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久しぶりの緊急地震速報……来ました

2016-01-14 23:56:20 | 気象・地震
平成28年1月14日12時25分頃の浦河沖の地震について(気象庁報道発表)

新年早々、三八上北での地震に驚いたのも束の間。久しぶりに……緊急地震速報を聞いた。

報道発表を見ると、M6.7(速報値)で、年に数回レベルの大きな地震だった。11日の三八上北の地震(M4.6)と比べ、Mが2つ大きかったから、地震のエネルギーはその1000倍もあったことになる。震源地も陸地に近く、最大震度がよく5弱で済んだな、という印象だ。

発震機構は西北西―東南東方向に圧力軸を持つ逆断層型。一部地震学者の間にはプレート境界での地震との見解もあるが、北米プレートと太平洋プレートの境界は今回の震源よりもう少し南の沖合と考えられ、北米プレート内部での地震と見てよいだろう。

11日の地震の記事でも述べたが、東日本大震災を挟んで、ここ5年ほど、北・東日本での地震は圧力軸の方向が西北西―東南東方向のものが圧倒的に多く、その意味では今日の地震のほうがここ5年ほどの地震と共通点がある。

報道発表の6ページ、周辺の過去の地震活動を見ると、今回の震源地付近では、1982年3月にM7.1の十勝沖地震が起きて以降、M7を超える地震は30年以上起きていない。1968年5月の「十勝沖地震」の余震域全体に広げても、M7以上はこの82年の地震1回だけだ。プレート境界に近い地域なのに、半世紀近くの間にM7以上が1回というのはあまりに少なすぎる。この地域での地殻のストレスは限界に達していると考えられ、そろそろ大地震が起きてもおかしくない状況に入ったと言える。

気象庁では、「1週間程度、震度4程度の余震に注意」するよう呼びかけている。もちろん注意は必要だが、この状況では「今思えば、あの地震が前震だったよね」といわれるような、さらに大きな地震がこの後発生する可能性がないとも言えない。

とはいえ、東日本大震災では本震の数日前から、阪神大震災では半月ほど前から、微弱地震が頻繁に起きるなどの明らかな予兆があった。東日本大震災や阪神大震災クラスの大地震が、何の前兆もなくいきなり襲来することは考えにくい。前兆を正しくつかみ、落ち着いて対処すれば身を守ることは十分可能だ。当ブログは、この地域での余震活動の状況をしばらくの間注視し、警告が必要と判断した場合には、臆せず適切に対処したいと思っている。いざというとき、行政ほどアテにならないものはない――それが、当ブログの得た東日本大震災最大の教訓だからだ。

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