14日(月)と15日(火)、大阪音楽大学短期大学部の卒業演奏会がありました。
大学内のオペラハウスで二夜に分かれて開かれました。
一夜目は、電子オルガンコース、ジャズコース、ポピュラーコースです。
卒業生約180名の中から選ばれた23人の人が演奏を披露するものです。
演奏できるのは、実力を認められた人であり、名誉な晴れ舞台なのです。
この卒業演奏会を何よりも楽しみにしていました。
ところが、18時開演だったのに、他のコンサートと同じ18時30分と勘違いしていました。
いつもは早く着いていたのに、昨日に限ってギリギリまで仕事を・・・。
ホールに到着するとジャズが聞こえます。
既にジャスの演奏が始まっていました。
曲の合間にホールに入りましたが、座席まで行くと演奏者や観客に迷惑がかかるので、後ろで立ち見をしました。
最初の電子オルガンの演奏は終わっていました。
昨年の演奏会でオルガンの持つ魅力を知り、今年も楽しみにしていただけにショックでした。
ジャズは、ピアノトリオです。
ジャズコースからの出演は、ドラムスの白倉千春さん(女性)一人だけです。
今年のジャズコンサートを聴いた限りでは秀でた人が見当たらず、誰が選ばれるか興味がありました。
ピアノは関谷友加里さん、ベースは権上康志さんです。
お二人とも生徒ではなく、音楽活動をされている方のようです。
ピアノは、一音一音に感情がこもっています。
まるで詩を聴いているような素晴らしい演奏でした。
ベースはお馴染みの権上さんです。
深みのあるベース音が魅力です。
ソロでは、軽やかな指づかいと強いアタック、弓を使った高度なテクニックで観客を魅了していました。
舞台では大きく見えたのに、終演後ロビーでお会いしたらあっしよりも小柄でした。
こんなお二人と演奏した白倉さんは、2年間の努力を一気に放出するようなパワフルな演奏です。
ドラムソロでは、正確なドラミングと高度なテクニックを聴かせてくれました。
テクニックを超え、観客を感動させる演奏へとステップアップされることを期待します。
会場の「オペラハウス」
ポピュラーコースは、ボーカルのサムエル(康 基勲)さんと藤岡さくらさん、ドラムスの岩山美香さんの3人です。
ポピュラーコンサートでの岩山さんのドラムは、あまり記憶にはありませんでした。
どうしてもボーカルに注目してしまうからです。
岩山さんのドラムは、曲と一体になる良さがあります。
さすがに選ばれただけのことはあります。
「テクニックに走らず、他の楽器と対話している」そんな印象を受けました。
ボーカルの二人は文句なしの選考でしょう。
抜きん出た実力の二人は、この夜も存分に発揮されました。
ソロで2曲づつ、デュエットで2曲の計6曲です。
感動で目がウルウルしてきます。
パンフには、このように書かれてありました。
サムエルさん
演奏会で歌う曲は、誰もが人生で出合う〔孤独〕〔夢〕〔愛〕というテーマとこれらを完成させる〔祈り〕の4曲である。
目を閉じて一音符一音符を祈るように歌いたいと思う。なぜなら私にとって音楽は祈りであるからだ。
藤岡さくらさん
ただ歌うことは誰にでもできること。でも本当に伝えたいメッセージを伝えることは難しい。
・・・音楽の奥深くにあるものに触れたいとおもいました。・・・
私は、希望を失った人、立ち止ってしまった人。そんな人たちに少しでも届くように歌っていきたい。
そのコメントどおりの演奏でした。
歌が上手いなどというレベルではなく、すでに次元を超えた歌唱力です。
こんなにも心に響く歌が聴ける幸せを味わいました。
終わってからも、しばらく座席を立てませんでした。
また聴きたいという思いが、いまも湧いています。
プロになって、あっしが受けた感動をみんな与えて欲しいです。
素晴らしい音の響きです
二夜目は、クラシックの演奏です。
打楽器が2人、ピアノが6人、フルートが2人、サクソフォーンが2人、声楽が3人の計15人です。
これまでに行ったクラシックコンサートは、ほとんどがオーケストラの演奏会です。
色んな楽器が織りなすハーモニーと迫力ある演奏が好きだからです。
15人もの楽器や声楽のソロ演奏を聴くのは初めてです。
「退屈するかも?」と思っていましたが、2時間半堪能しました。
堂々と誇らしげに演じた15人に、大きな拍手を送ります。
2年間の努力を感じる素晴らしい演奏でした。
左からサムエルさん、さくらさん、岩山さん
振り返ると、客席に見覚えのある人が座っています。
昨日のポピュラーコースの3人です。
帰りに、思い切って声をかけました。
自分でも声がうわずっているのがわかります。
最初は怪訝な顔をしていましたが、昨日の演奏に感動したことを伝えると嬉しそうな表情を見せてくれました。
三人とも、音楽活動続けるとのことです。
コンサートやライブをやる時には、連絡してくれるそうです。
心待ちにしていますので、忘れないでくださいね。
ほんとに素敵な二日間を過ごすことができました。
大阪音楽大学のみなさんに、心から「ありがとう!」