湯めぐり四方山話 & 和の音

湯めぐりは 人・風物との出会い

「民宿ふるぞの」 湯の坪温泉

2015-12-31 | 大分の温泉
この宿も思い出が多い。


・・温泉博士に掲載された私の記事より・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

◆静かな山里に、ほっとする温泉宿あり
            大分県・湯坪温泉 民宿ふるぞの
                            ~女鷹ちゃん~

「もと、とって帰ってよ!」

この言葉を何度聞いただろう。
思い出すと今も、ほっこりする。
これは、民宿『ふるぞの』の女将の口癖だ。
初めて聞いた時には、思わず夫と顔を見合わせて笑ってしまった。
一泊二日の滞在中に、三回以上は聞いた「女将名言」だ。

車旅する者には、秋は最高。
今回は、大分県、九重連山の紅葉を愛でながら、周辺の温泉地を巡った。
別府、湯平、長湯、久住高原、筌の口と行き、今夜泊まる民宿「ふるぞの」まで来た。
これまで車中泊ばかりだったので、「ふるぞの」での一泊を楽しみにしていた。

しかし、朝晩の気温差が激しいこの晩秋に、温泉に入り過ぎて湯ざめをしたのか?
この二日ほどは妙に喉が痛い。
のど風邪をひいてしまった様で「ふるぞの」に着いた頃には、ほとんど声が出ない。
美味しい料理を作ってくれる女将にお礼を言い、
面白いお話をしてもっと情報交換をしたいのに!! 
喉が痛くてほとんど声が出ない! 
とても残念だった。

そうなると、こんな状況でも出来ることと言えば?
「そうだ!」女将の言葉通りに?「もとをとるしかない?か!」
それで、ひたすら湯に入り、女将の美味しい手料理は一つ残らず(ご飯はおかわりまでもして)平らげたのでございます。

「ふるぞの」は、湯坪温泉の他の民宿とは離れた静かな小高い山里にある。
周囲は自然がいっぱいで、料理に使うお米も野菜も自家栽培だ。
食事は品数も多く、量もたっぷりで何より女将の愛情がいっぱい詰まっている気がする。

(ふるぞのへの山道)

もちろんお風呂もいい。こぢんまりとした露天風呂が一つと内湯(男女別一つずつ)あり、当然ながら源泉かけ流しだ。

周囲が静かな山なので、浴槽から見える紅葉が美しく“ほっこり湯”だ。宿の部屋からも紅葉した山々の景色が見える。

露天風呂に入ると、いいお天気だが山の風が少し寒い。小さいがセンスのいい岩風呂で、紅葉の木も植えられ落ち着く。

続いて内湯も見学した。平日なので、我々以外にあと一組だけ客がいたが、いつ行っても浴槽は誰もいなかった。

内湯(男湯)

(女湯)

二十四時間いつでも入れる湯と美味しい料理、そして温かい布団。
私の喉の風邪を治すにはもってこいの“ほっこり宿”だった。

もちろん
    「もと、とって帰ったよ!!」

「民宿ふるぞの・ダイニング(壁には宿泊客からのお礼の色紙)」

  
(我が家の愛車「ロードトレック」と民宿「ふるぞの」の女将さんとご主人)

【大分県・湯坪温泉 民宿ふるぞのデ-ター】
  ■大分県玖珠郡九重町湯坪140
TEL  0973(79)2813  
■1泊2食/ 6,825円 ■素泊り/ 4,200円
■朝食付き/ 5,250円 ※別途入湯税 150円
■日帰り入浴/ 300円(12:00~15:00)※宿泊者は24時間入浴OK
■泉質/ 単純温泉
■効能/ 神経痛・リウマチ・胃腸病 等 
  ★アクセス/
・JR豊後中村駅から日田バスくじゅう登山口行きで40分、
 湯坪バス停下車、徒歩5分
・大分道九重ICから国道210号、県道40号経由18km
・駐車場 : 宿の前にあり
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

温泉めぐりや温泉ブログを始めた頃 
我々が乗っていたキャンピングカー・ロードトレック・・
この車との思いでは実に多い。
中でも 湯の坪温泉「民宿ふるぞの」は忘れられない宿。
と いうのは 
この宿に泊まっていた時は天国だったのに・・
宿からの帰り道は 一気に地獄に突き落とされた経験があるからだ。
それは、この宿からの帰り道だった。 
恐ろしく鋭角に曲がった狭い不自然な山の下り道を曲がる時。
ハンドルを何回も切らないと曲がり切らない。
と 何度もハンドルを切り返していたら 愛車のハンドルが突如動かなくなった~
それからが大変。
レッカー車の世話になり、あっという間に
楽しい車旅は、不幸な旅になってしまったのだ。

旅はトラベル~  旅はトラブル~
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四万温泉「御夢想の湯」

2015-12-31 | 群馬の温泉
最近はあまり行けてない温泉地に 群馬県の四万温泉がある。
ここは 静かな山間に びっくりするくらい良泉な共同湯がある。
それも 周囲の自然と見事に溶け込んでいて 非常に雰囲気がいい~
ここも、行って 決して損はしない共同湯の一つだ。

・・・・温泉博士に掲載された私の記事より・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「四万温泉、発祥伝説がある硯風呂」
            「御夢想の湯」 四万温泉 (群馬県)            
                               ~女鷹ちゃん~   

「四万の病を癒す霊泉を授けよう」と神霊が立ち「枕元から温泉がわき出した」という。 
無料の共同湯「御夢想の湯」は「四万発祥伝説」の源泉を持ち、四万では一番奥の日向見地区にある。

日向見地区の無料駐車場に車を置き、細い坂道を登っていくと七~八分で、
群馬県内では唯一、国の重要文化財に指定されている寺院建築「日向見薬師堂」に出る。

「御夢想の湯」は、日向見薬師堂の目の前にある。
屋根が三重なのが野沢温泉の「大湯」に似ているが、唐破風の屋根が二つ(男女浴室の入口にそれぞれ一つずつ)あり、大湯より大きい。
建って間もないのか?真新しい木造の湯屋造りだ。

前には「日向見薬師の足湯」がある。
「御夢想の湯」には専用の無料駐車場があり、十二台くらい停められる。

中に入ると、トイレは暖房便座付きのウォシュレットで、脱衣所には大きな鏡のついた洗面台がある。
浴室は、階段を降りた地下にあり、脱衣所から見降ろせる。

浴室は後ろを流れる川とほぼ同じほど低い所にあった。
建物の後ろ半分は、傾斜地に建っているように思う。

脱衣所と浴室、そして高い天井は吹き抜けで、浴室の湯気がそのまま上がってくるが、天井が高いので全く気にならず、快適空間だった。
   
午前九時過ぎ、浴槽からは、透明な源泉がかけ流されていた。
夜間も出しっぱなしなのか?浴槽の湯は熱くて、加水しないと入れない。

洗い場はそれなりに広いが、浴槽の小ささには驚く。
足を伸ばすと一人しか入浴できないが、座って入ると二~三人は入れる。
四人も入れば動きがとれないので、混雑時には大変だと思う。

源泉量が少ないので、それに合う浴槽にしたら、こんなに小さくなったのか?
立派な外観からは予想できない浴槽だった。
しかし、この浴槽は一つの大きな御影石をくり抜いて造られれおり、
表面は硯(すずり)のようにスベスベとして気持ちがいい。

浴槽にもたれて源泉に浸かっていると、実に優雅だ。
下に川が見える静かな環境も、心が安らぐ。
湯口には、コップが用意してあり「四万の病に効く源泉」は飲める。
くせはないが、わずかに塩気がある。
 
「御夢想の湯」は人気があるので、
土日祝日は朝一番に入るか、紅葉の行楽シーズンを除く平日の入浴をお勧めする。


★「御夢想の湯」 四万温泉 共同浴場 温泉データー★

(住所) 群馬県吾妻郡中之条町大字四万温泉
(tel) 0279-64-2321(四万温泉協会)  
(入浴時間) 9時~15時
(休館日)  なし  
(入浴料)  無料 (寸志)
(泉質)   ナトリウム、カルシウム、塩化物硫酸塩温泉
(源泉の温度) 56,6度C   PH8,9      
(効能)    神経痛 関節痛 筋肉痛
       切り傷、やけど、慢性皮膚病、慢性婦人病
(駐車場)   12台   (建物の周囲)
(交通アクセス)   関越道 渋川伊香保ICよりR353経由で約50分  
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丸子温泉郷 「高梨共同湯」

2015-12-31 | 長野の温泉
長野県の丸子温泉郷には、素晴らしい泉質で秘密にしときたい共同湯がある。
その一つが「高梨共同湯」だ。
ここは 見つけにくいことナンバー1くらいの共同湯だった。
その意味でも 印象に残っている共同湯の一つ。

・・・・・以下は温泉博士に掲載された私の記事より・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「やっと見つけた湯は、地元の憩いの湯」        
             「町 高梨共同湯」 鹿教湯温泉(長野県)            
                              ~女鷹ちゃん~   

鹿教湯温泉の入り口集落にあるという「高梨共同湯」。
以前ここを通過した時、歩いて二ヶ所を探したがついに発見できなかった。

今度こそ探し当てたいので確かな地元情報がほしかった。

温泉街手前の食事処「かもめ」に入り昼食をとった。
予想通り「鹿教湯の街地図」が置いてあり共同湯の場所と電話番号がわかった。

食後、街地図を手に温泉街の入り口集落を歩くと廃業した旅館や料理店が目につく。
粋な黒格子の和風旅館があったが、荒れ果てた玄関先に、
満員御礼の宿泊者名を連ねた案内版が残されていた。
達筆なその字を見ると淋しさがつのった。

ふっと我に返り周囲を見渡して少し奥まった所に目をやると、
なんと「高梨共同湯」「男湯」「女湯」と書いたアルミの扉が
銀色に輝いてこちら向きに建っているではないか。


「こんな所にあったのか。」  思わず発した夫の声。

前に来た時には道路の反対側を探していた。
いくら探しても見つからないはずだ。
ふいに現れた共同湯はプレハブ風で、素朴な建物だった。

「女湯」の扉を開けて中に入ると、鍵つきの料金箱があり、入浴料二百円を入れた。

浴槽は、ガラス戸で脱衣所とは仕切られていた。

昼過ぎの時間帯に、すでに二人入浴されていた。
七十~八十代のお二人は、
洗い場のタイルの上に足を投げ出し、話をしながら体を洗っておられた。
明るい挨拶をして浴室に入った。


洗い場は四つあり、水と湯の両方が出て湯のほうは温泉水だった。
ライオンの顔をした湯口から四十五度以上ある透明な源泉が湯船に注がれていた。
そばに飲泉用のコップも置いてあり飲むとかすかに硫黄の匂いがした。

しばらくすると四十代の方が入ってこられ、
二人のお年寄りの間にすっと入って座り、体を洗い始めた。
洗い終わると、隣のお年寄りに「きょうは髪を洗うの?」と声をかけ、
老婆の髪を洗い始めた。老婆も彼女にすっかり身を任せている。
いつもこうして洗ってあげているんだろう。
何気ないやりとりに、心を打たれた。

やっと見つけた共同湯は、地元の人の大切な生活湯で、
いつでも誰とも気兼ねなく憩える湯だった。

ここは、昭和三十三年頃に開湯していて、
隣のお寺(天龍寺)のお坊さんの尽力で何回も施設整備がされてきたという。

(高梨共同湯の横・後ろの様子)


★「町・高梨(まち・たかなし)共同浴場」温泉データー★
(住所) 長野県上田市西内885-1
(tel) 0268-44-2331(鹿教湯温泉観光協会)  
(入浴時間) 6:00-21:30  
(休館日)   なし 
(入浴料)   大人 200 円 
        小人 100 円      

(泉質)   「単純泉」 掛け流し(湯量は豊富)
  鹿教湯2,3,4,5,6号泉、泉質は単純温泉(硫酸塩泉タイプ)、
     (鹿教湯の共同配湯のお湯)

(源泉の温度) 47.9℃、pH7.87、蒸発残留物495mg。     
(効能)脳卒中などの後遺症のリハビリに特に効能があるとされる。
(駐車場)??
(交通アクセス)    
上信越自動車道の上田菅平ICを降りて国道18号線に入り、常盤城4交差点から県道65号に入り南下する。
平井寺トンネルを通って右折して国道254号泉をを塩田平方向へ。
鹿教湯温泉入り口手前に小さな公民館がある。その裏手。

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「横落の湯」 野沢温泉

2015-12-31 | 長野の温泉
寒くなると熱めの湯が とっても恋しい~
野沢温泉の13ある共同湯などは、冬は特に重宝するであろう。
私が 野沢温泉に行って最初に入った 思い出の湯「横落の湯」(共同湯)

・・・以下は温泉博士に掲載された私の記事より・・・・・・・・・・・・・・・・・・

~街の中央にある熱めの湯~       
        「横落の湯」 野沢温泉 (長野県)            
                           ~女鷹ちゃん~   

「野沢温泉」は、「野沢菜漬け」の本場で、無料の外湯が多いことで知られている。
十三の外湯のすべてが源泉掛け流しという。

四月上旬、道の駅『花の駅千曲川」で二泊して、野沢温泉の外湯を巡った。
野沢温泉は山の傾斜地に開けた温泉街なので、
高手の第一駐車場に車を停めて、温泉街を下ることにした。
歩くと、予想していたよりも急な下り坂だった。
それに、道の駅で手に入れた「野沢温泉街地図」はイラスト風で、
実際とは距離などが違っていた。

第一駐車場から近い「大湯」や「河原湯」を目指したはずが、
転がるままにどんどん坂道を下って、気がつくと街の中央を走る大通りまで行っていた。
ここで一旦、下り坂がおさまり一息つけた。

辺りを見渡すと、目前に「横落」信号機があり、その交差点の一角の建物に「横落の湯」の看板が見えた。

野沢温泉で一番最初に見つけた「横落の湯」は、民宿組合事務所の地下にあった。

改めて街地図を見ると、街のほぼ真ん中に位置しており、
大通りを挟んだ向こうにはバスの中央ターミナルがあった。

「横落の湯」の内部は、ガラス戸で脱衣場と浴室が分かれていた。
女湯の浴槽は円形でなんとも可愛いらしかった。

中には地元の女性が一人入っておられ、
湯が熱いのか湯口の横の水道を勢いよく出して体を洗っておられた。
やがて上がってこられ、しばらく脱衣所で体を涼ませておられた。
いい湯過ぎたのか、しばらく休憩して帰られるようだ。

その間、私は、浴室で体を洗った。洗い場には水道しかなく、
湯は丸い浴槽から直に洗面器で汲み取る。その湯の熱いこと。
すぐに水道の水を入れて冷やさないととても使えない。
さっきの女性が水道を出しっぱなしにしていたわけがわかる。
体を洗い終わり、いよいよ浴槽に入ろうとしたが、やはり熱くてとても入れない。
浴槽についている水道を全開にして、やっと入った。
最初は水道の真下の場所しか入れない状態だったが、
だんだんと浴槽の他の部分でも入れるようになった。

湯の泉質が素晴らしく、水でうすめながらの入浴なのに、とても気持ちよかった。

脱衣所で帰り支度をしていたら、
三分ほど下った家から毎日入りに来る九十二才のお婆さんと一緒になった。

足腰が丈夫な人で 今でも杖要らずの生活をしているという。
その爽やかな生き方に共感して、ついつい話込んでしまい、
気がつくと、とっくに上がって外で待っていた夫から「まだか!」の声がかかり、
慌てて出た「横落の湯」だった。


★野沢温泉「横落の湯」(共同湯)データー★
(住所) 長野県下高井郡野沢温泉村
  
    ・野沢温泉街の「横落」信号機の交差点下、中央ターミナルのすぐ近く。
    ・民宿組合事務所の半地下(坂道を利用した階下)にある共同湯

(tel) 野沢温泉村役場商工観光課0269-85-3114  
        0269-85-3155(野沢温泉観光協会)
(入浴時間) 4月~10月 5:00~23:00/11月~3月 6:00~23:00
(休館日)   なし  
(入浴料)   無料(寸志)
(泉質)  含硫黄-ナトリウム・カルシウム硫酸塩温泉  
          (低張性アルカリ性高温泉)
(源泉の温度) 81.9度、PH8.9     
(効能)   皮膚病、婦人病・糖尿病、痔核、中風、リュウマチ

(駐車場) ・駐車場は横落の交差点から役場に向かって右側にある駐車場。     
       (役場の手前200メートルくらいにあり無料で利用できる)
      ・役場の前の駐車場も無料
      ・他に、ちょっと離れているが、夏場無料のスキー用駐車場を利用するか・・
(交通アクセス) 
 (一般交通機関) Jr長野駅より直通バス利用75分、
          JR飯山線戸狩野沢温泉駅よりバス利用約20分
  (車) 上信越自動車道豊田飯山ICよりR117・県道419・38号を野沢温泉方面へ30分
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下諏訪温泉「新湯」

2015-12-31 | 長野の温泉
・・(これも2009年に行った共同湯・温泉博士に掲載された私の記事より)・・・・・・・

 中山道と甲州街道が出会う 大社といで湯の宿場まち       
           「新湯」(共同湯)   長野県 下諏訪温泉
                                ~女鷹ちゃん~

下諏訪は、古くから諏訪大社の門前として栄え、
街道を行き交う旅人は、名湯、下諏訪温泉をこよなく愛したという。
そのため、今も懐かしい路地が、そこかしこにあり、古き宿場まちの風情が漂っている。

町役場で、秋宮周辺の外湯マップを手に入れ
春宮のとりいの横を通り、旧中山道と甲州街道を通って秋宮に向かった。

秋宮は、正確には「諏訪大社下社秋宮」という。

五年ほど前に、神社のすぐ横にある「ホテル山王閣」に一泊して、外湯の「湯泉ハウス児湯」にも入ったことがある。
五年ぶりの街は懐かしく、早速夕方の街へくり出した。
諏訪オルゴール博物館「奏鳴館」まで歩くと「歩きたいしもすわ」という街案内絵地図が目に入った。
それを一枚手にとり、児湯を探した。
路地からやっと旧甲州街道や旧中山道というやや広い道に出た。
「そうだ。下諏訪は五街道の二つが交差する街なんだ」と気がついた。

そこを行くとまもなく児湯が見つかった。

前回は人の多い夜の時間帯に入浴したために施設の写真が撮れなかった。今回は明るいうちに着いたので、児湯の外観や受付のあたりも写真に収めることができた。

それから一度、秋宮の車の場所まで戻り、今度は「ホテル山王閣」の横の展望台から諏訪湖の夕日を眺めた。下諏訪の街の向こうに諏訪湖が大きく広がっていた。

夕食後、今夜の外湯めぐり「新湯」をめざして、いよいよ出陣だ。
途中で「菅野温泉」という外湯を見つけた。トンネル状の路地の中にある温泉施設だった。

旅行が終わり家に帰って「菅野温泉」を調べると、
浴槽や洗い場がとても広くてすばらしい風呂だった。
あの時の、暗い狭いトンネル路地の建物内部とは、とても思えなかった。
今度行く機会があれば、是非とも入ってみたいと思った。

しばらく行くと「新湯」に着いた。

「新湯」は街の銭湯という雰囲気で入浴料金も二百二十円という安さだった。
脱衣所に入ると「こんばんは」と皆が声を掛け合い、
さらに浴室に入ると、びっくりしたことに入浴客がお互いの背中を洗い合っている。
小さい子どもも、風呂で出会う人々によく打ち解けていて、
誰もが気楽に声を掛け合い和やかな雰囲気だった。

湯温も四十三度くらいで、熱めの湯が多いと聞く下諏訪の湯の中では、入りやすい湯だと思った。
入浴した外湯は、ほんの一部だったが、本当は三泊くらいして、外湯巡りや史跡、名勝巡りをしたい。
いくら滞在しても つきない魅力のある街である。

★下諏訪温泉「新湯」温泉データー★
(泉質)     ナトリウム・カルシウム-硫酸塩・塩化物泉
(効能)     神経痛、筋肉痛、関節痛、リウマチ
(泉温)    58.8度 (源泉の元温度・・旦過の湯からの引き湯)
    ※浴槽内の湯は43度 「安心してください!!ちゃんと入れる温度で大丈夫です」
(風呂の種類)    内湯
    洗い場がいくつもあって充実。シャンプー・石鹸は なし
・お湯は旦過の湯からの引き湯。下諏訪温泉ならではのやさしいお湯。
・お湯の注ぎ口はライオンになっているが、お湯の成分で白くなっている。
(所在地)      長野県諏訪郡下諏訪町御田町
(電話)     問い合わせ先 0266-27-6095
(交通)   中央本線 下諏訪駅から1km 徒歩15分
(営業時間)   5時30分~22時
(休業日)     無休
(料金)     入浴¥220
(営業時間)     5:30~22:00
(駐車場)/有り
  近くの御田町駐車場を利用。駐車券を貰い入浴後にスタンプを押してもらうと無料。

★昭和初期の銭湯が味わえる共同浴場
外見はごく一般的な共同浴場。
浴室に入ると、とてもきれいに手入れされ 地元の方々に大切にされていることが分かる。
新湯は下諏訪温泉の住宅街にある素朴な共同湯。
湯船には源泉かけ流し本物の温泉が注がれ 
街中に銭湯のように温泉施設が存在している下諏訪温泉の中でも、
最も普段着の共同湯の一軒だと感じることができる★

・・・2009年頃のデーターなので入浴料金などが多少変わっているかも・・・
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下諏訪温泉「湖畔の湯」

2015-12-31 | 長野の温泉
・・(これも2009年に訪問し 温泉博士に載った私の記事より)・・・・・・・・・・


諏訪湖畔に立つ富士見スポット
         「湖畔の湯」(共同湯)  長野県 下諏訪温泉
                                 ~女鷹ちゃん~

諏訪湖の周りは温泉が多く、大きくわけると上諏訪温泉と下諏訪温泉の二つになる。
上諏訪に対して、下諏訪には地元住民が利用するひなびた共同湯が多いという。
なかでも「湖畔の湯」は浴槽や浴室が広くて、観光客にもお勧めの湯らしい。

私たちが訪れたのは五月の中旬だった。
「みずべ公園」に車を停めて湖畔の景色を楽しんだ後、歩いて探した。

スーパーのジャスコを目当てに行けば、隣なのでよくわかった。
「ハーモ美術館」の後方の小粋な建物が「湖畔の湯」だ。

大きな施設で六十台もの駐車スペースがあった。近代的で明るく清潔な共同湯だった。
脱衣所のガラス越しに浴室が見え大きな楕円形の浴槽があり、浴槽を挟んで左右にたくさんの洗い場も見える。ウキウキして浴室に入ると、天井が高く、改めて広い。
まず「露天風呂」の場所確認をし、それから洗い場で体を洗った。

最初は内湯に入り、まず湯温を確認した。下諏訪温泉は熱めの湯が多いというが、ここは、ぬるめで入りやすかった。壁につけられた湯温測定器が四十二度を示していた。

続いて、先ほど見た露天風呂に行った。

午前中なので、露天には誰もいなかった。五月の空を見上げながら深呼吸をし、湯の中で体を一杯に伸ばし一人湯の開放感に浸った。打たせ湯も試し、再び内湯の大浴場に戻った。

そこでわかったことだが、湯量が多く広い内湯は、この湖畔の湯の中では一番人気らしい。
常連さんは内湯に留まり露天に行こうとしない。客の少ない午前中の時間帯に、内湯をひたすら味わっている風だ。私も今度こそは、ゆっくり入ろうと少し長めに浸かった。湯口から注がれる湯の音だけがザアザアと聞こえ静かな時間が流れた。洗い場の蛇口から出る湯も温泉らしい。また、この施設には十円で使えるイオンドライヤーがおいてあり、気楽に使えてうれしい。

「湖畔の湯」が気に入り、我々は二日目も同じ午前中の時間帯に行った。
そして湯上りは、昨日の「みずべ公園」で湖畔の風景をもう一度楽しむことに・・
するとサプライズが・・・・

それは、風がやや強かった昨日は、全く見えなかった山が、きょうは白く輝いていた。
諏訪湖の対岸、上諏訪の山々のちょうど真ん中の谷間に、
           周囲の緑色の山々とは明らかにちがう末広がりの白い山
 「もしかして富士!?」

一年に何回か、しかも晴天の空気の澄んだ日にしか見ることのできない富士山を、我々二人は見ることができた。
その感激は忘れられない。
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浅間温泉「倉下の湯」

2015-12-31 | 長野の温泉
3月まで温泉地には行けそうもない。
この長い温泉なし期間を利用して、雑誌「温泉博士」にすでに掲載された私の記事の中から
これまでに行った温泉地の共同湯記事をUPすることにした。
(これらはすべて雑誌に記事が掲載されるまでは、と ブログUPを控えていたものばかり)

・・・・(2009年訪問・温泉博士に掲載された記事より)・・・・・・・・・・・

「もと温泉旅館が、今は共同湯に」
       「倉下の湯」 浅間温泉 (長野県)            
                       ~兵庫県小野市 女鷹ちゃん~   

長野県松本市を訪れた時、浅間温泉「倉下の湯」に立ち寄った。

松本藩の温泉施設だった歴史のある共同湯らしい。
市営駐車場に車を停め、観光案内所で手に入れた街地図を見ながら探した。
五月中旬の気温の高い日、汗だくになって歩いていたら松本消防署の前で「ホークスの川崎宗則選手の防災ポスター」を発見した。思いがけない所で爽やかな川崎ムネリンに出会い、元気を取り戻した。

バス停近くの小さい公園で一休みして街地図を確認した。
この近くのはずだ。
公園横の少し坂になった細い道を歩くと普通の鄙びた民家が向き合っている。その中の一軒のブロック塀奥の玄関をよくよく見ると「倉下の湯」と、やっと読める表示がある。

「えっ~こんなところ?」あやうく見過ごすところだ。
無事に見つかってよかった。
昔は旅館を営んでいたというが、ひっそりとした外観は普通の民家となんら変わらない。

中に入ると真向かいに帳場のような受付があり、おじいさんが一人座っていて我々に応対してくれた。
薄暗く細長い廊下の奥に浴室があった。
古いが廊下などはよく磨かれており旅館の風情が残っている。
玄関の近くの廊下の途中に、ガラス戸で閉められた部屋があり、中を覗いてみると古い炊事場だった。
今は使ってない様だ。昔は、自炊での宿泊もできたのだろう。

建物全体は、かなり年季が入っているが、浴室だけは割と新しい。

四畳半くらいのこじんまりとした男女別の内湯のみだが、温泉はよくて飲泉できるお湯が思い切り掛け流されている。
熱いのではと思ったが、幸い適温だった。お湯はわずかに白濁しているが、臭いはほとんどない。口に含んでも、味はしなかった。
それにしても、湯口から出る源泉を、柄つきの虫取り網で受けている光景にびっくりした。
浴槽の湯が無色・透明で美しいので、それを維持するために、源泉口から出る湯の花か湯垢をこの網で直に受けているようだ。わりと感じのいい浴槽なので虫取り網はちょっといただけない。
「湯が本物」だったら、見てくれなどはかまわない主義なのか?。

「倉下の湯は一風変わった共同湯」で、
松本市街だが外に特別な案内看板もなく人々にあまり知られてない。
もと旅館の雰囲気がそのまま残った共同湯で、平日の昼間は人が少なく落ち着いて入れる。

私が訪れたのは暑い日だったが、湯上りはキリッと爽快になれた。
ここの湯が本物なのがわかる。

★浅間温泉「倉下の湯」温泉データー★
(住所) 松本市浅間温泉3-28-15
         ★玄関先のブロック塀が印象的な 倉下の湯。
(tel) 電話0263-46-1402  

(入浴時間)  午前 7:00.~午後 8:30
(休館日)    不定
(入浴料)   200円      
(泉質)   アルカリ性単純泉
       ほとんど無色澄明・微硫黄味・微硫化水素臭を有す。
(源泉の温度) 49.7度 PH8.9    
(効能)  一般的適応症、やけど・切り傷、糖尿病
(駐車場)
    地元屋の道を挟んだ隣。 駐車場は地元屋の裏。物置のあるところに停める。
   (ただし、4台ぐらいまで。)
(交通アクセス)
   松本駅近くのバスターミナルから浅間温泉行きのバスで終点車、
  「地元屋」と「みやま荘」の間にある  
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梅花藻(バイカモ)の里「田君川」    兵庫県

2015-12-16 | 紅葉・新緑・花

以前から一度見たかった「田君川の梅花藻(バイカモ)」
今回 時季もよく やっと見ることができた。



橋の上から見ると

撮影者の姿も多く見られる











白い可憐な小さい花びらが梅の花に似ていることからつけられた「梅花藻(バイカモ)」
清流にしか咲かない花。
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温泉博士1月号

2015-12-12 | 湯めぐり四方山話
温泉博士1月号(毎月10日発売)に 記事が載りました。

それは「下諏訪温泉」の「新湯」共同湯の記事・・
写真ページの右側がその記事・・

懐かしくて・・
思わず、自分の記事ながら見入ってしまいました。

実は5年前に行っていて(投稿も5年前で、今回やっと掲載された記事)
最近は行かないが、「下諏訪温泉」は情緒のある温泉街で・・
非常に懐かしい・・

今年は「御柱祭」のある年なのでは??

懐かしい街・下諏訪温泉

安くて 恐ろしくいい泉質の共同湯が いっぱいある街~!!

また行きたい~

冬になると温泉地が恋しい~

冬は温泉地に移住したくなる~

春までしばらく「温泉妄想が続く」~


コメント (9)
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