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尼崎JR脱線事故から5年 JR西が追悼慰霊式

2010-04-25 21:17:56 | 鉄道・公共交通/安全問題
尼崎JR脱線事故から5年 JR西が追悼慰霊式(神戸新聞)

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 107人が死亡し、562人が重軽傷を負った尼崎JR脱線事故の発生から丸5年となった25日、JR西日本主催の追悼慰霊式が尼崎市のアルカイックホールで開かれた。遺族480人はじめ1415人が参列し、事故が起きた午前9時18分に黙とうをささげた。また、同市久々知3の事故現場では、早朝から花を手向ける人が相次いだ。

 式典で「慰霊のことば」を述べた石橋位子さん(64)=大阪府阪南市=は、長男を亡くした。「かけがえのない命が奪われ、いつまでも心が痛む」と事故5年の心境を語り、「どうして息子がこんな目に遭わされなければいけないの。2度とこのような事故を起こさないで」と声を震わせた。

 また前原誠司国土交通相は「事故を風化させず、公共交通機関の安全対策に取り組む」とあいさつした。

 会場には、昨年7月に業務上過失致死傷罪で在宅起訴された山崎正夫前社長(66)や、23日に同罪で強制起訴されたばかりの南谷昌二郎前会長(68)と垣内剛元社長(66)も姿を見せた。同じく強制起訴された井手正敬元会長(75)は欠席した。
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今年も、尼崎の事故現場に行く機会があった。サムネイル写真は、5周年の前日、24日に撮影したものだ。

この現場に行く途中、喪服姿の遺族と見られる人たちと何人もすれ違った。多くの遺族が、今にも泣き出しそうな沈痛な表情だった。5年経っても、遺族の悲しみはまったく癒えていない。そのことを実感させられる瞬間だった。

当ブログ管理人は、今年も事故現場に花束を捧げた。尼崎駅の前に1軒の花屋さんがある。JRの事故現場に行くというと、いつも適当な花を見繕って花束にしてくれる。店員に話を聞くと、毎年この時期には一定の需要がある、という。

国土交通大臣や、歴代社長たちは、命ある限り欠かすことなく慰霊式には参列してほしいが、ひとりだけ、相変わらず逃げ回っている者がいる。このブログで散々糾弾してきた井手元社長その人だ。

遺族に哀悼の意を表す最も象徴的な場であり、遺族と対話する最も重要な場であるこの慰霊式に、JRの今日の企業体質を築き上げ、「天皇」とまで呼ばれた元社長が参列しない。そのことが遺族に対し、どれだけ非礼かは改めて言うまでもないだろう。この「天皇」は、元経営トップ云々以前にひとりの人間として、最も基本的な資質が欠けていると言わざるを得ない。

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<福知山線脱線>慰霊式会場で遺族担当のJR西社員が死亡(毎日新聞)

 25日午後2時ごろ、兵庫県尼崎市昭和通2の市総合文化センター地下1階トイレで、JR西日本大阪電気工事事務所所属、丸山敬三さん(51)=同県明石市大久保町松陰=が倒れているのを同僚の男性が発見。既に死亡していた。丸山さんはこの日午前、同センターであったJR福知山線脱線事故の追悼慰霊式に、遺族担当として参列していた。県警尼崎南署によると、丸山さんには持病があったといい、事件性は低いとみている。

 同署によると、丸山さんはこの日朝、周囲に「(体が)しんどい」と漏らしていたという。同署で詳しい死因を調べる。【後藤豪、津久井達】
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死因は自殺でなければ過労死だと思う。死に至る過労は、何も肉体的なものだけではない。長時間労働や、精神的疲労も、心疾患などにより十分過労死の原因になりうる。亡くなった丸山さんは、JR西日本という大組織の末端にあって、極限まで神経をすり減らしていたと見るべきであり、哀悼の意を表する。

こういう痛ましい死亡事例が起き、改めて井手元社長への激しい怒りを感ずる。逃げも隠れもできないJR西日本社員が、末端で命をかけて遺族対応に当たっているのに、元トップが逃げ回り、追悼式にも出席しないとは、ふざけるのもいい加減にしろ!

当ブログは井手社長の責任を命ある限り問い続ける。国鉄分割民営化で苦しみ、死を選んだ労働者、尼崎、信楽の事故犠牲者、後追い自殺者、そして丸山さんの無念を忘れることなく、強制起訴によって法廷に引き出されるこの卑怯者の仮面を必ず剥ぎ取ることを誓う。

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