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「17年間の人生返して」=捜査批判、声震わせ-釈放の菅家さんが会見

2009-06-05 23:15:27 | その他(国内)
「17年間の人生返して」=捜査批判、声震わせ-釈放の菅家さんが会見(時事通信)

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「今までの17年間の人生を返してもらいたい」。釈放された菅家利和さん(62)は千葉刑務所を出た後、千葉市内のホテルで記者会見し、「本当にうれしく思います」と語る一方で、「わたしは犯人ではありません」と声を震わせ、刑事司法に重い十字架を突き付けた。

 午後4時55分ごろ、会見場に姿を見せた菅家さん。支援者の大きな拍手に迎えられたが、刈り上げた頭に目立つ白髪やしわの深さが、拘置・服役生活の長さを物語った。冒頭では弁護人に促されるように話し、「この17年間犯人にされ、ずーっと我慢してきました」とうつむき加減。

 「突然、釈放すると言われたのでびっくりしました」。刑務所での最後の一日。午前中、工場から呼び出され告げられたという。「その時はキョトンとしていたが、そのうち良かったと思いました」と、控えめに笑った。

 しかし、事件に話が及ぶと、「当時の警察官、検察官は謝ってほしいと思います」「絶対に許すことはできません」。何度も語気を強め、「間違ったではすみません」と捜査を非難した。

 既に両親は他界。「警察に捕まって、おやじはショックで亡くなりました。2年前、母親が亡くなりました。母親はつらかったと思います」。墓前には「自分は犯人ではないので安心してもらいたいと早く報告したい」と語り、「生まれた(足利の)故郷に帰りたいですね」とぽつりと語った。また、女児の墓にも「おじさんは犯人じゃないよ」と伝えたいという。会見では、硬かった表情もほぐれ、徐々に笑顔も見られるように。支援者からヒマワリの花束を受け取ると照れるように笑い、大好きなコーヒーをホテルで飲んだ感想を「ひと味もふた味も違いますね」としみじみと語った。(2009/06/04-20:11)
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弁護側が求めていたDNA再鑑定に端を発し、19年前の足利事件は急展開した。弁護側が申請した鑑定人はもちろん、検察側鑑定人からも「少女の遺体に付着していたDNAが菅谷さんと別人」との鑑定結果が出され、再審開始に大きく道が開いたのだ。

現在、DNA鑑定の精度は向上し、誤差は1兆分の1よりも少ないといわれるが、事件当時のDNA鑑定は、他の証拠の補完として使えるかどうかすらも怪しいと言わねばならないほど精度は低かった。今回のえん罪は、そのような精度の低い鑑定にすがった捜査当局、及びその捜査結果に疑いも抱かず逮捕状を発し、有罪判決を言渡した裁判所に猛省を促すものとなるだろう。

捜査当局は、17年間も菅谷さんを無実の罪で収監し続けたことに対しけじめをつけるため、再審ではぜひ無罪の論告をみずから行うべきである。それとともに、このようなえん罪が発生した要因を詳細に調査し、再発防止を期さなければならない。

同時に、死刑制度のあり方を検討する必要があるのではないか。最近、「厳罰化」を求める世論もあり、死刑判決が多くなっている。しかし、警察庁出身の亀井静香代議士(国民新党)が、警察官僚としての実務経験も踏まえ「人間のやることには誤りがある。間違いであったとき、死刑執行が行われていれば取り返しがつかない」という理由で死刑廃止議員連盟の会長を務めているという事実はもっと重く受け止められていいのではないだろうか。

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