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英、対シリア軍事行動を断念 これは市民の闘いの勝利だ

2013-09-01 09:23:08 | その他(海外・日本と世界の関係)
英、対シリア軍事行動を断念=米は方針堅持、単独介入検討(時事通信) - goo ニュース

歴史は再び繰り返すのか。何もかもが「あの時」とそっくりである。イラクが「大量破壊兵器」を持っているという不確実な情報だけを頼りに、米英軍を中心とする多国籍軍がイラクに戦争を仕掛けたあの時に…。

しかし、時代は確実に前進していたようだ。リンク先記事にあるとおり、英議会下院が英国軍のシリア攻撃への参加を求める政府動議を僅差ながら否決。英国がシリア攻撃に参加しない見通しになったのである。

英国議会は、キャメロン首相の与党・保守党と自民党で過半数を占める。政府提案を否決するためには与党から一定数の造反票が必要だが、今回、保守党からかなりの造反が出た模様だ。

当ブログは、英国議会の勇気ある決定に謝意を表明すると同時に、大手メディアが決して伝えることのない重要な事実を指摘しておかなければならないと考える。それは2つのことである――第1に、英国がイラク戦争への参加が正しかったかどうか、検証委員会を作って自分で検証した国であるということ。第2に、英国政府にイラク戦争参加についての検証を迫ったのが市民の闘いであったことだ。

英国では、イラク戦争参加について検証を行うため、独立の検証委員会が作られた。この調査委員会は、北アイルランド省事務次官を務めたジョン・チルコット氏が委員長を務めたことから「チルコット委員会」と通称されている。検証委員会は、参戦の決断を下したトニー・ブレア首相や、ゴードン・ブラウン財務相らを証人喚問するなどして参戦の経緯などを調査した。ブレア元首相は、検証委員会に対し「参戦の決断を間違っていたとは思わない」と強弁したが、検証委員会に証人喚問されたことで、ブレア元首相の権威は失墜した。

チルコット委員会のイラク戦争検証の取り組みにはなお不十分な点も多くある。それでも今回、英議会下院が英政府のシリア攻撃参加動議を否決した背景に、「ブレアのように戦争終了後、喚問されたらたまらない」という議員たちの恐れがあるとしたら、それはイラク戦争の検証を行うよう政府に強く要求し続け、ついにそれを実現させた英国市民たちの闘いの力であることを私たちは改めて想起したいと思う。たとえ米仏の参加でシリア攻撃自体は行われたとしても、このことは輝かしい結果として、世界の反戦運動の歴史に残ることは間違いない。

なお、英国におけるイラク戦争検証委員会については、「レファレンス」(国立国会図書館発行)2010年6月号掲載「オランダ及び英国におけるイラク戦争検証の動向」をご覧いただきたい。

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