二週間前に浪曲師「春野恵子さん」の独演会に行ってきました。
30年ほど前、同じ所属にいた同僚からお誘いがあったからです。
スマホをズボンの前ポケットに入れていますが、作業していると時々勝手に発信してしまうことがあります。
ある日、「電話に出られなくてすみません」とのメールがありました。
発信記録を見ると、あっしから掛けていました。
メールでお詫びして、その後趣味のライブの話をするようになり、今回のお誘いを頂きました。
「えっ、浪曲なん?」と思いましたが、ググってみると浪曲師は懐かしのケイコ先生でした。
テレビ番組の「電波少年」で、東大を目指す芸人の坂本ちゃんの家庭教師をしていた人です。
東大生の綺麗な方だったで、よく覚えています。
浪曲にはあまり興味はありませんでしたが、あのケイコ先生の今の姿が見たくて行くことにしました。
会場は、心斎橋の御霊神社の儀式殿です。
開演40分前なのに、既に8割方着席されています。
凄い人気なんだと驚きましたが、ほとんどはご老人。
あっしもその一人。
開演となり、春野恵子さんが登場。
顔が少しふっくらしていますが、50歳近いとは思えぬ若々しさ。
堂々とした体形は、浪曲師としての発声には必要なことなのかもしれません。
幼い頃に祖母に連れてもらった記憶があります。
浪曲が好きなのではなく、好きな食事とおやつが楽しみで付いていきました。
「なにがなしにして・・・」と男性浪曲師の唸っていたことだけが残っています。
浪曲について易しく解説してくれたので、すんなりと入れました。
落語と同じように多人数を一人で演じ、三味線に合わせて歌い、物語を綴っていくものなんだと理解。
浪曲を「一人オペラ」だと表現されていましたが、まさに言い得て妙でしょう。
演目は、「天狗の女房」と「樽谷おせん」です。
前もって内容を調べていきましたが、その必要はなかったです。
初めに内容の説明をしてくれたので、予備知識なしでも浪曲を楽しむことができました。
物語の舞台が目の前に現れます。
声の圧は大きく、演じる人ごとの変化は見事です。
圧倒的な迫力を体に受けて、浪曲の素晴らしい世界を知りました。
もっと多くの人に浪曲を知ってもらおうと、「Rock浪曲」なるものも始められています。
色々な音楽にあわせて浪曲を演じるもので、若者をターゲットにファンを増やそうという試みです。
浪曲を聞いたことがある人は少ないと思います。
一度、鑑賞したら、その魅力にはまる人は多いでしょう。
今回の参加費は2,500円でした。
これだけで知らない世界を覗けるなんて素敵です!
皆さんに是非、お勧めしたいです。