玄関の扉を開けると、花の香りがしてくる。
独特の香りはゆりの花だ、と直感。
お正月にもゆりとかすみ草の切り花が飾ってあったが、今回の方がより香りが強い。
見ると、見事なユリだ。
花が11個あり、そのうちつぼみは5個ほどある。
3日目ほどで玄関から床の間に移動。
つぼみが3個開いて、大きな花が8個に増えた。
堂々としたゆりは、床の間に相応しい。
さぞや高価なのだろうと思い、家人に聞く。
なんと、4本で770円(税込)だと!
こりゃ、安すぎでしょ。
販売価格がこれだと、いったい幾らで競り落とされたのでしょう?
あっしは花を栽培したことはないが、あっしが作る野菜より何倍も手間が掛かりそう。
消費者としては安いのは有難いけど、これじゃ花農家を目指す若者が生まれるのかと心配だ。
生活ができるという適正価格があるべきだと思うのです。
売るまでに掛かる費用が全く考慮されない今のセリの在り方に疑問が残ります。
趣味で家庭菜園をしているあっしとは違います。
それでも、苗代、肥料、耕運機などの費用を考えたら、野菜を買う方が安いかもしれません。
作る楽しみ、無農薬の美味しい野菜を食べられること。
人にあげると喜ばれることがあるからこそ続けられるのです。
需要と供給の関係から今の販売システムがあるのは理解できます。
農業などの第一次産業の発展や、世界的な不安要素がある中で、大切な「食」を確保するためには大々的な変革が必要だと感じます。
なりたい職業の上位に入るような「夢のある農業」になって欲しいです。