、いくつかの郵便局宛(あ)てにこれらの封筒を出していたという。昨年12月、封筒を受け取った大阪中央郵便局の職員が不審に思い、大阪監査室に通報して切手の再使用が分かった。(引用終わり)
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